株式会社富士経済は、ポテト加工品を中心に採用が広がる冷凍野菜をはじめとした農産加工品や、チーズを使用したメニューの増加や機能性商品の需要獲得により伸長しているチーズフードをはじめとした乳油製品の国内市場を調査しました。
今回の調査では、農産加工品27品目、乳油製品15品目のほか、畜産加工品13品目、水産加工品20品目、乳油製品15品目合計4カテゴリー75品目の市場を捉え、その結果を「2020年 食品マーケティング便覧 No.5」にまとめました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2020年 食品マーケティング便覧 No.5」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「2020年 食品マーケティング便覧 No.5」の全体サマリー
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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農産加工品 |
1兆2,923億円 |
100.3% |
1兆2,950億円 |
100.5% |
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畜産加工品 |
1兆178億円 |
100.6% |
1兆285億円 |
101.6% |
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水産加工品 |
8,862億円 |
99.7% |
8,742億円 |
98.3% |
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乳油製品 |
6,919億円 |
100.4% |
7,100億円 |
103.0% |
農産加工品は、冷凍野菜がハンバーガーチェーンの好調からポテト加工品が伸びているほか、人手不足を背景に採用業態の広がりがみられます。そのほか、サラダ類や冷凍果実(市販用)、こんにゃく米なども好調です。
畜産加工品は、ハム類は価格競争が激化しており、商品単価の下落が続いているものの、サラダチキンの伸びが鈍化していることで売り場面積が回復しており、2019年は前年超えが予想されます。また、ソーセージ類は主力ブランドの販促強化により伸長するとみられます。そのほか、食肉加工品缶詰・パウチややきとり缶詰が好調です。
水産加工品は、青魚缶詰・パウチはメディアで健康性と料理の汎用性が紹介され、サバ缶がブームになったことで需要が増加しました。2019年は反動から需要が減退しているもののユーザーの裾野が広がっています。そのほか、魚肉ハム・ソーセージ、水産練製品、めかぶもメディアに取り上げられ効果により伸長するとみられます。
乳油製品では、チーズは使用したメニューが人気でチーズの主要品目が伸長しています。プロセスチーズはおつまみ向けが鈍化したものの伸びており、ナチュラルチーズは直食、チーズフードは人手不足対応により需要が増加しています。
◆注目個別市場サマリー
1.冷凍野菜
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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冷凍野菜 |
1,547億円 |
103.3% |
1,690億円 |
112.8% |
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ポテト加工品 |
532億円 |
102.5% |
566億円 |
109.1% |
※ポテト加工品は冷凍野菜の内数です
ハンバーガーチェーンを中心に採用されるポテト加工品は500億円を超える市場規模であり30%以上を占めていますが、それ以外の野菜も調理の短縮につながる点や安定供給が可能な点から需要は増加しています。2018年は業務・加工用では簡便性から自然解凍できる商品の引き合いが強まったほか、人手不足を背景に外食や量販店惣菜向けなどが増加し、また、市販用も好調だったことから市場は拡大しました。2019年は国産の生鮮原料野菜の価格が前年より下落したものの、外食産業における人手不足とコスト高騰が深刻化する中、業務・加工用で安定供給に強みのある輸入品が好調なことから市場は拡大するとみられます。今後も人手不足を背景とした採用の広がりや、生鮮野菜からの切り替えなどによる需要増により市場は拡大が続くと予想されます。
ポテト加工品はハンバーガーチェーン向けが主軸の輸入冷凍フレンチフライポテトが中心となっており、回転ずしやCVS向けなどでも需要が増えています。2018年はハンバーガーチェーンをはじめ、幅広い業態で業務用需要があったほか、市販用も伸びたことから市場は拡大しました。2019年も引き続きハンバーガーチェーンが好調であり、市場は拡大するとみられます。また、利益率の高いメニューとして採用業態が広がっていることから今後も堅調に拡大が予想されます。
2.冷凍果実(市販用)
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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96億円 |
103.2% |
107億円 |
115.1% |
元々業務用を主体に展開されていましたが、2000年代に商社や冷凍食品メーカーがブルーベリーなどを中心に市販用の展開を開始したことで市場が形成されました。皮をむく手間や切る手間がかからないほか、そのまま食べるデザートとして、また、朝食シーンではヨーグルトやシリアルフーズなどへのトッピングとして喫食が進んでいます。
2018年は旬に関係なく手ごろな価格で手に入ることや、利便性の高さが支持され需要が高まり、また、参入企業の注力度も高まったため、市場は拡大しました。2019年も引き続き好調であり、今後も喫食シーンの広がりや、青果の代替需要により市場は拡大していくとみられます。
3.チーズ類
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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プロセスチーズ |
1,602億円 |
102.2% |
1,679億円 |
107.1% |
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ナチュラルチーズ |
1,708億円 |
100.8% |
1835億円 |
108.3% |
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チーズフード |
203億円 |
103.0% |
233億円 |
118.3% |
プロセスチーズの市場は市販用でのおつまみ需要の増加や、業務用での外食や中食惣菜向けの伸長により拡大してきました。2018年は価格改定を実施した企業の実績が伸び悩み、低価格を訴求する商品やPBに需要が流出したものの、おつまみ需要が引き続き伸び、市場は拡大しました。2019年はポーションタイプのおつまみ需要の伸びは鈍化していますが、外食ではファストフードの需要が回復していることもあり、市場は拡大するとみられます。栄養素付加、減塩のほか、チーズそのものが持つ健康性を訴求した需要開拓が進んでおり、今後も市場の拡大が期待されます。
ナチュラルチーズはプロセスチーズと比べ、価格が高いことや喫食シーンが限られていたものの、直食などチーズ自体の喫食率の高まりを背景に市場は拡大してきました。2018年はチーズを使用したメニューの人気が続き、カマンベールチーズ、クリームチーズ、シュレッドチーズを中心に業務用の需要が増加しました。また、市販用はメディアで健康効果が取り上げられたことから伸びました。2019年も引き続きチーズを使用したメニューは外食やスイーツで人気があるものの、クリームチーズやカマンベールチーズが伸び悩んだことで、市場は微増になるとみられます。
チーズフードはナチュラルチーズやプロセスチーズを粉砕、混合、溶解、乳化し、油脂などの副原料や調味料を添付して製造されたチーズの代替商品です。チーズを使用したメニューや商品の増加に合わせて外食企業や加工食品メーカーでチーズソース、チーズフィリングなどの採用が拡大してきました。2018年、業務・加工用ではチーズインハンバーグが定番品となって需要が増加し、その他加工食品、外食や中食惣菜などでも多様なチーズメニューが採用されたことから市場は拡大しました。2019年は業務・加工用で耐熱など機能性商品の需要が高まり、市販用では健康志向に対応した商品の好調が続いています。一方、秋から冬に最需要期を迎えるチーズフォンデュは暖冬の影響で微減となったため、市場の伸びは鈍化するとみられます。今後もチーズメニューの人気が続き幅広い用途で需要することから、市場の拡大は続くと予想されます。
4.ハム類、サラダチキン(市販用)
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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ハム類 |
3,603億円 |
100.1% |
3,610億円 |
100.3% |
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サラダチキン(市販用) |
319億円 |
101.3% |
325億円 |
103.2% |
ハム類は2017年にNBとPBの両方で価格訴求が強まったことで、販売量が例年と比較して大幅に増加したものの、販売額は小幅な伸びとなりました。2018年は消費者の価格志向が強いことから競争が激化し、商品単価が下落しました。また、サラダチキンの伸長による売り場の縮小も重なり、市場は微減しました。2019年は引き続き価格競争が続いていますが、主力ブランドの販売強化やPBの新規採用による実績増加がみられたほか、サラダチキンの伸長鈍化による売り場面積の回復もあり、市場は微増になるとみられます。
サラダチキンは2013年にセブン‐イレブン・ジャパンがPB商品を発売しヒットしたことで注目を集め、高タンパク、低カロリーであることや、参入各社のフレーバー展開により需要を獲得し、市場は急激に拡大しました。しかし、2018年は二桁伸長となりましたが前年までの勢いは落ち着き、2019年はマイナスに転じる企業がみられるなど市場は頭を打ち、微増にとどまるとみられます。
【参考】本記事で使用した「2020年 食品マーケティング便覧 No.5」に掲載している調査対象市場
農産加工品
- 漬物
- キムチ
- 煮豆
- 納豆
- 凍豆腐
- 豆腐
- 豆腐加工品
- 味付油揚げ
- こんにゃく
- なめ茸茶漬類
- 山菜加工品
- 味付けメンマ
- はるさめ
- 加工ごま
- ジャム類
- スプレッド類(市販用)
- 素材系トマト
- サラダ類
- 素材缶詰
- 果実缶詰・パウチ
- 冷凍野菜
- ポテト加工品
- 素材系ミックス・市販用
- 冷凍果実(市販用)
- はちみつ(市販用)
- こんにゃく米
- こんにゃくめん・豆腐めん
畜産加工品
- ハム類
- ベーコン
- 生ハム
- ソーセージ類
- ドライソーセージ
- チキン加工品
- サラダチキン・市販用
- 焼豚
- 焼肉類
- コンビーフ類
- 食肉加工品缶詰・パウチ
- やきとり缶詰
- おつまみ缶詰
水産加工品
- 魚肉ハム・ソーセージ
- 水産練製品
- 風味かまぼこ
- ちくわ
- パックおでん
- のり
- 韓国のり
- 海苔佃煮
- 昆布佃煮
- かつおパック
- 塩辛
- もずく酢
- めかぶ
- スモークサーモン
- 水産缶詰・パウチ
- 青魚缶詰・パウチ
- ツナ加工品
- 辛子明太子
- 鮭フレーク(市販用)
- 乾燥わかめ(市販用)
乳油製品
- バター
- 市販用マーガリン類
- 業務用マーガリン類
- プロセスチーズ
- ナチュラルチーズ
- クリームチーズ
- カマンベールチーズ
- チーズフード
- チーズフォンデュ
- チーズスプレッド
- 市販用チーズ
- 生クリーム
- コーヒー用クリーム
- ポーションクリーム
- インスタントクリーミーパウダー
◆本記事は「2020年 食品マーケティング便覧 No.5」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。