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感光性樹脂やその原材料の世界市場を調査。印刷関連や電子材料向けの増加が拡大を推進

株式会社富士経済は、半導体やディスプレイ、印刷、自動車、建築、日用品に至るまで幅広く用いられており、環境負荷の低減が可能なため近年ますます需要が増加している感光性樹脂およびその原材料の世界市場を調査しました。その結果を「2021年 光機能材料・製品市場の全貌」にまとめました。

この調査では感光性樹脂28品目、原材料19品目の計47品目について用途、企業、価格、技術等の観点からそれぞれを国・地域別など多角的に捉え、最新の市場動向を調査・分析し、将来を展望しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2021年 光機能材料・製品市場の全貌」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「2021年 光機能材料・製品市場の全貌」の全体サマリー

1.感光性樹脂の世界市場

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※塗料・コーティング材ではUV硬化塗料・コーティング材(化粧品容器用、建材用)を、印刷関連では感光性樹脂版(レタープレス)を除いた市場です

2020年は塗料・コーティング材や印刷関連の需要が大きく落ち込み、前年比マイナスとなりました。

一方、電子材料や粘接着剤は 2020年も好調で、今後も成長が続くとみられます。電子材料は、液状ソルダーレジストやドライフィルムレジストはプリント基板の需要と連動して微減となりましたが、一方で、半導体やFPDなどが好調だったことで半導体用やレジストなどが伸びており、2021年以降も好調が続くと予想されます。また、粘接着剤は車載ディスプレイの大画面化や搭載率の上昇、OCR代替などによるOCA需要の増加などにより、伸びるとみられます。

2.原材料の世界市場

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2020年はインキや塗料・コーティング材の需要の落ち込みが大きく響き、市場は縮小しました。

2021年以降は需要が回復し、2022年には新型コロナ流行以前の2019年の市場規模を上回ると予想されます。

市場構成比の高いモノマー・オリゴマーの需要減少が2020年の市場縮小の主因となりましたが、2021年以降はアクリレートモノマーやメタクリレートモノマーなどがけん引して、伸びるとみられます。レジストポリマーは2020年も好調でした。原材料によっては価格低下が徐々に進行するとみられますが、数量ベースでの好調な増加を受け、伸びが続くと予想されます。添加剤では、光重合開始剤が堅調であり、中国を中心とした需要増加により、順調な伸びが予想されます。

◆注目個別市場サマリー

1.半導体用フォトレジスト[感光性樹脂]

2020年

2019年比

2026年予測

2020年比

1,630百万ドル

110.0%

2,493百万ドル

152.9%

半導体前工程に用いられるg線/i線、KrF、ArF、液浸ArF、EUVの各フォトレジストを対象とします。

2020年は新型コロナウイルス感染症流行の影響を受けた巣ごもり需要やリモートワークの増加に伴い、モニターやタブレット端末、ノートPCなどで需要が増加しました。また、5G通信の普及に伴う関連機器向けの半導体やデータセンター向けSSDでの需要が増加し、市場は前年比プラスとなりました。

現状では高価格の液浸ArFレジストが市場をけん引していますが、今後は液浸ArFレジストからさらに高価格なEUVレジストへシフトするとみられます。EUVレジストの低価格化は続きますが、マルチパターニング導入により市場は拡大すると予想されます。g線/i線用やKrF用のレジストも価格低下が進行していますが、パワー半導体やセンサーで安定した需要が続くとみられます。2026年の市場は2020年比52.9%増の2,493百万ドルが予測されます。

2.UV硬化型インクジェットインキ[感光性樹脂]

2020年

2019年比

2026年予測

2020年比

1,642百万ドル

93.9%

3,095百万ドル

188.5%

インクジェット方式のプリンターで用いられているUVインキを対象とします。

2020年は主要販売地域である欧米において、新型コロナの流行による生産活動一時停止の影響を受けましたが、中国では新型コロナの流行が落ち着くとともに需要が急速に増加したため、市場は大幅な縮小を逃れました。

欧米ではUVインクジェット印刷の普及により需要が安定しているほか、中国では溶剤インクジェット印刷からUVインクジェット印刷へのシフトが進むことで市場拡大が続き、2026年は2020年比88.5%増の3,095百万ドルが予測されます。

3.カラーレジスト[感光性樹脂]

2020年

2019年比

2026年予測

2020年比

856百万ドル

95.7%

812百万ドル

94.9%

LCD用カラーフィルターのRGB形成に使用するフォトレジストを対象とします。市場はディスプレイの出荷面積ベースとほぼ連動しています。

2020年はLG DisplayのLCD事業撤退や、中国における10.5世代のパネル製造ラインの本格稼働延期により、それまで過剰供給だった市場構造が崩れたため、カラーレジストを含む構成原料の価格低下が進み、市場は縮小しました。新型コロナの流行を受け、リモートワークの普及や巣ごもり需要により、ITモニター向けが好調なため販売数量は好調を維持しますが、以降は価格低下により市場縮小が予想されます。

4.アクリレートモノマー[原材料]

2020年

2019年比

2026年予測

2020年比

1,930百万ドル

89.8%

2,430百万ドル

125.9%

官能基にアクリロイル基を持つモノマーを対象とします。アクリレートモノマーと光開始剤などを加えた化合物はUVなどのエネルギー電子線の照射によって硬化することから、インキや塗料、レジストなどの幅広い用途で用いられています。

2020年はインキや塗料・コーティング材での需要が大きく落ち込んだことを受けて、市場は前年比10%以上のマイナスとなりました。一方で、巣ごもり需要によってラベル印刷やPC、ディスプレイに使用される電子材料向けは伸びています。

日本では、2019年までパッケージ印刷の需要増加をけん引していたインバウンドの縮小、消費者向け全般の新製品の販売が滞ったことによる広告用のサイン・ディスプレイ需要の減少などが大きく影響しました。

今後は電子材料向けや環境対応ニーズの増加により、高機能製品の需要が増えることで市場は拡大すると予想されます。

【参考】本記事で使用した「2021年 光機能材料・製品市場の全貌」に掲載している調査対象市場

感光性樹脂

電子材料

  • 半導体用フォトレジスト
  • バッファーコート膜・再配線形成材料
  • TFT形成レジスト
  • ブラックレジスト
  • カラーレジスト
  • 有機EL用絶縁膜材料
  • 有機EL用シール材(UV硬化型)
  • ドライフィルムレジスト
  • 液状ソルダーレジスト

塗料・コーティング材

  • UV硬化塗料・コーティング材(自動車用)
  • UV硬化塗料・コーティング材(エレクトロニクス用)
  • UV硬化塗料・コーティング材(化粧品容器用)
  • UV硬化塗料・コーティング材(建材用)
  • フィルム用ハードコーティング材
  • EB硬化型樹脂

印刷関連

  • 印刷面用UV硬化型ニス
  • UV硬化型インキ
  • UV硬化型インクジェットインキ
  • 3Dプリント用UV硬化型樹脂
  • UVナノインプリント材料
  • 感光性樹脂版(フレキソ・固体状)
  • 感光性樹脂版(フレキソ・液状)
  • 感光性樹脂版(レタープレス)
  • 感光性樹脂版(スクリーン)

粘接着剤

  • UV硬化型接着剤
  • 可視光硬化型接着剤
  • OCA
  • OCR

原材料

モノマー・オリゴマー

  • アクリレートモノマー
  • メタクリレートモノマー
  • ウレタンアクリレート
  • エポキシアクリレート
  • ポリエステルアクリレート
  • シリコンアクリレート
  • ポリマーアクリレート
  • 水系UV樹脂
  • 脂環式エポキシ
  • ビニルエーテル
  • オキセタン
  • アダマンタン誘導体

レジストポリマー

  • g/i線レジスト用ポリマー
  • KrFレジスト用ポリマー
  • ArFレジスト用ポリマー
  • EUVレジスト用ポリマー

添加剤

  • 光重合開始剤
  • 光酸発生剤
  • 光増感剤

◆本記事は「2021年 光機能材料・製品市場の全貌」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。