株式会社富士経済は、新型コロナウイルス感染症の流行長期化による、衣類や家の中の衛生、清掃、除菌・抗菌に対する意識の高まりや外出自粛による家庭内調理機会の増加などで好調な生活用品(トイレタリーグッヅ)の国内市場を調査しました。その結果を「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2021 No.1」にまとめました。
この調査は、生活用品の市場調査シリーズ第1弾として、ランドリー・ファブリックケア用品8品目、芳香・消臭剤3品目、ハウスホールド用品13品目、クッキング用品9品目、殺虫剤・忌避剤5品目の市場を調査・分析しました。また、近年注目が集まっているエコ・オーガニック訴求商品や除菌・抗菌・消毒訴求商品を捉えたほか、主要企業のSDGsへの取り組みも調査しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2021 No.1」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2021 No.1」の全体サマリー
カテゴリー別市場動向
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2020年 |
前年比 |
2021年見込 |
前年比 |
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ランドリー・ |
3,335億円 |
101.7% |
3,353億円 |
100.5% |
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芳香・消臭剤 |
784億円 |
102.5% |
803億円 |
102.4% |
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ハウスホールド |
4,019億円 |
101.8% |
4,043億円 |
100.6% |
|
クッキング |
1,939億円 |
111.5% |
1,941億円 |
100.1% |
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殺虫剤・忌避剤 |
850億円 |
113.3% |
850億円 |
100.0% |
2020年のランドリー・ファブリックケアは、除菌や抗菌、ウイルス除去の需要の高まりから衣料用消臭スプレーや衣料用漂白剤が伸長しました。また、消臭や防臭ニーズから、柔軟仕上剤が好調であったため、市場は拡大しました。
2021年は家庭内在庫が増えたことによる購入控えで衣料用漂白剤が縮小するとみられますが、前年からの衛生意識の高まりで合成洗剤や柔軟仕上剤は伸長し、市場は前年並みが予想されます。
2020年の芳香・消臭剤は、外出自粛による乗車頻度の低下から車用は伸び悩みましたが、在宅時間の増加で室内用が伸長したほか、トイレ空間に対する衛生意識の高まりからトイレ用も伸びたため、前年比2.5%増の784億円となりました。
2021年も室内用やトイレ用の需要は維持されるとみられます。また、メーカーが香りやデザインを重視した新商品やリニューアル商品を発売していることから、市場は前年比2.4%増の803億円が見込まれます。
2020年のハウスホールドは、在宅時間の増加により居住空間への関心が高まったことや、清掃頻度が増したことから需要が増加しました。また、調理機会の増加や手荒れ予防を目的とした利用の広がりで家庭用手袋が伸長し、市場は拡大しました。
2021年は品目によっては前年の反動減もみられますが、引き続き消費者の衛生意識は高まっており、市場は0.6%増の4,043億円が見込まれます。
2020年のクッキングは、外食機会の減少や内食需要の高まりにより、家庭内での調理機会が増加したため、全ての品目が伸長し市場は前年比11.5%増の1,939億円となりました。
2021年は前年の反動減となる品目もみられますが、ペーパータオル・ペーパーキッチンなどでは家庭内調理機会が増加したことに着目し、メーカーが時短や手軽さを訴求した商品を発売し、使用提案を行っているため伸長し、市場は微増するとみられます。
2020年の殺虫剤・忌避剤は、新型コロナの感染予防策として換気が推奨されたことで窓の開閉による害虫の侵入が増えたため、害虫駆除・忌避需要が増加しました。特に、ゴキブリ用殺虫剤では、空間殺虫という新機軸を打ち出した新商品がヒットし、市場は前年比13.3%増の850億円となりました。
2021年は前年からの害虫駆除意識の高い状態が続いており、新規ユーザーの定着により市場は横ばいが予想されます。
◆注目個別市場サマリー
1.住居用クリーナー
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2020年 |
前年比 |
2021年見込 |
前年比 |
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331億円 |
106.4% |
332億円 |
100.3% |
住宅用クリーナーは住居環境で使用されるクリーナーや洗浄液を対象とし、キッチン用やトイレ用、バス用、ガラス・網戸用、汎用・フロア用・その他に大別されます。なお、重曹やクエン酸などを原料100%とした商品は対象外とします。
2020年は家庭内の衛生意識の高まりや在宅時間の増加により掃除機会が増えたことでトイレ用やバス用、汎用・フロア用を中心に伸長し、前年比6.4%増の331億円となりました。
2021年は一部の品目で反動減がみられますが、消費者の衛生意識は引き続き高く、住居用クリーナーの使用が習慣化されるケースが増えているため、市場規模は前年程度を維持すると予想されます。
2.合成洗剤(含洗濯助剤)
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2020年 |
前年比 |
2021年見込 |
前年比 |
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全体 |
1,660億円 |
100.2% |
1,674億円 |
100.8% |
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除菌・抗菌・消毒訴求商品 |
1,141億円 |
113.9% |
1,183億円 |
103.7% |
※除菌・抗菌・消毒訴求商品は全体の内数です
合成洗剤(含洗濯助剤)は、衣料用を対象とします。なお、ドライマーク対応などのファッション洗剤、ベビー服や作業着用の専用洗剤、洗濯用石鹸は含みません。
2020年は外出自粛を受けて洗濯機会の減少が懸念されましたが、消費者の衛生意識の高まりにより洗濯回数が増えたほか、抗菌・除菌を訴求した高付加価値商品の需要が増加したことで単価が上昇したため、市場は前年比微増となりました。
2021年も消費者の衛生意識は引き続き高く、メーカーは抗菌・除菌を訴求した商品の発売やリニューアル、プロモーション活動を強化していることから、市場は前年以上の伸びが予想されます。
3.家庭用手袋
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2020年 |
前年比 |
2021年見込 |
前年比 |
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180億円 |
127.7% |
182億円 |
101.1% |
家庭用手袋は、家庭での炊事や洗濯、掃除などの際に使う商品を対象とします。
2020年は衛生意識の向上に加え、在宅時間の増加や内食需要の高まりによって、炊事や掃除の頻度が高まったため、極薄のディスポーザブルタイプを中心に需要が増加しました。また、新型コロナ対策による特需に加え、秋には一部商品で価格の引き上げが行われため、市場は前年比27.7%増の180億円となりました。
2021年は極薄のディスポーザブルタイプを中心に需要は増加していますが、新型コロナ特需が落ち着きをみせていることから、市場は微増にとどまると予想されます。
4.消費者アンケート調査
20歳から69歳の1,000名を対象に、新型コロナ流行の長期化による生活や意識、生活用品の使用頻度、購買行動などの変化、ワクチン接種後の消費者動向、SDGsに対する意識などについて、インターネットサーベイを実施しました。
新型コロナ流行の長期化に伴う2020年8月と比較した生活の変化(N=1,000/SA) 単位:%
|
増えた |
やや |
変わらない |
やや |
減った |
もともと |
|
|
自宅にいる時間 |
24.0 |
26.3 |
44.9 |
2.3 |
1.4 |
1.1 |
|
公共交通機関 |
0.9 |
2.0 |
41.5 |
8.5 |
21.8 |
25.3 |
|
家族との会食 |
1.4 |
2.3 |
31.6 |
19.3 |
31.1 |
14.3 |
|
職場関係の会食 |
0.3 |
0.9 |
18.2 |
6.9 |
33.2 |
40.5 |
|
友人との会食 |
0.5 |
1.2 |
19.1 |
11.3 |
47.2 |
20.7 |
『増えた』『やや増えた』の回答が全体の5割以上を占めたのは「自宅にいる時間」でした。一方、『減った』『やや減った』の回答が全体の5割以上を占めたのは「家族との会食」「友人との会食」でした。
新型コロナ流行の感染予防(N=1,000/SA) 単位:%
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重視 |
やや重視 |
どちらでもない |
やや重視 |
重視 |
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|
マスクをする |
76.3 |
15.3 |
7.0 |
0.2 |
1.2 |
|
手洗い |
68.9 |
20.9 |
8.4 |
0.7 |
1.1 |
|
手指消毒 |
58.1 |
27.5 |
12.2 |
0.8 |
1.4 |
『重視』の回答が全体の5割以上を占めたのは「マスクをする」「手洗い」「手指消毒」でした。女性の方が『重視』の回答が多く、「マスクをする」「手洗い」「手指消毒」ではすべての性別・年齢層で『重視』『やや重視』の回答が多かったです。
新型コロナ流行の長期化に伴う2020年8月と比較した清掃・キッチン用品の使用頻度の変化 (N=1,000/SA) 単位:%
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増えた |
やや |
変わらない |
やや |
減った |
使って |
|
|
洗濯用洗剤 |
5.1 |
11.8 |
80.6 |
0.7 |
0.0 |
1.8 |
|
衣料用消臭スプレー |
4.3 |
11.9 |
66.4 |
1.3 |
0.0 |
16.1 |
|
家庭用手袋 |
6.3 |
7.8 |
64.5 |
0.5 |
0.0 |
20.9 |
|
住居用クリーナー |
3.6 |
10.4 |
73.9 |
1.1 |
0.1 |
10.9 |
|
トイレ用洗浄剤 |
3.9 |
9.7 |
80.9 |
0.8 |
0.2 |
4.5 |
新型コロナの長期化で、使用頻度の変化として、『増えた』『やや増えた』の回答が多かったのは、「洗濯用洗剤」「衣料用消臭スプレー」「家庭用手袋」「住居用クリーナー(使い捨てタイプ含む)」「トイレ用洗浄剤」の順でした。
【参考】本記事で使用した「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2021 No.1」に掲載している調査対象市場
ランドリー・ファブリックケア
- 合成洗剤(含洗濯助剤)
- 洗濯用石鹸
- ファッション洗剤(含ドライマーク洗剤)
- 柔軟仕上剤
- 衣料用漂白剤
- 専用洗剤
- 衣料用消臭スプレー
- 衣料用防虫剤
芳香・消臭剤
- 室内用芳香・消臭剤
- トイレ用芳香・消臭剤
- 自動車用芳香・消臭剤
ハウスホールド
- トイレ洗浄剤
- トイレットペーパー
- ティシュペーパー
- 除湿剤
- 住居用クリーナー
- クレンザー
- パイプクリーナー
- 家庭用排水口洗浄剤
- 家庭用手袋
- ディスポーザブルクリーナー
- ディスポーザブルモップ
- 防カビ・カビ取り剤
- 洗濯槽クリーナー
クッキング
- 台所用洗剤
- 食器洗い(乾燥)機専用洗剤
- ペーパータオル・キッチンペーパー
- ラッピングフィルム
- 食品保存用品
- アルミホイル・クッキングシート
- 冷蔵庫用脱臭剤
- 台所用漂白剤
- 米びつ用防虫剤
殺虫剤・忌避剤
- ハエ・蚊用殺虫剤
- ゴキブリ用殺虫剤
- ダニ・不快害虫用殺虫剤
- 燻煙・燻蒸剤
- 忌避剤
◆本記事は「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2021 No.1」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。