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通信機器・通信サービスの国内市場を調査。2030年度における通信機器市場を3兆5,698億円(2023年度比0.6%減) 通信サービス市場を12兆3,111億円(同12.5%増)と推計

株式会社富士キメラ総研は、企業ネットワークの広帯域化ニーズの増加、インターネットをベースとしたサービスへの移行進展や、NTTが推進する「IOWN構想」実現に向けた投資の本格化、NTN(非地上系ネットワーク)通信の台頭など新たな動きがみられる通信機器・通信サービスの国内市場を調査しました。その結果を「2024 コミュニケーション関連マーケティング調査総覧」にまとめました。

この調査では、通信機器21品目(ネットワーク関連製品11品目、音声関連製品3品目、移動体通信端末3品目、移動体通信基地局関連製品4品目)、通信サービス21品目(インターネット接続サービス3品目、移動体通信サービス3品目、固定データ通信サービス6品目、音声関連サービス4品目、その他サービス5品目)の市場について現状を調査し、将来を予想しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2024 コミュニケーション関連マーケティング調査総覧」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

通信機器・サービスの国内市場

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通信機器

企業の出社回帰などを背景に、企業ネットワーク更改に伴う機器の入れ替えや新規導入が進んだことや、データセンター向けでネットワーク関連機器が好調なことから市場は拡大しています。今後、Beyond 5G/6G通信やIOWN構想に対応して、ネットワークの高速化に向けた関連機器への投資が拡大するほか、データセンターで各種スイッチなどの導入が加速するとみられます。

カテゴリー別にみると、移動体通信端末の市場規模が最も大きいです。買い替えサイクルやリプレースの長期化が進んでいるためスマートフォンの出荷減が懸念されますが、生成AI機能搭載型の登場や折り畳み式など新モデルの買い替え需要により、市場は一定規模で推移するとみられます。

ネットワーク関連製品は、近年は企業向けの機器更改需要が好調である一方、通信キャリアの大型投資は低迷しています。しかし、今後は通信キャリアによる6G通信への投資が活況化するほか、IOWN構想の実現に向けた大型投資が本格化するとみられます。また、分散化やAI/ML(人工知能/機械学習)関連対応などを受けて、データセンター向けの設備投資増加も期待されます。

音声関連製品は、オンプレミス製品の需要は継続しますが、設備導入や運用管理コストの削減要求、ハイブリッドワーク環境構築ニーズの高まりに伴い、クラウドPBXサービスやスマートフォンへの移行が進むため、市場は縮小するとみられます。

移動体通信基地局関連製品は、現状、DAS(アンテナ分散型システム)やローカル5G/プライベートLTEシステムが伸びています。2030年度頃には6G通信環境の整備を目的とした投資が本格化すると期待されます。

通信サービス

企業でのSaaS利用増加やクラウドシフトに伴うトラフィック増加に対応するため、広帯域化ニーズの増加や、閉域網サービスからインターネットベースの通信サービスへの移行が進んでいます。今後、個人/企業向けで利用されるアプリケーションの数や容量は益々増加するため、高速化や広帯域化を実現するためのサービス利用が進むと予想されます。

カテゴリー別で最も市場規模が大きいのは移動体通信サービスです。携帯電話サービスは、個人向けは普及率が高まっているため苦戦していますが、企業向けはDXを背景としたIoT需要が増えており、自動販売機の在庫や釣銭管理、自動車向けのナビゲーションなど幅広く採用が増えています。また、MVNOサービスは、個人向けは携帯電話サービスからの移行、企業向けはIoT需要による伸びが期待されます。

インターネット接続サービスは、個人の各種コンテンツサービス利用の伸びや、企業のSaaS/クラウド化に伴う需要増加が続いています。今後、企業向けを軸にトラフィック増に対応するため、広帯域化ニーズや確実なクラウド接続を目的とした各サービスの導入が進むと予想されます。

固定データ通信サービスは、小規模/新規拠点から徐々にフルインターネットのネットワーク環境導入が進む一方、大規模拠点では一部閉域網を残す形でハイブリッド化が進むと想定されます。

音声関連サービスは、働き方の多様化やDX、クラウドシフトのための投資が進み、中でもクラウドPBXサービスは導入拡大が続くとみられます。

その他サービスは、クラウド無線LANサービスやZTNAサービスなどが伸びています。今後、セキュリティ強化やネットワーク更改を契機として、従来のリモートアクセスサービスや閉域網サービスからZTNAサービスへの移行などが予想されます。

◆注目個別市場サマリー

1.衛星通信サービス

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人工衛星により地球上のあらゆる場所に通信サービスを提供するものであり、通信網の整備が困難な海上や砂漠、また、災害時の非常用通信としても期待されています。ここでは、低軌道衛星を利用し、従来の衛星通信よりも低遅延性を実現したサービス、および高度20kmの成層圏に滞空している無人航空機から地上に向けて提供されるサービスを対象としました。

現時点では「Starlink」(SpaceX)を活用したサービスが提供されています。従来、山間部や離島、海上、へき地など通信環境が整備されていないエリアでの通信手段や、企業におけるBCP対策などが中心でした。2024年1月の能登半島地震で通信手段の確保を目的として「Starlink」が無償提供され、その有効性が実証されたことにより、自治体からの問い合わせが急増しており、2024年度の市場は大幅に拡大するとみられます。2025年度以降も自治体を中心に導入増加が期待されます。

「Starlink」は国内では代理店経由で提供されており、中でもKDDIが積極的にサービスを展開しています。ほかのサービスについても、ソフトバンクやNTTコミュニケーションズ、楽天モバイルなどが本格提供に向けた取り組みを進めており、2027年度頃から本格展開が予想されます。法人への提供が中心ですが、将来的には携帯電話サービスのオプション機能としての提供が進み、幅広い用途での活用が期待されます。

2.SD-WANサービス

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ソフトウェアによりアプリケーションの可視化、経路制御、CPE(顧客構内設備)集中管理などの機能を提供するWAN(広域通信網)サービスです。CPEをレンタル提供するサービスを対象とし、市場はサービス利用料で捉えました。

クラウド利用の拡大によるWANのトラフィック混雑解消や、複数拠点での通信機器の運用負担軽減などを目的に導入が進んでいます。主にVPNサービス事業者がサービスを提供しており、既存のVPNサービスのリプレース需要が中心です。コロナ禍以降、テレワークの定着やクラウドサービスの利用増加に伴い、インターネットを介したクラウドとのアクセス需要の増加、SaaS利用の拡大、トラフィック増への対応として、市場は拡大が続いています。

SD-WANやSASE(クラウド上でネットワークとセキュリティをまとめて管理する概念)が浸透してきたことから、DX推進に積極的な企業を中心にネットワーク更改のタイミングで導入が検討されるケースが増えています。ただし、従来の閉域網サービスからの移行は緩やかであり、当面はハイブリッド環境の構築需要を中心に導入が進むとみられます。

3.IOWN対応WDM

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光通信装置であるWDMではIOWN規格に対応した製品が登場しており、IOWN構想を推進するNTTで一部採用が進んでいます。WDMはコアネットワークに導入される製品であるため、IOWN構想の実現には不可欠な基幹機器であり、ほかのネットワーク機器などに先行して導入が進むと予想されます。現状、NTTは専用製品を中心に採用していますが、今後はIOWN規格に対応した幅広い製品の導入が進むとみられます。

【参考】本記事で使用した「2024 コミュニケーション関連マーケティング調査総覧」に掲載している調査対象市場

通信機器

ネットワーク関連製品

  • WDM
  • PONシステム
  • メディアコンバーター
  • L2/L3スイッチ
  • ホワイトボックススイッチ
  • ホワイトボックス用NOS
  • 無線LAN機器
  • ルーター
  • IoTゲートウェイ
  • L4-7スイッチ
  • RADIUSサーバー

音声関連製品

  • 呼制御装置
  • 構内PHSシステム
  • SBC

移動体通信端末

  • ハンドセット
  • タブレット端末
  • Wi-Fiモバイルルーター

移動体通信基地局関連製品

  • 移動体通信基地局
  • ローカル5G/プライベートLTEシステム
  • DAS
  • EPC/5GC

通信サービス

インターネット接続サービス

  • FTTHサービス
  • CATVインターネットサービス
  • ISPサービス

移動体通信サービス

  • 携帯電話サービス
  • MVNOサービス
  • 衛星通信サービス

固定データ通信サービス

  • IP-VPNサービス
  • 広域イーサネットサービス
  • インターネットVPNサービス
  • SD-WANサービス
  • イーサネット専用線サービス
  • 波長貸しサービス

音声関連サービス

  • 050-IP電話サービス
  • 0AB~J-IP電話サービス
  • クラウドPBXサービス
  • FMCサービス

その他サービス

  • クラウド型無線LANサービス
  • リモートアクセスサービス
  • ZTNAサービス
  • インフラシェアリングサービス
  • CPaaS

◆本記事は「2024 コミュニケーション関連マーケティング調査総覧」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。