株式会社富士経済は、自動車におけるEV化や軽量化、コックピットの電装化や自動運転用センサーへの対応により高機能化が進む加飾・装飾フィルムの世界市場を調査し、その結果を「2023 加飾・装飾材料市場の現状と将来展望」にまとめました。
この調査では、加飾・装飾フィルム13品目、関連材料として基材・加工フィルムなど9品目の市場を分析し、加えて、先端加飾技術としてインクジェット塗装技術、インモールドコーティング(型内塗装)技術、光演出フィルム/パネル技術の最新動向を捉えました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2023 加飾・装飾材料市場の現状と将来展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
加飾・装飾フィルムの世界市場
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2023年見込 |
2022年比 |
2028年予測 |
2022年比 |
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加飾 |
816百万ドル |
104.7% |
1,030百万ドル |
132.2% |
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装飾 |
4,115百万ドル |
111.7% |
4,505百万ドル |
122.3% |
加飾フィルムは、IMR転写箔、自動車用インサートフィルム(内外装用、電装・パネル周り)の構成比が高いです。自動車のEV化、軽量化、コックピットの電装化、自動運転の進展などに伴い、製品の高機能化が進んでおり、特に内装では、光学技術を用いたデザインに対応した製品、電波透過性または遮断性などの機能を付与した製品などの需要が増加しています。長期的には製品の価格上昇が続き、市場は拡大すると予想されます。
装飾フィルムは、ウインドウフィルム(自動車用)が大半を占めており、今後は自動車生産台数の増加によりウインドウフィルム(自動車用)が市場をけん引するほか、ペイントプロテクションフィルムの好調が予想されます。また、都心の再開発や新興国でのインフラ整備の進展などにより、ウインドウフィルム(建築用)、化粧フィルムの需要も増加するとみられ、市場は拡大すると予想されます。
◆注目個別市場サマリー
1.ペイントプロテクションフィルム(PPF)
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2023年見込 |
2022年比 |
2028年予測 |
2022年比 |
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504百万ドル |
109.8% |
963百万ドル |
2.1倍 |
自動車のボディに貼ることで塗装面などを汚れや傷から保護するフィルムを対象とします。
PPFはアフターマーケット品が中心でしたが、近年は大手自動車メーカーが新車販売時のオプションとするケースや、自動車メーカーが製造ラインにPPFの施工を組み込むケースも徐々に増えており、需要が増加しています。
北米、中国、欧州が主要な需要地です。現状は北米が約4割を占めていますが、中国の伸びが大きいです。今後もそれらの地域が市場をけん引すると予想されます。
2.自動車用インサートフィルム[電装・パネル周り]
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2023年見込 |
2022年比 |
2028年予測 |
2022年比 |
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125百万ドル |
105.9% |
166百万ドル |
140.7% |
インサートフィルムは、文字やデザインを印刷した加飾フィルムを射出成型金型に挿入して成形し、立体的な形状などに加工したものです。
自動車用のインサートフィルムのうち、内装のディスプレイパネル周り(センターインフォメーションディスプレイ、ヒーコンなど)向けを対象とします。
自動車のセンタークラスター部では、車載ディスプレイのパネルサイズ大型化とそれに伴う曲面形状のデザインが増えています。そのため、ディスプレイ部と周辺の筐体を一体化したシームレスデザインや湾曲形状、また、サイズ大型化に適したインサートフィルムのニーズが高まっています。
2022年は自動車生産が停滞した影響から、市場は伸び悩みました。しかし、カバーシートからの置き換え需要や、ヒーコン周りのスイッチやボタン向けの需要は堅調でした。今後、ディスプレイ部だけではなく、周辺部分でも採用が増えるため、市場は大幅に拡大すると予想されます。
3.自動車用インサートフィルム[内外装用]
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2023年見込 |
2022年比 |
2028年予測 |
2022年比 |
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304百万ドル |
104.8% |
380百万ドル |
131.0% |
自動車用のインサートフィルムのうち、一般の内装部品用や外装用を対象とします。
内装にはインパネ・オーナメント、ドアトリム・ガーニッシュ、ドアハンドル、コンソールなどの部品で、光透過、金属調、グラデーションカラーに対応できるため、採用されています。車内空間において必要時にボタンや計器類をバックライトから映し出すようなデザインの採用が進んでいます。それらにはインサートフィルムが使用される方向にあり、将来的には大型ディスプレイにも使用される方向にあるため、需要は増加するとみられます。
外装ではエンブレム、ドアハンドル、ホイールキャップ、ライト周りなどに使われています。今後はEVのフロントグリルへの採用が進むとみられ、光透過や文字を投影してコミュニケーション用パネルとする構想もあり、採用が増えると予想されます。
4.IMR転写箔
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2023年見込 |
2022年比 |
2028年予測 |
2022年比 |
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252百万ドル |
105.0% |
322百万ドル |
134.2% |
IMR(In-Mold Releases)転写箔は、射出成形の金型内で同時成形加飾を行う際のフィルムです。ノートPCや携帯電話、自動車部品、家電製品、化粧品容器などに使用されるものを対象とします。
自動車用は2023年以降自動車生産台数の回復により採用が増加するほか、高価格な光透過型デザインの採用が増えており、今後は市場拡大をけん引すると予想されます。
ノートPC用は、天板など筐体で採用されています。テレワークが普及した2021年はPC需要の高まりとともに大きく伸びましたが、以降は需要が落ち着いています。2023年以降ノートPCの生産台数に比例して横ばいが続きますが、2025年以降に「Windows 10」のサポート終了によるノートPCの買い替えで需要が一時的に増えるとみられます。
家電製品用は、様々な家電製品で採用されているため堅調な需要がみられるほか、化粧品容器や日用品などでも安定した需要があります。
【参考】本記事で使用した「2023 加飾・装飾材料市場の現状と将来展望」に掲載している調査対象市場
加飾・装飾フィルム市場編
加飾・装飾フィルム
- IMR転写箔
- 自動車用インサートフィルム(内外装用)
- 自動車用インサートフィルム(電装・パネル周り)
- インサートフィルム(電気電子・その他用)
- 自動車用カバーシート(加飾済み・平板)
- 自動車外装用手貼りフィルム
- OMDフィルム
- ラッピングフィルム
- ペイントプロテクションフィルム
- 金属調フィルム
- ウインドウフィルム(自動車用)
- ウインドウフィルム(建築用)
- 化粧フィルム
基材・加工フィルム
- PETフィルム(加飾フィルム用)
- PETフィルム(ウインドウフィルム用)
- ABSフィルム
- PMMAフィルム
- TPUフィルム
- POフィルム
- PC/PMMAフィルム
- PC/PMMA加工フィルム
- PC加工フィルム
塗料・インキ・原着市場編
塗装
- 自動車用スプレー塗料(鋼板用)
- 自動車用スプレー塗料(樹脂用)
- インクジェット塗料(自動車外装用)
インキ
- 加飾フィルム用スクリーンインキ
原着プラスチック
- 自動車用原着樹脂
◆本記事は「2023 加飾・装飾材料市場の現状と将来展望」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。