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エレクトロニクス製品の市場を調査。2028年の世界市場を予測

株式会社富士キメラ総研は、中国のゼロコロナ政策に伴うサプライチェーンの混乱やエネルギー価格の高騰などによる経済停滞、消費の冷え込みにより苦戦がみられ、特にコロナ特需が落ち着いたことでPCやタブレット端末、PCモニター、TVなどの落ち込みが大きかったエレクトロニクス製品の世界市場を調査しました。その結果を「2023 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」にまとめました。

この調査では、AV機器8品目、白物家電5品目、情報通信機器11品目、OA機器/産業機器5品目、モビリティ/車載電装機器9品目、ユニット製品・部品7品目について市場の現状を調査し、将来を予想しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2023 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

エレクトロニクス製品市場

2022年は、中国における強力な行動制限を伴うゼロコロナ政策の実施がさまざまな製品の需要・供給両面に打撃を与え、さらにはウクライナ侵攻によるエネルギー価格の高騰、世界的なインフレの進行も相まって、消費が冷え込んだことから、多くの製品で市場が停滞しました。

ウェアラブル端末など一部の製品は好調でしたが、2020年から2021年にかけて特需がみられたPCやタブレット端末、PCモニター、TVなどは落ち込みが特に大きかったです。また、スマートフォンも、中国を中心とした5G通信端末買い替えが一段落したことや、買い替えサイクルの長期化などから大幅なマイナスとなりました。

◆注目個別市場サマリー

1.ワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォン

2022年

2021年比

2028年予測

2022年比

3億7,300万台

104.8%

6億100万台

161.1%

Bluetoothが搭載されたワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォンを対象としました。左・右が完全に独立したTrue Wirelessタイプと、外部機器との有線接続はないがワイヤーで左右がつながれているSemi Wirelessタイプに分けられます。持ち運びに便利で装着後も邪魔になりにくいことから、True Wirelessが8割近くを占めています。

参入メーカーの増加や製品ラインアップ充実、スマートフォンとのバンドル販売によって、有線イヤフォンから置き換わる形で市場は拡大してきました。2022年は、部材不足や中国を中心としたスマートフォン需要の停滞によるバンドル販売の低迷などがあり、市場は拡大しましたが、伸びは鈍化しました。2023年も上期は同様の影響が続くとみられますが、下期や2024年頃には、出荷数量が大幅に増加した2020年から2021年に購入された製品の買い替え需要により、市場拡大が続くとみられます。

エリア別の動向としては、現状、中国での生産が7割強を占めています。しかし、リスクヘッジや中国での人件費上昇を受けて、東南アジアなどへのシフトが進み、2028年には中国での生産は6割まで下がるとみられます。販売では、中国スマートフォンメーカーなどがバンドル販売を積極的に行っていることもあり、中国のウエイトが高いです。2022年は、スマートフォンの販売が比較的好調だったインドのウエイトが上昇しており、中長期的にも、インドや東南アジアなど人口増加が続くアジア(日本・中国除く)の需要増加が市場をけん引していくとみられます。

2.ドローン

2022年

2021年比

2028年予測

2022年比

505万台

105.2%

643万台

127.3%

民生用、産業用(業務用空撮、精密農業用、農薬散布用、測量、建造物点検など)の自律制御飛行が可能な無人航空機を対象としました。飛行機型の固定翼タイプとヘリコプター型の回転翼タイプに分けられます。現状では回転翼タイプが主流ですが、産業用では高速飛行に向き、長時間・長距離飛行が可能な固定翼タイプが増えつつあります。

2022年は、民生用製品が低価格化で伸び、産業用の需要が増加したことにより市場が拡大しました。しかし、ロシアのウクライナ侵攻を背景とした飛行規制の強化や軍事転用の抑止を目的とした販売・流通制限がみられ、今後も市場への影響が懸念されます。

民生用は空撮など趣味での活用を目的とした購入が多いですが、伸びは徐々に鈍化しています。一方、産業用については、世界的な省人化や効率化ニーズの高まりを受けて、実用化に向けた動きが活発化しており、試験導入が進められています。現在は農薬散布やインフラ点検、測量などが多いですが、各国の規制緩和により物流や監視といった新しい用途への展開が期待されます。また、LiDARをはじめとしたセンシングデバイスの小型化や低価格化、バッテリーの長寿命化、通信環境の整備などにより、普及が加速していくとみられます。

3.ノートPC

2022年

2021年比

2028年予測

2022年比

1億8,600万台

78.8%

1億8,700万台

100.5%

クラムシェルタイプおよび2in1タイプノートPCを対象としました。

新型コロナウイルス感染症の流行に伴うリモートワークの普及により、2020年から2021年にかけて市場が拡大しました。しかし、2022年には、需要が一段落したことから市場は前年比21.2%減と大きく縮小しました。2023年も縮小が続くとみられますが、2024年以降は新型コロナ流行当初に購入したノートPCの買い替え需要が期待されるほか、OSの切り換えによる買い替え需要の掘り起こしなども進むとみられます。

エリア別の動向としては、生産は9割以上を中国が占めています。しかし、米中貿易摩擦の影響から、一部のメーカーが中国から生産移管の動きを活性化させており、CompalやFoxconnなどEMSが、ベトナムでの工場新設を発表していることから、今後東南アジアなどで生産が増加していくと予想されます。

【参考】本記事で使用した「2023 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」に掲載している調査対象市場

AV機器

  • TV
  • コンパクトDSC
  • デジタル一眼カメラ
  • 据置型ゲーム機
  • ヘッドマウントディスプレイ
  • ワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォン
  • カムコーダー
  • スマートグラス

白物家電

  • ルームエアコン
  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 掃除機
  • 空気清浄機

情報通信機器

  • スマートフォン
  • タブレット
  • ノートPC
  • PCモニター
  • サーバー
  • スマートスピーカー
  • スマートウォッチ/ヘルスケアバンド
  • フィーチャーフォン
  • デスクトップPC
  • 据置型Wi-Fiルーター
  • モバイルWi-Fiルーター

OA機器/産業機器

  • 複写機/複合機
  • ページプリンター(LED/レーザー)
  • インクジェットプリンター
  • ドローン
  • 監視カメラ

モビリティ/車載電装機器

  • 自動車
  • 次世代自動車
  • 自動二輪車
  • カーオーディオ
  • カーナビゲーションシステム
  • ヘッドアップディスプレイ
  • 車載カメラ
  • ミリ波レーダー
  • ドライブレコーダー

ユニット製品・部品

  • 小型カメラモジュール
  • HDD
  • SSD
  • 光ピックアップ
  • 光トランシーバー
  • セルラー通信モジュール
  • LPWAモジュール

◆本記事は「2023 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。