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TIM(Thermal Interface Material)の世界市場を調査。2035年の車載電池用TIMの市場を1,524億円(2024年比176.4%)と推計

株式会社富士経済は、EVに搭載される駆動用電池の増加とともに、重要視される熱対策として注目される放熱部材である、車載電池用TIM(Thermal Interface Material)の世界市場を調査し、その結果を「車載電池TIM×フィラー市場の実態と将来分析」にまとめました。

この調査では、車載電池用TIMとして放熱ギャップフィラー、放熱接着剤、放熱シートの各市場の現状を捉え、将来を予想しました。また、TIM向けフィラー(充填剤)として、アルミナ(球状・丸み状、低ソーダ)と水酸化アルミニウムの市場動向についても整理しました。
※xEVに搭載される駆動用リチウムイオン電池(LiB)に使用されるTIMを対象とします

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「車載電池TIM×フィラー市場の実態と将来分析」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

1.車載電池用TIM(Thermal Interface Material)の世界市場

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現状、放熱ギャップフィラーが約8割を占めています。電池セルとモジュールの隙間や、パック内部の凹凸部の充填で使用されており、電池製造工程の自動化に適している点などが評価されています。熱伝導率別では3W/m・K以下製品が主に使用されています。1台あたりの使用量が多く、ユーザーのコスト要求が強いため、価格競争は激化しています。また、電池セルをバッテリーケースに直接固定するセルtoパック構造が急速に普及しているため、接着性能付き製品の需要が高まっており、今後は大部分の製品が接着性能を有するようになるとみられます。

放熱接着剤は、狭小スペースでの定着性や構造の固定性に優れるため、角形電池と比較してセル間の隙間が不均一な円筒形・ラミネート形電池での採用が増えています。また、電池の高出力化やモジュールの小型・高密度化に伴いセルを車体に直接組み込むセルtoボディ構造では、接着性がより高い放熱接着剤が採用されるケースが多いです。

放熱シートはかつて主流でしたが、放熱ギャップフィラーへのシフトが進んだことで、現在は限定的な採用にとどまっています。しかし、リサイクルの簡便性や扱いやすさに利点があるため、一定の需要を獲得しています。

今後、電池セル形状の多様化や、セルtoパック、セルtoボディ構造の普及により、接着性能付き放熱ギャップフィラーや放熱接着剤の需要が増えるとみられます。市場は放熱ギャップフィラーがけん引し、今後も8割以上を占めると予想されます。また、放熱接着剤も大幅に需要が増え、2035年には2024年比で60%以上の伸びが期待されます。

2.車載電池用TIM向けフィラーの世界市場

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アルミナ(球状・丸み状、低ソーダ)、水酸化アルミニウムを対象とします。水酸化アルミニウムを中心に日本メーカーが存在感を見せています。

従来はアルミナが主流でしたが、車載電池セルの発熱量はそれほど大きくないため、安価でスペックを満たせる水酸化アルミニウムへのシフトが加速しています。2023年頃からユーザーのコスト重視が進んだことも要因です。また、水酸化アルミニウムの比重はアルミナと比べて低いため、TIMの軽量化が可能になることも利点です。球状アルミナは、熱導電率が3W/m・K以上の高スペックが求められる場合に使用されるため、需要が減少しています。

今後も水酸化アルミニウムへのシフトが続き、特に放熱ギャップフィラーでは、2035年には8割以上(数量ベース)で使用されるとみられます。一方、アルミナの需要は縮小が続くと予想されます。

自動車メーカーは、電池の発熱量が増大した場合でも、TIMとは異なる冷却方法による放熱設計で対応を進めています。そのため、電池におけるTIMに対する高熱伝導率ニーズは小さく、今後も1Wから2W/m・K程度の熱伝導率の低い製品が需要の中心になるとみられ、水酸化アルミニウムの使用が進むと予想されます。また、電費向上のためTIMにも軽量化が求められていることも、使用増加の要因です。ただし、放熱フィラーとして使用できる製品は、日本メーカー製品などに限られるため供給不足が懸念されており、その不足分をアルミナで補う可能性もあります。

【参考】本記事で使用した「車載電池TIM×フィラー市場の実態と将来分析」に掲載している調査対象市場

TIM

  • 放熱ギャップフィラー
  • 放熱接着剤
  • 放熱シート

フィラー

  • アルミナ(球状・丸み状、低ソーダ)
  • 水酸化アルミニウム

◆本記事は「車載電池TIM×フィラー市場の実態と将来分析」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。