株式会社富士経済は、健康志向食品(明らか食品、ドリンク類)に比べて高単価ですが、成分や機能を冠した商品が多いことにより健康への意識が高い消費者を中心に需要を獲得している、機能志向食品(サプリメント)の国内市場を調査しました。その結果を「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.2 機能志向食品編」にまとめました。
この調査では機能志向食品を滋養・強壮、骨・関節・筋肉サポート、マルチバランス、生活習慣病予防などの訴求効能別や、成分別に分類し、市場の現状を調査し、将来を予想しました。
※機能志向食品:健康(Health)や美容(Beauty)に良いというコンセプトをもった商品(H・Bフーズ)のうち、機能性を重視した商品設計を行い、一般用医薬品等との競合が予想される商品(サプリメント)です。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.2 機能志向食品編」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.2 機能志向食品編」の全体サマリー
機能志向食品(サプリメント)市場
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2019年見込 |
2018年比 |
2020年予測 |
2018年比 |
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全 体 |
9,224億円 |
100.0% |
9,247億円 |
100.2% |
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シリーズ |
1,382億円 |
102.3% |
1,412億円 |
104.5% |
※シリーズサプリメントは全体の内数です
2018年の市場は、プロテイン商品が好調なスポーツサポートや、機能性表示食品が大幅に伸びた生活習慣病予防、インバウンド需要を取り込み好調なマルチバランスなどに加え、ストレス緩和・睡眠サポートが機能性表示食品の増加により二桁に近い伸びとなったこともあり、2017年比1.4%増の9,226億円となりました。
2019年の市場は、プロテイン商品の伸びが続くスポーツサポートや、機能性表示食品の活性化で需要が増加している生活習慣病予防など好調な分野がある一方、景品表示法違反に起因した酵素商品のマイナスやフルーツ青汁の落ち込みにより大幅に縮小しているダイエット、中国EC法施行以降のインバウンド需要が縮小し減少しているグリーンチャージなど、2018年を下回る品目もみられ、市場は低調です。
2020年の市場は、引き続きスポーツサポートや生活習慣病予防などの伸びが期待されるほか、規模の大きいマルチバランスや骨・関節・筋肉サポートなども堅調さを維持するとみられ、微増が予想されます。中でも、機能性表示食品が、骨・関節・筋肉サポートや生活習慣病予防、ダイエットを中心に、大型ブランドの続伸や新商品の投入などにより好調です。また、尿酸値対策など、新たな機能訴求の広がりも期待されており、機能性表示食品の伸びが今後も市場拡大をけん引すると予想されます。
シリーズサプリメントの2019年の市場は、ダイエットや美容効果などが前年を下回ったものの、生活習慣病予防やマルチバランスの上位商品の好調が市場をけん引し、2018年比2.3%増が見込まれます。2020年以降も堅調な伸びが予想されます。
◆注目個別市場サマリー
1.生活習慣病予防
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2019年見込 |
2018年比 |
2020年予測 |
2018年比 |
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中性脂肪値・ |
501億円 |
106.8% |
520億円 |
110.9% |
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血糖値改善 |
158億円 |
112.9% |
175億円 |
125.0% |
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認知機能サポート |
164億円 |
103.8% |
169億円 |
107.0% |
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高血圧予防 |
54億円 |
120.0% |
60億円 |
133.3% |
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その他 |
223億円 |
100.5% |
221億円 |
99.5% |
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合 計 |
1,099億円 |
106.4% |
1,144億円 |
110.7% |
※市場データは四捨五入しています
生活習慣病予防は、健康診断でのコレステロール値や血糖値異常への注意喚起や、参入メーカーによる積極的なプロモーションが展開されていることから、早期予防目的のセルフメディケーションの需要が増えています。
機能性表示食品の制度施行以降、具体的な機能訴求と商品数の増加によって新規顧客の開拓も進んでいます。2019年は4つの機能訴求を有する商品や尿酸値対策商品が発売されるなどヘルスクレームの広がりがみられ、今後も機能性表示食品が市場拡大をけん引すると予想されます。ただし、商品によっては発売から数年で社会の需要が一巡するなど魅力度や訴求力の低下が早いケースもみられ、参入メーカーにとっては継続的なプロモーション展開や短いスパンでの商品投入/リニューアルの必要性が負担となっている場合もあります。
特定保健用食品は、類似のヘルスクレームの機能性表示食品との競合もみられ、苦戦が続いています。
中性脂肪値・コレステロール値改善は、DHA・EPAが、引き続き堅調に伸びています。2019年は上位メーカーを中心にTVCMなどの積極的なプロモーション展開などにより好調であるため、2018年比6.8%増の501億円が見込まれます。
血糖値改善は、上位メーカーの積極的なプロモーション展開によって、消費者の血糖値対策への意識向上が進んだことから、2016年以降好調です。2019年はリニューアルした上位商品をはじめ、機能性表示食品に加えて、特定保健用食品でも好調な商品がみられます。
認知機能サポートは、DHA・EPAなどオメガ3脂肪酸やイチョウ葉を主成分とする商品が中心となっています。機能性表示食品制度の開始以来、イチョウ葉を中心に"記憶力の維持"などを訴求した多数の商品が投入されたことで2015年から2017年にかけては二桁の伸長が続きました。2018年以降、伸長率は落ち着いてきているものの、新商品の投入や高齢者人口の増加などにより、今後も堅調な伸びが予想されます。
高血圧予防は、一部商品の終売などの影響で一時縮小していましたが、2018年以降は上位商品の伸びや、各メーカーが積極的に投入する機能性表示食品が堅調なため拡大しています。
2.ストレス緩和・睡眠サポート
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2019年見込 |
2018年比 |
2020年予測 |
2018年比 |
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全 体 |
113億円 |
104.6% |
117億円 |
108.3% |
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シリーズ |
11億円 |
91.7% |
11億円 |
91.7% |
※シリーズサプリメントは全体の内数です
セントジョーンズワートをはじめとするハーブ成分や、グリシン、テアニン、GABAなどを成分とし、ストレス緩和や、睡眠サポートを訴求した商品を対象とします。機能性表示食品制度がスタートした2015年以降、ストレスの緩和や睡眠の質改善といった明確な機能性が表示できるようになったことから、各メーカーが積極的な商品展開を進めています。
2015年、2016年と各メーカーから相次いで機能性表示食品が発売されたことで、市場は大幅に拡大してきましたが、2017年は商品数の増加による競争の激化などもあり微増にとどまりました。
2018年は、機能性表示食品を中心に全体的に堅調だったことから、2017年比9.1%増と二桁近い拡大となりました。2019年も機能性表示食品の新商品が発売され、各メーカーがプロモーション活動を強化しているため、前年比プラスになるとみられます。
各メーカーによる積極的な新商品の発売により今後も市場拡大が期待されますが、商品数の増加によって競合が激化していることもあり、以前のような大幅な伸びは難しいとみられます。また、市場構成比の7割強が機能性表示食品ですが、その他の商品は一部で終売の動きもあり淘汰が進むとみられます。
【参考】本記事で使用した「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.2 機能志向食品編」に掲載している調査対象市場
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機能志向食品(サプリメント) |
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1.滋養・強壮 |
ローヤルゼリー、ニンニク、高麗人参、スッポン、マカ、深海鮫エキス、その他 |
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2.肝機能改善 |
ウコン、オルニチン、カキ肉エキス、その他 |
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3.美容効果 |
コラーゲン、プラセンタ、ヒアルロン酸、アスタキサンチン、その他 |
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4.整腸効果 |
アロエ、プルーン、ビフィズス菌、乳酸菌、食物繊維、乳酸菌・ビフィズス菌複合、その他 |
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5.ダイエット |
a 食事代替ダイエット(カロリー調整食品、酵素系カロリー調整食品) |
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6.スポーツサポート |
プロテイン、アミノ酸、その他 |
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7.生活習慣病予防 |
a 中性脂肪値・コレステロール値改善(DHA・EPA、ナットウキナーゼ、レシチン、その他) |
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8.抗酸化・抗加齢 |
核酸、ゴマエキス、コエンザイムQ10、レスベラトロール、ポリフェノール、その他 |
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9.血行促進 |
ビタミンE、生姜、シトルリン、その他 |
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10.免疫賦活作用 |
プロポリス、乳酸菌類、アガリクス、霊芝、β-カロチン、エキナセア、甜茶、その他 |
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11.栄養バランス |
プロテイン、その他 |
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12.骨・関節・筋肉サポート |
グルコサミン、コラーゲン、カルシウム、アミノ酸、その他 |
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13.貧血予防・改善 |
非ヘム鉄、ヘム鉄 |
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14.オーラルケア |
植物抽出エキス、シャンピニオンエキス、その他 |
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15.アイケア |
ブルーベリー、ルテイン、その他 |
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16.マルチバランス |
複合、ビタミンC、マルチビタミン、マルチミネラル、ビタミンB群、アミノ酸、亜鉛、ビール酵母、その他 |
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17.ホルモンバランス |
ノコギリヤシ、大豆イソフラボン、ザクロ、ガウクルア、その他 |
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18.ストレス緩和・睡眠サポート |
グリシン、セントジョーンズワート、テアニン、GABA、その他 |
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19.グリーンチャージ |
青汁、ミドリムシ(ユーグレナ)、クロレラ、野菜粒、スピルリナ、その他 |
◆本記事は「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.2 機能志向食品編」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの必要な部分だけをご利用になりたい方は、こちらの市場調査データサービスでご確認いただけます。