株式会社富士経済は、2023年は半導体の在庫調整の影響で市場が縮小していますが、中長期的には次世代通信やAI、クラウドサービスの進展に伴う半導体需要の増加とともに拡大が予想される半導体材料の世界市場を調査しました。その結果を「2023年 半導体材料市場の現状と将来展望」にまとめました。
この調査では、前工程25品目、後工程11品目を対象に、半導体材料の世界市場の現状を明らかにし、将来を展望しました。また、半導体デバイス3品目についても調査を行いました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2023年 半導体材料市場の現状と将来展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
半導体材料の世界市場
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2023年見込 |
2022年比 |
2027年予測 |
2022年比 |
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前工程 |
334億ドル |
88.1% |
431億ドル |
113.7% |
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後工程 |
131億ドル |
97.8% |
155億ドル |
115.7% |
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合 計 |
465億ドル |
90.6% |
586億ドル |
114.2% |
2021年末からメモリーを中心とした半導体デバイスの需要が減少し始め、2022年の前半から在庫調整に入りました。半導体材料も半導体デバイスの在庫調整の影響を受け、2022年後半から多くの品目で需要が減少し、2023年の市場は縮小が予想されます。
2024年には半導体材料の在庫調整が解消されるとみられ、以降は次世代通信やAI、クラウドサービスの進展とともに半導体デバイスの需要が高まることから、市場が拡大するとみられます。
工程別でみると、前工程材料は、2023年は前年比11.9%減が見込まれます。ただし、EUVに対応するフォトマスクやフォトレジストの需要が増加しているほか、トランジスタ構造の変化や3D-NANDの高層化による工程数の増加を背景に既存の成膜材料、エッチング材料、洗浄液などの需要の増加が予想され、今後は市場が拡大するとみられます。
後工程材料は、2023年は前年比2.2%減が見込まれます。長期的には通信トラフィックの増加に伴う世界的な半導体市場の拡大に連動して需要が高まるとみられます。また、パッケージ基板用銅張積層板材料のサーバ向けは FC-BGAの大型化によって伸長するとみられ、市場拡大に貢献すると予想されます。
◆注目個別市場サマリー
1.フォトマスク
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2023年見込 |
2022年比 |
2027年予測 |
2022年比 |
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59億ドル |
96.7% |
69億ドル |
113.1% |
半導体やプリント基板、液晶ディスプレイなどの回路パターン形成のために使用されるフォトマスクを対象とします。半導体デバイスメーカーの新規デバイス開発時やラインの立ち上げ時に多く使用され、半導体のアプリケーションの増減によって需要が大きく変動します。
2023年は、メモリーメーカーの稼働率の低迷や、TSMCがロジック半導体の設備投資を先送りしたことなどを受け光リソグラフィ、EUV向けともに需要が伸び悩んでいることから、市場は縮小が予想されます。
2024年以降は、半導体デバイスメーカーの先端ラインで微細化目的の設備投資が積極的に進むとみられ、EUV向けが大きく伸長すると予想されます。また、半導体の用途の多様化や全てのアプリケーションに最先端の微細な半導体を適用する必要がないことから、光リソグラフィ向けも引き続き伸長するとみられ、2027年の市場は2022年比13.1%増の69億ドルが予測されます。
2.フォトレジスト
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2023年見込 |
2022年比 |
2027年予測 |
2022年比 |
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21億ドル |
91.3% |
28億ドル |
121.7% |
ウエハー上にパターン形成を行うフォトリソグラフィ工程で使用される各種の感光性材料を対象とします。照射光の波長が短い順にEUV向け、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、i線、g線にタイプ分類でき、光の波長が短いほど微細なパターン成型が可能です。
2023年は、前年の伸びの反動を受けメモリーを始めとする半導体デバイスの需要が減少しているため、EUV向けを除く全てのタイプで販売が減少しており、市場は縮小するとみられます。EUV向けは微細化需要を背景に伸びています。
今後は、半導体デバイス市場の回復に伴ってすべてのタイプで伸長し、2025年には2022年の市場規模を超え、2027年の市場は2022年比21.7%増が予測されます。
3.CMPスラリー
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2023年見込 |
2022年比 |
2027年予測 |
2022年比 |
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17億ドル |
89.5% |
23億ドル |
121.1% |
対象物の表面を平坦化するCMP工程で用いるスラリーを対象とします。
2023年は、前年の伸びの反動減により、メモリー・ロジック半導体ともに工場の稼働率が低下しているため、需要が減少しています。
今後は、ロジック半導体向けは、レイヤー層の増加やトランジスタ構造の複雑化に伴って需要が増加するとみられます。メモリー向けは、3D-NANDの製造方法として、メモリーセルとロジック部を別々のウエハー上で作成し貼り合わせるボンディングタイプ方式と、セル面積の縮小を目的にロジック部とメモリーセルをモノリシック構造で形成するCUA(CMOS Under Array)方式が新たに普及するとみられ、いずれも研磨工程が増加することなどから、2027年に向けて市場は拡大が予想されます。
4.PFCエッチングガス
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2023年見込 |
2022年比 |
2027年予測 |
2022年比 |
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8億ドル |
88.9% |
11億ドル |
122.2% |
エッチング、装置のクリーニングで用いられる炭素とフッ素が結合した化合物を対象とします。
2022年の前半はロジックの3nm製品や多層化した3D-NANDが市場投入されたことにより、順調に伸びました。しかし、後半からはメモリーが供給過多となり、2023年に入っても引き続き影響を受けています。
2023年末から2024年頃には需要が回復し始めるほか、3D-NANDの高層化需要も高まっていることから、今後は市場拡大が予想されます。
【参考】本記事で使用した「2023年 半導体材料市場の現状と将来展望」に掲載している調査対象市場
前工程材料
- シリコンウエハ
- フォトマスク
- フォトレジスト
- 反射防止膜(BARC)
- レジスト現像液
- 高純度洗浄液
- CMPスラリー
- CMPパッド
- CMP後洗浄液
- イソプロピルアルコール
- アンモニアガス
- 亜酸化窒素
- シランガス
- Low-k材料
- High-k材料
- 六フッ化タングステン
- メタルプリカーサ
- PFCエッチングガス
- HFCエッチングガス
- 塩素系ガス
- 臭化水素
- 三フッ化窒素
- フッ素混合ガス
- ターゲット材
- バッファーコート膜・再配線形成材料
後工程材料
- バックグラインドテープ
- ダイシングテープ
- ダイアタッチフィルム
- ダイボンドペースト
- ボンディングワイヤ
- リードフレーム
- パッケージ基板用銅張積層板材料
- 層間絶縁材料
- 封止材
- 仮固定接着剤
- ハイブリッド接合用材料
半導体デバイス
- モバイル用SoC
- NANDフラッシュメモリ
- DRAM
◆本記事は「2023年 半導体材料市場の現状と将来展望」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。