本文にスキップする

富士経済グループ 市場調査サポートサイト

認証ソリューション関連の市場を調査。2029年の国内市場を、1兆5,248億円(2023年比65.1%増)と推計

株式会社富士キメラ総研は、デジタル化の進展によりIDとパスワードによる確認・認証から、生体情報や主要なキャリア、SNSなどを利用した認証も増え、多様化や高度化する認証ソリューション関連の国内市場を調査しました。その結果を「デジタルID/認証ソリューションビジネス市場調査要覧 2024」にまとめました。

この調査では、電子的な手段による個人の確認・認証(デジタルID)の活用により、決済、マーケティング、入退出管理、デジタルデバイスやネットワークへのログインなどが可能となる認証ソリューション9品目、オンライン認証基盤17品目、認証アプライアンス14品目の計40品目の市場を明らかにし、今後を展望しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「デジタルID/認証ソリューションビジネス市場調査要覧 2024」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

1.認証ソリューション関連の国内市場

899412.png

2023年の市場は9,238億円となりました。2024年はキャッシュレス決済やオンライン認証の増加、セキュリティ対策の強化などにより拡大し、市場は1兆168億円が見込まれます。

キャッシュレス決済は政府の推進政策や若年層を中心としたコード決済の定着によって増加しています。また、セキュリティ対策強化を目的としたガイドラインの策定や改訂により多要素認証が増加しているほか、利便性向上を目的にオンライン認証も増えています。加えて、決済を通して得たデータの属性ごとの購買分析や個人に適した販促活動などマーケティングでの活用が進んでおり、デジタルIDの用途が広がることで、2029年の市場は2023年比65.1%増の1兆5,248億円が予測されます。

カテゴリー別では、認証ソリューション(認証機能を利用したソリューションが対象)市場は、決済プラットフォームサービスの規模が最も大きく、キャッシュレス推進政策やコード決済の定着によって市場が拡大しています。今後も、キャッシュレス決済が利用できるリアル店舗の増加やECの伸長、ポイントサービスとキャッシュレス決済の融合、購買データとIDを連携させた購買分析での活用などが増えることで、市場は拡大が予想されます。

オンライン認証基盤(オンライン上で提供される認証プラットフォームやツールが対象)市場は、認証における利便性とセキュリティ対策双方の向上を目指した取り組みの広がりから、市場が拡大しています。DMARCやSSL/TSLサーバー証明書、ポストCookie関連など、ベンダーの取り組み方針変更が市場に与える影響も大きく、個人情報保護やセキュリティ強化に関する業界ガイドラインなどが公開されることで、新たなソリューションの台頭やさらなる市場拡大が期待されます。

認証アプライアンス(生体認証ツール、認証機能を提供するカードやタグとそれらを読み取る端末などが対象)市場は、POSシステムの規模が最も大きく、セルフレジの需要増加とレガシーPOSからモバイルPOSへの移行により拡大が予想されます。また、生体認証ツールが伸びる一方、IDカードはスマートフォンに機能が取り込まれていくことや生体認証への移行で微減が予想されます。

2.需要分野別市場

716462.png

流通/店舗分野が最も規模が大きいです。決済利用が多いことに加え、キャッシュレス決済やポイント管理といった用途で成長しています。今後は購買データとIDを連携させたマーケティングでの活用が増えていくとみられます。

2029年に向けて最も伸びると予想されるのはレジャー/宿泊分野で、業務効率化やマーケティングを目的として統合ID管理需要が増加しているほか、キャッシュレス化の推進によりモバイルPOSや決済端末導入が増えています。

このほか、企業分野では、社員証などのIDカード発行が回復しているほか、電子契約の増加が伸びに寄与するとみられます。また、教育分野や医療分野では多要素認証を含むセキュリティガイドラインが策定されていることから生体認証システムなどの需要が増加しています。

◆注目個別市場サマリー

1.ICカード/コード認証ソリューション

738530.png

マイナンバーカード、IC運転免許証などICカード(ICチップ)のID情報の読み取りにより本人確認を行うサービス、QRコードをスマートフォンアプリのカメラで読み取るサービス、交通機関利用時に本人確認を行うシステム/サービスを対象としました。

マイナンバーカードの電子証明書による公的個人認証サービスが民間事業者でも活用可能となったことや、ICチップ情報による本人確認が認められたことから用途が広がり、市場が拡大しています。マイナンバーカードの普及から、行政手続きや金融機関の口座開設の際の身元確認、本人認証などで利用者が増えていき、市場は堅調に拡大するとみられます。また、交通系ICカードは決済手段だけでなく、番号登録による施設の入退出管理といったID認証にも使われており、チケットの電子化など生活関連サービスでの活用も広がっていくとみられます。

2.秘密計算/匿名加工

868071.png

利用するデータやIDに関連する情報を保護する技術である秘密計算/匿名加工を用いてデータを暗号化し、そのまま分析データとして利用するソリューションを対象とします。市場には、分析環境を構築するためのコンサルティングや開発支援、技術ライセンスと保守運用などのサービスも含みます。

改正個人情報保護法や重要データの取り扱いに関する規制、ガイドラインなどにより、データ保護意識が高まっており市場が拡大しています。近年、購買情報などと個人の情報を関連付けたデジタルマーケティングの活用が進められているほか、企業の重要データを活用したデータドリブンによる経営推進など、データを核とした事業運営が実践される中でデータ保護や匿名化に対するニーズも高まっています。

今後もデジタルマーケティングなどで、多角的な分析データとして個人情報の活用が進められることで秘密計算/匿名加工が利用され、市場拡大が予想されます。また、AI/生成AIにおけるデータ活用などのニーズの高まりも需要を押し上げる要因となります。

分野別には、現状では公共分野の比率が高く、自治体などが保有する個人情報の保護や匿名化を目的に導入が進んでいます。今後は、企業におけるデータ分析や医薬開発などで匿名化の需要増加、また、流通/店舗、サービス分野でのデジタルマーケティングや顧客満足に対するデータ活用時の採用増加が予想されます。

3.CMPツール

191481.png

個人情報の統合管理、個人情報の利用に関する同意情報の管理などを行うプライバシー管理プラットフォームを対象としました。

2022年の個人情報保護法改正により、個人関連情報や個人データの第三者提供には同意が必要となったことから、同意管理プラットフォームの需要が高まっています。認知度向上に伴う新規導入の増加や既存ユーザーによる機能拡張、関連会社への展開など用途の広がりにより、市場は拡大するとみられます。

また、2023年に施行された改正電気通信事業法によって、Webサイトやアプリケーションからの個人情報の外部送信についても同意取得や公表/通知といった対応が必要となることや、Cookieについても本人の許可が必要であるという風潮が強まっており、それらへの対応などを背景に導入が進んでいき、市場は拡大が予想されます。

【参考】本記事で使用した「デジタルID/認証ソリューションビジネス市場調査要覧 2024」に掲載している調査対象市場

認証ソリューション

  • ICカード/コード認証ソリューション
  • マイナンバーソリューション
  • 決済プラットフォームサービス
  • 電子レシート
  • ポイント管理システム
  • 免税電子化システム
  • 証跡管理ツール
  • CDN
  • 電子契約ツール

オンライン認証基盤

  • ID共通管理プラットフォーム
  • 統合ID管理ツール
  • SSO
  • IDaaS
  • CMPツール
  • CDP/プライベートDMP
  • 秘密計算/匿名加工
  • オープンAPI認証プラットフォーム
  • eKYC
  • OTP認証システム
  • スマートフォン認証システム
  • DMARC解析ソリューション
  • SSL/TLSサーバー証明書
  • クライアント証明書
  • 電子署名/タイムスタンプ
  • 証明書ライフサイクルソリューション
  • その他証明書

認証アプライアンス

  • 指紋認証システム
  • 静脈認証システム
  • 声紋認証システム
  • 虹彩認証システム
  • 顔認証システム
  • 画像認証システム
  • IDカード
  • RFIDタグ
  • 紛失防止タグ
  • ICカードリーダー・ライター
  • RFIDリーダー・ライター
  • 二次元コードリーダー・スキャナー
  • 決済端末
  • POSシステム

◆本記事は「デジタルID/認証ソリューションビジネス市場調査要覧 2024」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。