株式会社富士経済は、2020年7月より6回に分けて行ってきた27カテゴリー411品目の加工食品の市場調査結果を総括・分析し、その結果を「2021年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」にまとめました。
この調査では、国内加工食品市場の総括に加えて、カテゴリー別市場動向や品目別マーケットスケールランキングや新型コロナウイルス感染症が食品業界に与える影響などを横断的に捉えました。また、2019年および2020年のヒット、高成長商品とその動向も明らかにしました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2021年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「2021年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」の全体サマリー
1.国内加工食品市場(27カテゴリー411品目)
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2020年見込 |
2019年比 |
2021年予測 |
2020年見込比 |
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22兆1,822億円 |
97.4% |
22兆6,355億円 |
102.0% |
2020年の市場は新型コロナウイルス感染症の流行により在宅時間が増加したことから、内食需要や家飲みの機会が増加し市販用は伸長しています。一方、業務用は外食業態やホテル、レジャー施設などの営業時間短縮や臨時休業により需要が減少したことから前年比2.6%減の22兆1,822億円が見込まれます。
カテゴリー別でみると、飲料やアルコール飲料、ステープルの市場規模が大きく、この3カテゴリーで市場の5割強を占めています。2020年は新型コロナの影響による外食業態の営業時間短縮や臨時休業を受け、アルコール飲料はビール類を中心に低迷していることから、構成比の減少が予想されます。一方、買い置き需要に伴うカップめんや袋めん、冷凍米飯類(バラタイプ)などの好調により、ステープルの構成比が増加するとみられます。
2021年の市場は市場規模の大きいアルコール飲料や飲料の好調に加え、伸長しているカテゴリーも多くみられることから、拡大に転じると予想されます。
ステープル
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2020年見込 |
2019年比 |
2021年予測 |
2020年見込比 |
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全 体 |
2兆8,548億円 |
102.4% |
2兆8,434億円 |
99.6% |
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プレミックス |
240億円 |
129.7% |
180億円 |
75.0% |
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シリアル |
695億円 |
111.6% |
720億円 |
103.6% |
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冷凍そば |
101億円 |
82.8% |
106億円 |
105.0% |
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中華 |
500億円 |
96.9% |
490億円 |
98.0% |
※プレミックスパウダー・加糖、シリアルフーズ、冷凍そば、中華まんじゅうは全体の内数です
米飯類7品目、めん類14品目、その他ステープル10品目を対象とします。
2020年の市場は、業務用は低迷していますが、市販用は内食需要や外出自粛による買い置き需要を獲得し、前年比2.4%増が見込まれます。
特に伸びの高い品目はプレミックスパウダー・加糖とシリアルフーズです。プレミックスパウダー・加糖は在宅時間が増えたことによる家庭内の調理機会増加からホットケーキミックスを中心に需要が高まり、前年比29.7%増が見込まれます。また、シリアルフーズは喫食の手軽さや栄養価の高さなどから伸長するとみられます。一方、冷凍そばは外食業態や給食向けなど業務用の減少のため、大幅な縮小が予想されます。また、中華まんじゅうは家庭内での喫食を想定した商品は好調ですが、CVS向けの販売が客数減少や衛生面から敬遠され、前年比3.1%減が見込まれます。
2.内食の動向
家飲みの動向
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2019年 |
2020年見込 |
2019年比 |
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リキュール類 |
151億円 |
201億円 |
133.1% |
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ノンアルコールドリンク |
149億円 |
186億円 |
124.8% |
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RTD |
5,394億円 |
6,129億円 |
113.6% |
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ノンアルコールビール |
760億円 |
816億円 |
107.4% |
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ウイスキー |
2,619億円 |
2,764億円 |
105.5% |
※小売りベースです
新型コロナの流行により、緊急事態宣言の発出やソーシャルディスタンスへの意識向上から、大人数での飲み会の機会が減少しています。一方、オンライン飲みが広がりを見せているほか、流通やメーカーによる提案なども功を奏し、家飲み需要は増加しています。特に、容量やフレーバー、アルコール度数など商品のラインアップが豊富であるRTDが幅広いユーザーを取り込み、伸長しています。また、外出自粛が続くことで健康意識が高まり、ノンアルコール類がコロナ太り対策や休肝日ニーズから伸びています。
保存食の動向
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2019年 |
2020年見込 |
2019年比 |
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国産パスタ |
557億円 |
707億円 |
126.9% |
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冷凍うどん |
653億円 |
784億円 |
120.1% |
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食パン |
2,069億円 |
2,264億円 |
109.4% |
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袋めん |
1,664億円 |
1,821億円 |
109.4% |
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カップめん |
6,553億円 |
6,739億円 |
102.8% |
※小売ベースです
外出自粛に伴い日々の買い物回数を減らす動きがみられ、数日分の食料をまとめて購入するようになっていることから、保存性の高いステープルや冷凍食品の需要が高まっています。また、家庭での調理機会の増加から買い置き可能な商品の需要が増えて、主食となるめん類や食パンが伸長しています。袋めんは経済性が高いことや野菜を加えるなどアレンジできることから、2020年は前年比9.4%増が見込まれます。
嗜好品の動向
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2019年 |
2020年見込 |
2019年比 |
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紅茶(ティーバッグ・リーフ) |
250億円 |
276億円 |
110.4% |
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レギュラーコーヒー |
2,462億円 |
2,690億円 |
109.3% |
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インスタントコーヒー |
2,574億円 |
2,702億円 |
105.0% |
※小売ベースです
外出自粛や在宅勤務の増加により喫茶など外食業態や自販機、CVSの利用頻度が低下しており、家庭用商品へ需要がシフトしています。特に、レギュラーコーヒーやインスタントコーヒーは外食業態やRTDからの需要流入により伸長するとみられます。
レギュラーコーヒーでは、1杯当たりの経済性ではなく、在宅時間の増加で淹れる楽しみやおいしさが再認識され、インスタントコーヒーは簡便性が需要獲得につながっています。また、紅茶(ティーバッグ・リーフ)は紅茶ポリフェノールの健康性や紅茶(リキッドタイプ)からの需要シフトが市場拡大の要因になっています。
【参考】本記事で使用した「2021年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」に掲載している調査対象市場
第1回~第6回調査の対象27カテゴリー411品目
- 菓子(31)
- スナック菓子(9)
- スープ類(13)
- 育児用食品(4)
- 冷凍調理済食品(22)
- チルド調理済食品(6)
- その他調理済食品(5)
- アルコール飲料(33)
- チルドデザート(13)
- フローズンデザート(7)
- ドライデザート(6)
- 米飯類(10)
- めん類(16)
- その他ステープル(14)
- 果実飲料(8)
- 炭酸飲料(6)
- 乳性飲料(9)
- 嗜好飲料(11)
- 健康飲料(9)
- その他飲料(9)
- 嗜好品(19)
- 調味料(53)
- 調味食品(24)
- 農産加工品(27)
- 畜肉加工品(12)
- 水産加工品(20)
- 乳油製品(15)
◆本記事は「2021年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。