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国内パン市場を調査。量販店のバラエティ食パンなどが好調、外食はドーナツショップ以外が拡大

株式会社富士経済は、付加価値商品の増加や健康志向品の定着により拡大を続ける国内のパン市場をチャネル別、品目別に調査し、その結果を「パン市場のチャネル別需要分析調査 2019」にまとめました。

この調査では、国内パン市場をチャネル別では流通(量販店、CVS、ドラッグストア、その他)、ベーカリーショップ、外食、品目別では食パン、テーブルパン、惣菜パン、菓子パン、チルドパンに区分し、総合的に調査・分析しました。また、ホールセール市場や、冷凍パン市場、注目市場を捉えました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「パン市場のチャネル別需要分析調査 2019」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「パン市場のチャネル別需要分析調査 2019」の全体サマリー

1.国内パン市場(小売りベース)

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

2兆7,804億円

101.2%

2兆8,049億円

102.1%


2018年は麦や油脂などの原料価格、物流コストが上昇し、製パン各社が価格改定を行いました。その影響から特売頻度が低下するなど販売において苦戦を強いられましたが、参入企業における近年の付加価値商品による拡大施策やブランド育成が着実に市場に浸透しており、嗜好性の強い菓子パンを除いて価格改定の影響は限定的となりました。

2019年は食パン専門店が好調なほか、外食でもドーナツショップを除く業態で拡大が見込まれます。また、流通パンでは量販店においてバラエティ食パンが伸びており、CVSでは付加価値の高いサンドイッチの好調やセブンイレブンの「セブンプレミアムゴールド 金の食パン」のリニューアルなどにより、市場は微増が見込まれます。

2.品目別市場(小売りベース)

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

食パン

3,406億円

103.1%

3,480億円

105.3%

テーブルパン

2,460億円

100.8%

2,483億円

101.8%

惣菜パン

8,907億円

102.9%

9,073億円

104.8%

菓子パン

9,304億円

98.8%

9,256億円

98.3%

チルドパン

3,726億円

101.9%

3,758億円

102.8%

食パンは食パン専門店の登場により従来パンにはなかった贈答需要を獲得し、市場が活性化しています。また、デニッシュ食パンやノンホワイトのバラエティ食パンが本格志向、健康志向の消費者の需要を取り込み伸長しています。量販店など流通パンにおける需要が高かったですが、2018年以降は食パン専門店の流行を受け、生食パンなど製法にこだわった商品の需要が増加しており、ベーカリーショップの構成比が高まっています。

テーブルパンはハード系の商品が都市部を中心に定着しています。イングリッシュマフィンやフォカッチャなど本格志向商品の需要が増加しており、夕食での喫食需要を獲得するなど市場は拡大しています。ベーカリーショップでも近年、ハード系のパンが好調で、スープやサラダに添えるほか、アルコールと一緒に喫食するシーンが増加し、夕食需要を獲得しています。

惣菜パンはCVSを中心としたチルドサンドイッチとの競合が激化していますが、量販店インストアベーカリーでは焼きたてを訴求したピザが好調なほか、外食ではマクドナルドの実績拡大により、2019年はサンドイッチ・ハンバーガーの大幅な伸長が見込まれます。

菓子パンはベーカリースイーツの需要が落ち着き、ヒットにつながる新奇性の高い新商品がないことから苦戦しています。2018年の価格改定に続き、2019年は消費増税が影響し、市場は縮小が見込まれます。

チルドパンはCVSでのスモークサーモンやローストビーフなどボリューム感のある具材を使用した高単価商品や野菜のバリエーションを訴求した商品の好調、ベーカリーショップでカスクルートが人気なことからチルドサンドイッチ・バーガーが伸長しています。コーヒーショップではビジネス街などを中心に軽食として好まれ、需要が増加しています。

◆注目個別市場サマリー

1.食パン専門店(小売りベース)

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

209億円

148.2%

255億円

180.9%

2013年に食パン専門店として2斤800~1,000円で販売する「一本堂」「セントルザ・ベーカリー」「乃が美」がオープン、高級食パンがブームとなりました。2018年は「乃が美」「一本堂」が全国に出店を加速させたほか、東京、名古屋、大阪、京都、神戸など大都市に食パン専門店の新規出店が相次ぎました。また、自家用だけでなく手土産として贈答用の需要が増加し、市場は急激に拡大しました。2019年以降も各社がFC出店やチェーン展開を積極的に行っており、個人経営店の新規出店も増加していることから市場は引き続き拡大が見込まれます。

2.業務用焼成済・半焼成済冷凍パン(メーカー出荷ベース)

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

306億円

107.7%

326億円

114.8%

完全焼成後に冷凍し、自然解凍のみで提供可能、または軽いリヒートで提供可能な焼成済冷凍パンと、7~9割程度焼成したブラウンサーブおよび半焼成済冷凍パンを対象とします。

業務用の焼成済冷凍パンは輸入品が主体でしたが、「スターバックスコーヒー」が国産品を使用し、メニュー強化を打ち出したことで参入企業が増加しました。特に主力の外食業態において日配パンから冷凍パンへの切り替えが進み、伸長してきました。従来はメニューの拡充をメリットに採用が増加してきましたが、近年は人手不足問題や働き方改革といった労働環境是正の流れが強まったことを受けて、店舗オペレーションの改善策として注目を集めており、ベーカリーショップや、ホテルを中心に需要が高まっています。今後も市場は拡大が予想されます。

3.ウエルネスパン(メーカー出荷ベース)

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

287億円

101.8%

291億円

103.2%

食物繊維やビタミン、ミネラルをより多く摂取できる全粒粉、ライ麦、ブラン・小麦ふすま、米粉・玄米・雑穀のほか、発芽玄米、コーンなどをパン生地原料として使用したノンホワイトブレッドなどを対象とします。

2012年にローソンが投入したPB「ブランパン」のヒットにより、ノンホワイトブレッドは食物繊維が豊富で健康に良いというイメージが定着し、2016年にファミリーマートがライザップとコラボした「RIZAP ブランロール」が低糖質を訴求したことで需要層が広がりました。2018年はライ麦や全粒粉を原料とした商品の好調により市場は拡大しました。2019年は全粒粉はやや落ち着きますが、ライ麦は引き続き伸長が、また、オーツ麦など新たな原料訴求商品も発売されており、市場は拡大が見込まれます。今後も市場は微増するとみられます。

【参考】本記事で使用した「パン市場のチャネル別需要分析調査 2019」に掲載している調査対象市場

チャネル別

品目別

流通

量販店
CVS
ドラッグストア
その他

食パン

テーブルパン

ロールパン
クロワッサン
バゲット・バタール・パリジャン・クッペ
イングリッシュマフィン
フォカッチャ
スティックパン
ベーグル
その他

ベーカリーショップ

ベーカリーショップ
高級チェーンベーカリー
量販店インストアベーカリー
食パン専門店

惣菜パン

カレーパン
ハム・ソーセージ入り
フライ入り
焼そばパン
ピザ・ピザパン
サンドイッチ・バーガー
その他

外食

ハンバーガーショップ
宅配ピザショップ
ドーナツショップ
サンドイッチショップ
コーヒーショップ
ベーカリーレストラン

菓子パン

デニッシュ
蒸しパン
フィリング(包あん)タイプ
メロンパン
ベーカリースイーツ
ドーナツ
パイ
その他

チルドパン

チルドサンドイッチ・バーガー
その他

ホールセール

冷凍パン

業務用冷凍パン生地(業務用生地玉・シート、業務用成型冷凍、業務用ホイロ後冷凍)

業務用焼成済・半焼成済冷凍パン
業務用冷凍ピザ
市販用冷凍パン

注目商品 ウエルネスパン ロングライフパン

◆本記事は「パン市場のチャネル別需要分析調査 2019」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの必要な部分だけをご利用になりたい方は、こちらの市場調査データサービスでご確認いただけます。