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機能性表示食品、特定保健用食品などの国内市場を調査。機能性表示食品市場が3,000億円を突破

株式会社富士経済は、特定保健用食品の需要を取り込みながら、ドリンク類やサプリメントの伸びにより拡大を続ける機能性表示食品などの保健機能食品(機能性表示食品、特定保健用食品、栄養機能食品)の国内市場を調査しました。その結果を「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.3 機能性表示別市場分析編」にまとめました。

この調査では、保健機能食品について、生活習慣病予防、整腸効果、骨・関節・筋肉サポートなどの訴求効能別や、食品カテゴリー別、成分別に分類し、市場の現状を調査し、将来を予想しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.3 機能性表示別市場分析編」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.3 機能性表示別市場分析編」の全体サマリー

1.機能性表示食品の国内市場

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

明らか食品

288億円

77.4%

266億円

71.5%

ドリンク類

1,047億円

134.9%

1,309億円

168.7%

サプリメント

1,211億円

118.7%

1,432億円

140.4%

合 計

2,547億円

117.4%

3,007億円

138.6%

※市場データは四捨五入しています

当初は大手企業の参入が少なかったこともあり、制度が開始された2015年の市場は305億円にとどまりました。しかし、2016年以降は大手企業による既存商品の機能性表示食品へのリニューアルや、著名ブランドの派生商品や新規ブランド商品など、商品投入が相次いでおり、市場は拡大が続いています。

2019年は、ヨーグルトの上位商品がリニューアルの際に機能性表示食品としての展開をやめたことにより、明らか食品は大幅に縮小するとみられます。しかし、ドリンク類は「お~いお茶 濃い茶」(伊藤園)の機能性表示食品へのリニューアル、「Yakult(ヤクルト)1000」(ヤクルト本社)の発売など商品数が引き続き増加しており、大幅に伸びるとみられます。サプリメントは上位企業の積極的なプロモーション展開などによって伸びが続いています。

2019年の種類別の構成比は、サプリメントが47.5%、ドリンク類が41.1%、明らか食品は11.3%が見込まれます。2018年と比べるとドリンク類の構成比が高まる一方、明らか食品は大幅に低下するとみられます。2020年もドリンク類が高まり、明らか食品の低下が進むと予想されます。

訴求効能別では、生活習慣病予防の市場規模が最も大きいです。多くの商品が発売されており、特にドリンク類やサプリメントが大きく伸びているため、2019年の構成比は50%近くまで高まるとみられます。骨・関節・筋肉サポートはサプリメントを中心に伸びています。大手企業による既存商品の機能性表示食品へのリニューアルが伸びをけん引しています。ストレス緩和・睡眠サポートはサプリメントの堅調な伸びに加えて、2019年にドリンク類の商品が相次いで発売されたことにより、今後大幅な伸びが予想されます。一方、整腸効果は2019年に上位商品が機能性表示食品としての展開をやめたため、縮小するとみられます。

ヘルスクレーム別では、生活習慣病予防やダイエットで展開されている脂肪の市場規模が最も大きいです。ヨーグルト飲料や乳酸菌飲料、サプリメントなどが主力商品ですが、2019年には茶系飲料の大型商品が機能性表示食品としてリニューアル発売され好調であり、今後のさらなる伸びが期待されます。膝・関節はほとんどがサプリメントで展開されています。グルコサミンやコラーゲンなどを関与成分とする商品が中心であり、30%以上の伸びが続いています。また、ほかにも数多くのヘルスクレームで商品が展開されており、市場を底上げしています。

成分別では、乳酸菌類の市場規模が最も大きく、明らか食品やドリンク類を中心に伸びてきましたが、ヨーグルトの上位商品が機能性表示食品でなくなったため、今後は縮小するとみられます。食物繊維はドリンク類や明らか食品を中心に実績を伸ばしてきましたが、ドリンク類は競合の激化により苦戦している商品もみられます。リコピンはほとんどがドリンク類で展開されており、トマトジュースの商品が伸びています。コラーゲンはサプリメントが中心ですが、ドリンク類で主要商品が機能性表示食品としてリニューアル発売されたことで今後の伸びが予想されます。ほかには、GABAなどの伸びが期待されます。

機能性表示食品は、2019年にも多くの新たな届出が消費者庁から公表されており、2018年までに届出が公表された未発売の商品もあることから、これらが発売されることで市場拡大が予想されます。

また、サプリメントを中心に既存の商品を機能性表示食品としてリニューアル発売している商品も多くみられます。これらの商品には既に固定ユーザーがついており、機能性を明示することにより新規顧客の獲得が期待できます。一方、明らか食品では、著名なブランドから派生商品として機能性表示食品を発売しても苦戦するケースや、サプリメントを中心に商品の差別化が難しいケースがみられるなど、参入企業にとっての課題も浮上しています。

2.特定保健用食品の国内市場

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

明らか食品

1,113億円

99.2%

1,109億円

98.8%

ドリンク類

2,233億円

94.6%

2,156億円

91.4%

サプリメント

134億円

115.5%

135億円

116.4%

合 計

3,479億円

96.7%

3,400億円

94.5%

※市場データは四捨五入しています

ヨーグルトに代表される整腸や、茶系飲料の生活習慣病予防を訴求した商品などが市場拡大をけん引してきましたが、2015年の機能性表示食品制度の施行により市場を取り巻く環境は一変しました。機能性表示食品が類似の機能性をうたいながら比較的安価であるのに対して明確な差別点や優位性を確立できなかったため、2018年はマイナスに転じることとなりました。

2019年は生活習慣病予防訴求のドリンク類が前年に引き続き苦戦し、ヨーグルトや乳酸菌飲料も乳酸菌ブームが下火になったことで市場環境は厳しさを増しており、2年連続で市場は前年割れになるとみられます。一方、"肌の水分を逃がしにくくする"機能をうたった商品が発売されるなど新たな展開もみられます。

生活習慣病予防訴求のドリンク類を中心とした機能性表示食品との競合の激化や乳酸菌ブームの沈静化により、今後も市場は縮小が予想されます。機能性表示食品と類似のヘルスクレームを表示している場合、価格が割高なため、需要の流出は避けられない状況となっています。しかし、サプリメントについては、積極的な広告投下やコミュニケーション施策によって伸びている商品もみられ、今後の伸長が期待できます。

ドリンク類の市場規模が最も大きく60%以上を占めています。生活習慣病予防訴求の茶系飲料や整腸効果を訴求した乳酸菌飲料が中心ですが、近年は競合激化や乳酸菌ブームの沈静化によって苦戦しており、今後は縮小が予想されます。明らか食品は30%程度を占めています。2018年はヨーグルトが堅調で伸びましたが、2019年はヨーグルトの多くが低調だったことに加え、新商品の展開もみられなかったため、2018年比0.8%減が見込まれます。サプリメントは小規模ですが、2019年は主要ブランドが堅調だったことや新商品の発売もあり、伸びるとみられます。

特定保健用食品では、訴求効能は整腸効果や生活習慣病予防、骨・関節・筋肉サポート、オーラルケアに限られていましたが、2019年に美容効果の商品が新たに投入されています。今後、美容効果を除いては、それぞれが縮小するとみられます。

ヘルスクレームについても、機能性表示食品に比べて種類が限られており、生活習慣病予防関連や腸内環境、便通改善、歯などとなっています。複数ヘルスクレームについても、機能性表示食品では4つのヘルスクレームを同時訴求する商品がみられるのに対し、特定保健用食品は2つまでしかみられません。2019年に肌の保湿・乾燥ケアが新たに登場しており、今後の展開が期待されます。

【参考】本記事で使用した「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.3 機能性表示別市場分析編」に掲載している調査対象市場

保健機能食品

  • 機能性表示食品
  • 特定保健用食品
  • 栄養機能食品

訴求効能別

  • 滋養・強壮
  • 肝機能改善
  • 美容効果
  • 整腸効果
  • ダイエット
  • 生活習慣病予防
  • 血行促進
  • 免疫賦活作用
  • 栄養バランス
  • 骨・関節・筋肉サポート
  • 貧血予防・改善
  • オーラルケア
  • アイケア
  • マルチバランス
  • ストレス緩和・睡眠サポート
  • グリーンチャージ

食品カテゴリー別

  • チルドデザート
  • 菓子
  • ステープル
  • 農産加工品
  • 調味料
  • 畜産・水産加工品
  • ノンアルコールビール・ドリンク
  • 嗜好飲料
  • 乳性飲料
  • 健康飲料
  • 炭酸飲料
  • 果実飲料

成分別

  • 乳酸菌類
  • 食物繊維
  • GABA
  • サラシア
  • DHA・EPA
  • ローズヒップ由来ティリロサイド
  • 葛の花由来イソフラボン
  • グルコシルセラミド
  • グルコサミン

ヘルスクレーム別

◆本記事は「H・Bフーズマーケティング便覧 2020 No.3 機能性表示別市場分析編」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。