株式会社富士キメラ総研は、レベル3車両が普及段階に入りつつあり、レベル4/5車両の一部実用化が進んでいる自動運転車の世界市場について調査し、その結果を「2022 自動運転・AIカー市場の将来展望」にまとめました。
この調査では、自動運転車市場をレベル別、地域別に捉えるとともに、自動運転を実現するためのAI技術や自動運転に必要な自動運転制御製品6品目、コックピット関連製品7品目、セーフティ関連製品12品目の市場を把握し、自動運転・AIカー市場の将来を予想しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2022 自動運転・AIカー市場の将来展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
1.自動運転レベル2以上車両の世界市場(生産台数ベース)
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2022年見込 |
2030年予測 |
2045年予測 |
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レベル2 |
3,608万台 |
6,176万台 |
6,166万台 |
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レベル3 |
3万台 |
580万台 |
2,847万台 |
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レベル4/5 |
9万台 |
433万台 |
2,051万台 |
自動車事故の減少を目指した安全装備の拡充や搭載が進められており、2022年の自動運転レベル2以上の車両の市場は拡大するとみられます。
レベル3では本田技研工業が「LEGEND」を2021年にリース限定での市販を始め、以降そのほかでもレベル3の車両の発売がみられます。レベル3の自動運転システムは、高価なセンシングデバイスを多く採用しているため、高級車から搭載が進み、大衆車には2025年以降になるとみられます。また、レベル3以上は、運転主体が部分的に自動運転システムになるため、法規制や事故時の責任問題などクリアすべき課題があり、これらの課題がクリアとなってくる2030年以降、普及段階に入ると予想されます。
レベル4はロボタクシーや無人バスといった商用車で先行しており、2022年は米国と中国でそれらの車両によるサービスが堅調に増加しています。レベル4の乗用車発売を計画する中国メーカーも出てきていますが、本格的な市場拡大は2030年以降になると予想されます。
レベル5の実現には、車両側の技術向上だけでなく、インフラの整備や自動運転に対する社会的な受容性の向上など、さまざまな要素が関わってくるため、市場の形成には時間を要するとみられます。
2.自動運転レベル3以上車両のエリア別市場(生産台数ベース)
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2022年見込 |
2030年予測 |
2045年予測 |
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日本 |
僅少 |
97万台 |
377万台 |
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欧州 |
2万台 |
306万台 |
1,294万台 |
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北米 |
5万台 |
278万台 |
1,042万台 |
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中国 |
4万台 |
237万台 |
1,411万台 |
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その他 |
1万台 |
95万台 |
774万台 |
2022年は中国と米国でレベル4のロボタクシーや無人バスといった商用車が先行しており、市場をけん引しています。2025年頃にドメインコントローラーやビークルコンピューターに搭載されるビークルOSの完成を目指している自動車メーカーが多数あることから、2030年以降に本格的な市場拡大が予想されます。
◆注目個別市場サマリー
1.LIDAR
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2022年見込 |
2030年予測 |
2045年予測 |
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129億円 |
9,548億円 |
3兆5,375億円 |
レーザー光をパルス状に照射して物体に反射されて返ってくるまでの時間から対象物の距離や方向、属性などを測定するリモートセンシング技術の一つで、レベル2+以上の自動運転システムに採用され、高度な位置測定、対向車や歩行者などの識別、白線検知などの周辺情報検知を行います。
2021年から中国各省でLIDARを採用した自動運転システムを搭載するロボタクシーによるサービスが始まっており、新興EVメーカーもLIDARを搭載した車両を発売するなど、2022年には市場は中国を中心に129億円が見込まれます。
レベル3では、自動運転システム主体の制御を実現するためにLIDARとダイナミックマップを組み合わせて搭載する必要があり、特にレベル4/5では、自動運転システムを2重、3重にして、一つの系統に不具合があっても最低限の安全性が保てるようにすることが必須であることから、市場は大幅に拡大すると予想されます。
2.DMS(Driver Monitoring System)
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2022年見込 |
2030年予測 |
2045年予測 |
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664億円 |
5,857億円 |
9,349億円 |
車内カメラを用いてドライバーやその他乗員の状態を検知するシステムを対象とし、近赤外線カメラとDMS ECUで構成されています。自動運転のレベルごとに担う役割が異なります。レベル2では部分自動運転中にドライバーがDDT(Dynamic Driving Task)を担っていることを担保するために利用されます。レベル3では、自動運転中に運転をドライバーに切り替える必要が発生した場合に、ドライバーが運転可能な状態か判断するために使用されます。
欧州では2024年にDMSの搭載が義務化されるほか、北米でも2026年までに搭載が推奨されることから、市場は拡大するとみられます。一方で、2026年頃からDMS ECUがADASや自動運転系ドメインコントローラーやビークルコンピューターに統合が進み、市場の伸びは緩やかになると予想されます。
【参考】本記事で使用した「2022 自動運転・AIカー市場の将来展望」に掲載している調査対象市場
自動車の自動運転レベル
- レベル0:手動運転
- レベル1:運転支援機能
- レベル2:部分的自動運転
- レベル3:条件付き自動運転
- レベル4:高度自動運転
- レベル5:完全自動運転
関連製品
自動運転制御製品
- ビークルコンピューター
- ドメインコントローラー
- TCU
- 自動運転用SoC/AI制御プロセッサー
- 車載メモリー
- セントラルゲートウェイ
コックピット関連製品
- セルラーモジュール
- 受信用アンテナ
- Ethernet
- HMI
- ディスプレイ
- ドライブレコーダー/EDR
- HUD
セーフティ関連製品
- LIDAR
- センシングカメラ(単眼/ステレオ/三眼)
- サラウンドカメラ
- 電子ミラーシステム
- レーダーセンサー
- 超音波センサー
- DMS
- 高精度ロケーター
- 走行距離計(DMI)
- 慣性センサー/IMUセンサー
- 生体センサー
- HD/ダイナミックマップ
◆本記事は「2022 自動運転・AIカー市場の将来展望」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。