株式会社富士経済は、自動車におけるEV化や軽量化、コックピットの電装化や自動運転用のセンサー対応により需要が増加している加飾フィルムと、表面処理による高機能化が進む装飾フィルムの世界市場を調査し、その結果を「2020年 加飾・装飾フィルム関連市場の現状と将来展望」にまとめました。
この調査では、加飾・装飾フィルム17品目、関連材料として基材・加工品フィルムなど14品目の市場動向を調査・分析し、11社のメーカー事例を捉えました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2020年 加飾・装飾フィルム関連市場の現状と将来展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「2020年 加飾・装飾フィルム関連市場の現状と将来展望」の全体サマリー
1.加飾・装飾フィルムの世界市場
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2019年見込 |
2018年比 |
2025年予測 |
2018年比 |
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加飾 |
9億750万ドル |
100.3% |
10億5,530万ドル |
116.6% |
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装飾 |
24億3,140万ドル |
102.9% |
27億6,470万ドル |
117.0% |
加飾フィルムは、IMR転写箔、自動車用インサートフィルム(内装・外装)、自動車用インサートフィルム(電装・パネル周り)、自動車用カバーシート(加飾済み・平板)、インサートフィルム(電気電子・その他用)、OMDフィルム、水圧転写フィルム、スマートフォン筐体用フィルムを対象としました。
自動車用のインサートフィルムとIMR転写箔で市場の半数を占めています。成長率では自動車用インサートフィルム(電装・パネル回り)とカバーシート(加飾済み・平板)が高いです。
装飾フィルムは、ウインドウフィルム(自動車用)、ウインドウフィルム(建築用)、化粧フィルム、ペイントプロテクトフィルム(PPF)、ラッピングフィルム、再帰反射シートを対象としました。
ウインドウフィルムの市場規模が大きく、70%以上を占めています。次いでペイントプロテクトフィルム(PPF)、化粧フィルムの市場規模が大きいです。
2.自動車用加飾フィルムの世界市場
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2019年見込 |
2018年比 |
2025年予測 |
2018年比 |
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6億2,530万ドル |
100.2% |
7億6,350万ドル |
122.3% |
※自動車用加飾フィルムは、加飾・装飾フィルムの内数です
IMR転写箔、自動車用インサートフィルム、自動車用カバーシート(加飾済み・平板)、OMDフィルム、水圧転写フィルムを対象としました。
自動車用インサートフィルムの市場規模が最も大きく、特に内装・外装用の割合が多いです。自動車用カバーシート(加飾済み・平板)は、表面処理の高機能化が進んでいるため単価が上昇しています。
◆注目個別市場サマリー
1.IMR転写箔
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2019年見込 |
2018年比 |
2025年予測 |
2018年比 |
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2億3,650万ドル |
98.7% |
2億3,500万ドル |
98.1% |
IMR転写箔は射出成形の金型内で同時成形加飾を行う際のフィルムであり、一工程で完了することができます。これにより工程の短縮や、加飾の無人化が実現でき、省エネルギー、省スペース、省力化によるコストダウンが可能となります。用途別ではノートパソコン用の比率が一番大きく、次いで自動車用、スマートフォン・携帯電話用と続きます。家電などにも採用されています。
今後は用途によって需要動向が大きく異なるとみられます。
2.自動車用カバーシート(加飾済み・平板)
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2019年見込 |
2018年比 |
2025年予測 |
2018年比 |
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8,800万ドル |
114.3% |
1億3,500万ドル |
175.3% |
自動車用カバーシートは車載ディスプレイに採用されています。従来はナビなどのタッチセンサー部での採用が中心でしたが、近年はメーターなど計器類の表示部がディスプレイ化しており、タッチする必要のない箇所への採用も進んでいます。CID(Center Information Display)の各種計器類を含めたマルチインフォメーション化、エンターテイメント機能の充実に伴い今後も画面サイズの大型化が進むとみられ、市場は拡大していくとみられます。
3.自動車用インサートフィルム
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2019年見込 |
2018年比 |
2025年予測 |
2018年比 |
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内装・ |
2億9,300万ドル |
96.7% |
3億2,900万ドル |
108.6% |
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電装・パネル |
6,550万ドル |
108.3% |
1億1,900万ドル |
196.7% |
内装・外装用は一般の内装部品用(パネル周りを除く)や外装用を対象としています。
2019年は自動車生産台数の停滞に伴い、市場の縮小が予想されるものの、地域によっては堅調に拡大しています。近年はLEDと組み合わせた光演出タイプのデザインがトレンドであり、機能性を付加した高機能フィルムが市場をけん引するとみられます。
電装・パネル周り用は内装のディスプレイパネル周り(CID、ヒーコンなど)で使用される製品を対象とします。ディスプレイの大型化や機能拡充などに伴い、ヒーコンなどもフィルム化し、インサート成形で部品化するケースが増加しています。
センタークラスター部の内装ディスプレイ周辺では、インサートフィルムの採用が増加しているため、急速に伸長しています。
4.ペイントプロテクトフィルム(PPF)
自動車などのボディに貼ることで塗装面などを汚れや傷から保護するフィルムです。自動車や船舶、航空機といった用途で用いられています。
自動車用のPPFの需要は世界的に増加しています。また、基材にはボディの複雑な形状に対応できる柔軟性、傷がつきにくい追従性、ボディの意匠性、質感を損なわない透明性や耐久性などが求められています。
5.PC/PMMAフィルム(基材)
加飾フィルムの基材として採用されるPC/PMMAフィルムを対象とします。PCフィルムの耐衝撃性、PMMAフィルムの硬度や耐候性、耐傷付性などの特徴を併せ持つPC/PMMAフィルムは、車載パネルのカバーシートやインサートフィルム、スマートフォン筐体などへの採用が進み、市場が急速に拡大しています。
カバーシート用は、2019年に自動車生産台数が停滞したにも関わらず、市場が拡大しています。また、スマートフォンの前面板用としての引き合いも増加しており、ゲーム機用などもあります。
インサートフィルム用は、自動車用カバーシートからの切り替えが進んでいます。CIDやヒーコン、コンソールなどを一体化する際に2.5Dや3D形状のデザインがトレンドとなっていることから需要が増加し、今後も伸長するとみられます。
スマートフォンバックカバー用はガラス筐体の代替として中国で大きな需要があります。スマートフォンの5G対応やワイヤレス充電化に伴い今後も需要が増加するとみられます。
【参考】本記事で使用した「2020年 加飾・装飾フィルム関連市場の現状と将来展望」に掲載している調査対象市場
加飾・装飾フィルム
- IMR転写箔
- 自動車用インサートフィルム(内装・外装)
- 自動車用インサートフィルム(電装・パネル周り)
- 自動車用カバーシート(加飾済み・平板)
- 自動車外装用フィルム(手貼り)
- インサートフィルム (電気電子・その他用)
- OMDフィルム
- 水圧転写フィルム
- 金属調フィルム
- スマートフォン筐体用フィルム
- ウインドウフィルム(自動車用)
- ウインドウフィルム(建築用)
- 化粧フィルム
- ペイントプロテクトフィルム(PPF)
- ラッピングフィルム
- ソフトフィールフィルム
- 再帰反射シート
関連材料市場編
- PET(ポリエチレンテレフタラート)フィルム(加飾フィルム用)
- PETフィルム(ウインドウフィルム用)
- ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合樹脂)フィルム
- PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)フィルム
- PC(ポリカーボネート)フィルム(基材)
- PCフィルム(加工品)
- PC/PMMAフィルム (基材)
- PC/PMMA フィルム(加工品)
- PVA(ポリビニルアルコール)フィルム
- PO(ポリオレフィン)フィルム
- TPU(熱可塑性ポリウレタン)フィルム(PPF用)
- フッ素フィルム
- 飛散防止フィルム用粘着フィルム
- 加飾フィルム用スクリーンインキ
◆本記事は「2020年 加飾・装飾フィルム関連市場の現状と将来展望」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。