株式会社富士経済は、新型コロナウイルス感染症の流行を受けたニューノーマル時代において、ECを中心に存在感が増している通販(物販)の国内市場を調査し、その結果を「通販・eコマースビジネスの実態と今後 2022」にまとめました。
この調査では、通販市場を形態別(EC、カタログ、テレビ、ラジオ、その他)、商品カテゴリー別に調査・分析しました。加えて、主要企業のケーススタディやネットスーパーやオンライン旅行サービスなどの注目市場動向を捉えました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「通販・e-コマースビジネスの実態と今後 2022」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
1.通販(物販)の国内市場
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2021年 |
2020年比 |
2022年見込 |
2021年比 |
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全体 |
14兆4,645億円 |
105.4% |
15兆4,263億円 |
106.6% |
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EC |
12兆6,295億円 |
106.4% |
13兆5,927億円 |
107.6% |
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カタログ |
1兆1,380億円 |
98.5% |
1兆1,308億円 |
99.4% |
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テレビ |
6,061億円 |
100.8% |
6,134億円 |
101.2% |
※EC、カタログ、テレビは全体の内数です
2020年は新型コロナの流行により緊急事態宣言が発出され外出自粛を余儀なくされたため、食品や日用品を含めたあらゆる物を購入する際に通販チャネルが見直され、店舗からの新規顧客の流入が進みました。また、政府の一律10万円給付により家電や家具の購買が急増したほか、テレワークの実施によりパソコンやデスク・椅子などの販売が好調で、市場は前年比17.7%増となりました。ECはもちろん、テレビやカタログ、ラジオも伸びました。
2021年もコロナ禍での外出控えが継続しており、伸びはやや落ち着きましたが、通販利用は増えています。家電製品・パソコンや家具・インテリアなどの耐久品は買い替えサイクルが長いため、特に前年の反動を受けました。一方、食品や日用品などは着実に通販利用が定着しつつあり、今後も堅調な伸びが期待されます。また、チャネル別では、カタログやラジオが再び減少に転じ、テレビは微増にとどまりますが、ECは好調を維持しており、特にスマートフォン経由の利用が増える中、参入企業も対応を強化し需要創出につなげています。
近年の通販市場の拡大はスマートフォン普及に伴うECの利用増加が大きく寄与しています。カタログやテレビ、ラジオでもECへの送客を図る動きがみられ、EC比率の上昇を後押ししています。コロナ禍でスマートフォンの利用率や使用時間が増加し、特にSNSや動画サイトによりインターネット広告に触れる機会が増えたことも、追い風となっています。企業側はスマートフォンに向けたUI(ユーザーインターフェイス)・UX(ユーザーエクスペリエンス)の改善やアプリの提供が需要の取り込みに直結するため、ユーザビリティの強化を図っています。
2.EC
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2021年 |
2020年比 |
2022年見込 |
2021年比 |
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EC |
12兆6,295億円 |
106.4% |
13兆5,927億円 |
107.6% |
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家電製品・ |
2兆7,344億円 |
103.4% |
3兆14億円 |
109.8% |
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アパレル |
2兆2,470億円 |
107.7% |
2兆4,222億円 |
107.8% |
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食品・ |
1兆9,824億円 |
111.3% |
2兆1,907億円 |
110.5% |
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家具・ |
4,965億円 |
104.1% |
5,209億円 |
104.9% |
※家電製品・パソコン、アパレル、食品・生鮮品、家具・インテリア・寝具はECの内数です
2020年は、新型コロナ流行を受けたテレワークや外出自粛の広がりにより、自宅での仕事環境の整備や"快適性"を重視する消費者が増えたことや、一律10万円の給付があったことから、高額な家電製品・パソコン、家具・インテリア・寝具が大きく伸びました。2021年は前年の反動もあり、それらの品目の急激な需要増は落ち着きましたが、EC利用の定着により堅調に伸びました。食品・生鮮品は実店舗の位置づけが大きいが、EC利用は順調に増えており、引き続き高い伸びとなっています。日々の生活必需品のためリピート率は高く好調が続くとみられ、参入企業も物流インフラの整備やエリアの拡充などにより需要の取り込みを強化しています。
3.EC(受注形態別)
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2021年 |
2020年比 |
2022年見込 |
2021年比 |
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PC |
6兆2,857億円 |
101.1% |
6兆4,288億円 |
102.3% |
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スマート |
6兆3,249億円 |
112.4% |
7兆1,510億円 |
113.1% |
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フィーチャ |
190億円 |
65.5% |
130億円 |
68.4% |
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合 計 |
12兆6,295億円 |
106.4% |
13兆5,927億円 |
107.6% |
※市場データは四捨五入しています
受注形態は、長らくPC経由の受注が過半数を占めていましたが、コロナ禍によりスマートフォンの利用率が高まったことで、2021年はスマートフォン経由がPCを上回り過半数を占めました。動画サイトやSNSの利用拡大に伴いインターネット広告に触れる機会が増えたことが、スマートフォン経由のEC利用増加の一因となっています。企業側でもスマートフォンに特化したUIの整備や専用アプリの配信を積極的に行っています。特に、アプリはポイント施策による新規顧客の獲得とユーザビリティの高さにより、ユーザーの定着につながっています。PC経由も構成比は低下しましたが、在宅時間の増加を受けて堅調です。
◆注目個別市場サマリー
ネットスーパー
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2021年 |
2020年比 |
2022年見込 |
2021年比 |
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2,470億円 |
115.4% |
2,770億円 |
112.1% |
GMS/SMをはじめとした流通系企業による、店頭の食品・生鮮品などを、自社物流網を活用して最短で注文当日に配送する店舗発送型のサービスを対象とします。店舗発送型をメインとし、補助的にセンター発送を行うサービスも対象とします。
2020年は、新型コロナ流行により、消費者の外出を敬遠する動きがみられ、新たにネットスーパーを利用するケースが急増しました。参入企業側でも増加する需要に対応するために物流や受発注システムの改良、専用アプリの提供によるユーザビリティの強化に取り組んだことにより、市場は大幅に拡大しました。
2021年は、参入企業の増加がみられ、前年以上に市場は活性化しました。全国規模の大手流通企業だけでなく、地域に根差した地方チェーンの参入が目立ち、それらの企業は即日配達対応などにより差別化を図っています。また、既存の参入企業は取り扱い店舗を順次拡充することによりエリアの増強を進めており、カバー率の拡大が新規顧客の獲得につながり、取扱品目数の増加による単価アップも寄与して、市場は前年に引き続き大幅な拡大となりました。
通常のネット販売と比較して受注管理や配送システムといった設備投資が課題でしたが、大手通販企業が自社のプラットフォームを活用したビジネス支援を積極的に行っているほか、参入企業は取扱商品数の強化や物流拠点の構築、店舗受け取りシステムの拡充などサービス面で強化を図っており、今後も新規顧客獲得とリピート顧客の定着によって市場拡大が続くとみられます。
【参考】本記事で使用した「通販・e-コマースビジネスの実態と今後 2022」に掲載している調査対象市場
通販形態分類
EC
- 仮想ショッピングモール
- 総合通販
- 百貨店系通販
- 専門通販(自社サイトでの運営)
- 小売店宅配(ネットスーパー)
カタログ通販
- 総合通販
- 百貨店系通販
- 専門通販(食品・生鮮品、健康食品・医薬品、アパレル、他)
テレビ通販
- テレビ通販専門局
- 番組型ホームショッピング
- インフォマーシャル
- スポット広告型テレビ通販
ラジオ通販
- ラジオ通販
その他
- 各社の通販事業に含まれる頒布会、催事販売などを含む
商品カテゴリー分類
食品・生鮮品
- 加工食品
- 菓子類
- 酒類
- 飲料
- 自然食
- 水産物
- 農産物など
健康食品
- 健康食品
- サプリメント
化粧品
- 化粧品
医薬品
- 医薬品(一般用医薬品)
生活雑貨
- 家庭用品
- トイレタリー(化粧品を除く)
- 食器
- 台所用品
- 美容・健康雑貨など
アパレル
- 婦人服
- 紳士服
- 子供服
- ベビー服
- 服飾雑貨
- 宝飾品など
家電製品・パソコン
- 家電類
- パソコン本体
- パソコン周辺機器
- パソコンソフトなど
書籍・ソフト
- 書籍
- 雑誌
- 音楽・映像ソフトなど
家具・インテリア・寝具
- 家具
- 収納用品
- カーテン
- カーペット
- インテリア用品
- ベッド
- 寝具
- 布団など
その他
- ペット関連グッズ
- ホビー関連グッズ
- 玩具
- ゲーム
- スポーツ用品
- アウトドア用品
- 文具
- カー用品
- ガーデニング用品など
◆本記事は「通販・e-コマースビジネスの実態と今後 2022」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。