株式会社現代人のQOL向上、筋力強化など体づくりに対するニーズ、そして近年目立つメンタルケアへの意識の高まりなどにより注目を集めているサプリメントや健康食品、また、化粧品、一般用医薬品、医療用医薬品の原料として使用される天然由来を主体とした有用成分・素材の市場を調査しました。その結果を「生物由来有用成分・素材市場徹底分析調査 2020」にまとめました。
この調査では、天然由来有用成分・素材について動物系14品目、植物系20品目、合成系6品目に加え、今後の需要増加が期待される有望素材10品目の市場を調査・分析し、将来を展望しました。また、健康・美容に関する悩みや、機能性素材・成分における認知度、効果・効能の体感性、今後の使用意向などを把握するための消費者アンケート調査を実施しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「生物由来有用成分・素材市場徹底調査 2020」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「生物由来有用成分・素材市場徹底調査 2020」の全体サマリー
生物由来有用成分・素材40品目市場
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2019年見込 |
2018年比 |
2026年予測 |
2018年比 |
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2,163億円 |
106.3% |
2,664億円 |
131.0% |
2019年の市場は2,163億円(2018年比6.3%増)が見込まれます。日々のセルフケアとして需要は増加しており、生活習慣病関連、脳機能関連、整腸関連、スポーツ関連のほか、AGEs(終末糖化産物)対策や細胞活性を訴求したアンチエイジング関連、口臭や体臭対策を目的にしたエチケット関連が好調です。また、更年期障害やPMS(月経前症候群)対応を訴求したホルモンバランス関連、ストレスケア、睡眠の質改善、うつ対策を想定したメンタル関連なども伸びています。
◆注目個別市場サマリー
1.DHA/EPA
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2019年見込 |
2018年比 |
2026年予測 |
2018年比 |
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300億円 |
122.0% |
441億円 |
179.3% |
食品、化粧品・トイレタリー、医薬品・医薬部外品、その他ペットフードなどに使用される素材を対象とします。
DHAやEPAの脳や循環器機能への影響に関する研究は歴史が長く、高齢化が進む日本では需要の高い素材です。DHAは脳の発達促進機能があり、育児用粉ミルクのほか、脳機能向上を目的にしたサプリメントなどで採用されており好調です。EPAは脂質代謝の正常化、抗炎症、血管質の改善機能などが認められており、医薬品用途としての需要が増加しています。海外の臨床試験では高濃度EPAの心血管関連の疾患リスクを大幅に低減するという結果も得られていることから、医薬品用途におけるさらなる需要増加が期待されており、今後も市場拡大は続くとみられます。
2.L-アルギニン
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2019年見込 |
2018年比 |
2026年予測 |
2018年比 |
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36億円 |
105.9% |
42億円 |
123.5% |
食品に使用される素材を対象とします。肝機能促進やアンモニア中毒による肝疾患治療として用いられる医薬品や医薬部外品規格のドリンク剤などに使用されているL-アルギニンは対象外とします。
L-アルギニンは、2014年から2015年にかけてパワーチャージや疲労回復を訴求したエナジードリンクが若年層を中心にブームとなったことで、市場拡大しました。近年ブームは落ち着きましたが、エナジードリンクの需要が定着したことや、東京五輪を目前にしてスポーツドリンクやサプリメントなどスポーツニュートリション分野の開発商品と、精力強化関連商品での需要増加で市場は拡大しています。スポーツニュートリション分野や精力強化関連商品の需要に加え、L-アルギニンには血流改善の機能もあることから、医療食・介護食としての需要増加が予想され、今後も市場は拡大していくとみられます。
3.エクオール
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2019年見込 |
2018年比 |
2026年予測 |
2018年比 |
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17億円 |
113.3% |
29億円 |
193.3% |
エクオールは別名スーパーイソフラボンと呼ばれ、大豆イソフラボンに含まれるダイゼインが腸に吸収される際、腸内細菌の一種であるエクオール生産菌がダイゼインをエクオールに変換することで生成されます。現状は、大塚製薬が自社商品用に生産しているものと、ダイセルが外販しているものの2種類のみとなっています。
2015年に放送されたテレビ番組において腸内細菌が作るエクオールにより更年期症状改善や目じりのしわが浅くなったというエビデンスが紹介されたことで注目度が高まりました。40代から50代の更年期女性にターゲットが限定されるものの、利用者の定着率は高いことから啓発活動による認知度の向上が、今後さらなる市場拡大につながるとみられます。
4.イヌリン
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2019年見込 |
2018年比 |
2026年予測 |
2018年比 |
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19億円 |
146.2% |
30億円 |
2.3倍 |
イヌリンは多糖類の一種に分類され、大腸内の細菌叢においてはじめて消化される水溶性食物繊維です。食品の物性改良のほか、血糖値上昇抑制機能や腸内のビフィズス菌を増殖させる生理機能を持ちます。
低糖質食品における砂糖の代替素材やパンや麺などの物性改良を中心とした採用でしたが、近年、ビフィズス菌増殖を目的にヨーグルトのほか、整腸素材の主体である有用菌を配合した食品との複合用途で大幅に需要が増加しており市場は拡大しています。また、食物繊維、有用菌のサプライヤーが参画して整腸に関するコンソーシアムを立ち上げるなど啓発活動が活発化しており、今後も市場の拡大が期待されます。
5.消費者アンケート調査
消費者における美容・健康機能に関する悩み・トラブルランキング(男女各5,000人対象。マルチアンサー)
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順位 |
総合 |
回答率 |
順位 |
男性 |
回答率 |
順位 |
女性 |
回答率 |
|
1 |
肌 |
46.6% |
1 |
目 |
25.5% |
1 |
肌 |
68.9% |
|
2 |
目 |
31.6% |
2 |
肥満、メタボ |
24.7% |
2 |
肉体疲労 |
38.7% |
|
3 |
肉体疲労 |
30.9% |
3 |
毛髪 |
24.6% |
3 |
目 |
37.7% |
|
4 |
肥満、メタボ |
25.6% |
4 |
肌 |
24.3% |
4 |
髪の美容 |
36.0% |
|
5 |
花粉症、鼻炎など |
25.2% |
5 |
花粉症、鼻炎など |
23.4% |
5 |
睡眠 |
27.3% |
総合回答率が最も高かった悩み・トラブルは「肌(シミ、シワ、乾燥、老化、ニキビなど)」(46.6%)、次ぐのが「目(疲れ目、ドライアイなど)」(31.6%)、「肉体疲労(肩こり、首こり、眼精疲労)」(30.9%)となりました。
男性で回答率が最も高かったのは「目」(25.5%)であり、回答率が30%を超える項目はありませんでした。一方、女性では「肌」(68.9%)を筆頭に「肉体疲労」「目」「髪の美容(つや、枝毛、ダメージなど)」の4項目で回答率が30%を超える結果となりました。
男女で回答率の高低が分かれた項目として、「肌」(男性24.3%に対して女性68.9%)「髪の美容」(男性5.8%に対して女性36.0%)「冷え症」(男性6.6%に対して女性25.7%)が挙げられます。各項目とも総じて女性の回答率が高い結果となっています。
消費者における機能性成分・素材100品目の認知度ランキング(男女各5,000人対象。マルチアンサー)
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順位 |
総合 |
認知度 |
順位 |
男性 |
認知度 |
順位 |
女性 |
認知度 |
|
1 |
コラーゲン |
54.8% |
1 |
コラーゲン |
44.5% |
1 |
コラーゲン |
65.1% |
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2 |
ポリフェノール |
50.1% |
2 |
ポリフェノール |
42.0% |
2 |
大豆イソフラボン |
60.2% |
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3 |
乳酸菌・ビフィズス菌 |
49.9% |
3 |
ウコン(クルクミン) |
41.4% |
3 |
ヒアルロン酸 |
59.8% |
|
4 |
ヒアルロン酸 |
48.9% |
4 |
ローヤルゼリー |
41.4% |
4 |
乳酸菌・ビフィズス菌 |
59.1% |
|
5 |
ローヤルゼリー |
48.8% |
5 |
プロテイン |
41.3% |
5 |
ポリフェノール |
58.1% |
総合回答率で認知度が最も高かったのは「コラーゲン」(54.8%)となりました。「コラーゲン」は男女ともに首位となっており、認知度の高さがうかがえます。次いで「ポリフェノール」(50.1%)、「乳酸菌・ビフィズス菌」(49.9%)、「ヒアルロン酸」(48.9%)、「ローヤルゼリー」(48.8%)となりました。
男性では「ウコン(クルクミン)」が3位、「プロテイン」が5位と肝機能関連や、タンパク関連成分・素材が5位以内にランクインしています。男性は女性よりも機能性成分・素材の認知度が総じて低くなっており、認知度が3割を超えた素材は18品目にとどまりました。女性では、「コラーゲン」「大豆イソフラボン」「ヒアルロン酸」と、美容関連成分・素材が上位にランクインしています。なお、認知度が3割を超えた素材は33品目に達しました。
【参考】本記事で使用した「生物由来有用成分・素材市場徹底調査 2020」に掲載している調査対象市場
動物系
- イミダゾールジペプチド
- エラスチン
- 肝臓加水分解物
- グルコサミン
- コラーゲン
- コンドロイチン
- DHA/EPA
- 乳酸菌・ビフィズス菌
- 乳タンパク
- ヒアルロン酸
- プラズマローゲン
- プラセンタ
- プロテオグリカン
- ラクトフェリン
植物系
- アスタキサンチン
- イヌリン
- エクオール
- 大麦若葉
- 桑葉
- サラシア
- セラミド
- 大豆イソフラボン
- 大豆タンパク
- ナットウキナーゼ
- ビルベリー
- ブラックジンジャー
- ヘスペリジン
- β―グルカン
- ホスファチジルセリン
- ラフマ
- リコピン
- 緑茶抽出物
- ルテイン
- レシチン
- L―アルギニン
- L―オルニチン
- L―カルニチン
- L―テアニン
- コエンザイムQ10
- BCAA
注目素材編
- イソマルトデキストリン
- NMN
- エンドウタンパク
- カンナビジオール
- 葛の花抽出物
- チャコール
- 乳酸菌生産物質
- ネムノキ樹皮抽出物
- マキベリー
- モリンガ
◆本記事は「生物由来有用成分・素材市場徹底調査 2020」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの必要な部分だけをご利用になりたい方は、こちらの市場調査データサービスでご確認いただけます。