株式会社富士経済は、日系自動車メーカーが中心のHV、欧州や中国自動車メーカーが8割程度を占め、欧州や中国の需要が先行しているPHV、800V充電車の登場や、異業種参入などにより注目が集まるEVの世界市場について調査しました。その結果を「2022年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」にまとめました。
この調査では、HV、PHV、EVに加え、FCV、48VマイルドHV、内燃車、それらの関連部品16品目の市場の将来を展望しました。また、日系自動車メーカー8社、海外自動車メーカー14社、EV新規参入メーカー5社の取り組みも明らかにしました。
※超小型モビリティを除きます。また、HVには48VマイルドHVを含みません。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2022年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
1.HV、PHV、EVの世界市場(乗用車・新車販売台数)
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2021年 |
2035年予測 |
2021年比 |
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HV |
387万台 |
1,536万台 |
4.0倍 |
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PHV |
188万台 |
783万台 |
4.2倍 |
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EV |
469万台 |
5,651万台 |
12.0倍 |
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合 計 |
1,044万台 |
7,970万台 |
7.6倍 |
※市場データは四捨五入しています
2021年の市場は、新型コロナウイルス感染症の流行によるロックダウンの影響で部品や半導体が不足しましたが、HV、PHV、EVの新車販売台数は増加しました。一方、内燃車の新車販売台数は減少したことから、新車販売台数全体に占めるHV、PHV、EVの割合は13.9%となり、前年より5.0ポイント上昇しました。
2022年も半導体不足の影響が懸念されますが、環境規制対応によって欧州や中国を中心にEVの普及が進むとみられます。2025年頃までは、新車販売台数全体に占める内燃車のウエイトが高いですが、カーボンニュートラル実現に向けて、欧州や中国ではEVが中心となり、2030年にはEVのウエイトが内燃車を上回ります。さらに、2035年には乗用車の主役は内燃車からEVに移行し、新車販売台数全体の57.1%がEVになると予測されます。
2.HVのエリア別市場
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2021年 |
2035年予測 |
2021年比 |
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全 体 |
387万台 |
1,536万台 |
4.0倍 |
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日本 |
92万台 |
210万台 |
2.3倍 |
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中国 |
68万台 |
363万台 |
5.3倍 |
※日本、中国は全体の内数です
2021年のHVの新車販売台数は387万台であり、そのうち日系自動車メーカー製が8割強を占めました。
現状は日本や北米の需要が中心です。内燃車からの買い替えで、各エリアとも2026年までは市場拡大が予想されます。その後、環境規制対応によって日本では2030年をピークにEVへの移行が進むとみられます。欧州では、2026年以降、厳格なCO2排出量規制により、各自動車メーカーがEVの生産へ移行するため、2026年以降は、HVの新車販売台数の減少が予想されます。
最終的には中国や北米もEVが中心となりますが、HVも一定の需要を維持するとみられます。中国は、2035年をめどに新車販売を環境対応車のみとする方針を打ち出しており、うち50%をHVと定めているため、2030年以降もHVの伸長が予想されます。北米やASEAN・東アジアなどでも、HVは引き続き伸びることから、2035年の市場は2021年比4.0倍の1,536万台が予測されます。
3.PHVのエリア別市場
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2021年 |
2035年予測 |
2021年比 |
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全 体 |
188万台 |
783万台 |
4.2倍 |
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日本 |
2万台 |
45万台 |
22.5倍 |
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北米 |
19万台 |
212万台 |
11.2倍 |
※日本、北米は全体の内数です
2021年のPHVの新車販売台数は188万台であり、そのうち欧州と中国自動車メーカー製が8割程度を占めました。現状、欧州の需要が先行しており、中国が続いています。
人体や環境に有害な物質等を排出しないゼロエミッション車への移行の通過点として、PHVは2030年までは各エリアで市場拡大が予想されます。2030年以降は、特に欧州自動車メーカーが内燃機関を搭載する車両の生産から撤退するケースが増えるため、PHVからEVへの移行が進むとみられます。中国でも、課題とされてきた車両技術や充電環境が改善されることでEV化が進展し、PHVは減少が予想されます。
しかし、日本や北米などでは、充電環境が欧州や中国のように整備されていないため、PHVを核とした環境規制対応を進める自動車メーカーの考えもあり、主に北米での伸びを受けて引き続き市場拡大するとみられ、2035年には2021年比4.2倍の783万台が予測されます。
4.EVのエリア別市場
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2021年 |
2035年予測 |
2021年比 |
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全 体 |
469万台 |
5,651万台 |
12.0倍 |
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日本 |
2万台 |
154万台 |
77.0倍 |
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中国 |
268万台 |
2,232万台 |
8.3倍 |
※日本、中国は全体の内数です
2021年のEVの新車販売台数は469万台であり、中国や欧州を中心に市場は拡大しました。特に、中国では欧州の2倍以上となる268万台、新車販売台数の12.5%がEVとなりました。
今後も、中国や欧州が市場拡大をけん引するとみられます。中国では、EVが普及したことを背景に政府の新エネルギー車に対する補助金制度は2022年で終了しますが、日本円で100万円を下回るエントリーモデルの増加や800V系超急速充電、航続距離1,000km超、バッテリー交換などに対応するモデルが登場するとみられます。今後は、補助金頼みから需要喚起による自立した伸びに変わることで、市場は拡大すると予想されます。また、北米でも補助金政策によってEVの新車販売台数が増加するとみられます。新興国は中国自動車メーカーが参入することで、2030年以降にコンパクトカーサイズのEV需要が増え、2035年の市場は、2021年比12.0倍の5,651万台が予測されます。
一方、日本では、車種の豊富さや車両価格の安さからHVの需要が高く、EVの新車販売台数は微増にとどまっています。今後は他国・他エリアのEVへの移行状況を参考にしながら、段階的にEVへの切り替えが進むとみられ、2035年には2021年比77.0倍の154万台が予測されます。
【参考】本記事で使用した「2022年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」に掲載している調査対象市場
自動車
- HV
- PHV
- EV
- FCV
- 48VマイルドHV
- 内燃車
HV、PHV、EV、FCV関連部品
- 駆動用モーター・ジェネレーター
- インバーター
- パワー半導体
- 平滑コンデンサー
- DC-DCコンバーター
- マネジメントECU
- 電流センサー
- 高電圧ケーブル
- 駆動用バッテリー
- 燃料電池(FCスタック)
- 水素タンク
- 電動車用暖房機構
- 車載充電器
- 急速充電器
- 普通充電器
- ワイヤレス給電
自動車メーカー
- 日系メーカー8社
- 海外メーカー14社
- 新規参入メーカー5社
◆本記事は「2022年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。