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スキンケア、フレグランスの国内市場を調査。インバウンド需要減少から内需獲得の重要性が再認識

株式会社富士経済は、インバウンド需要の急速な減少により内需獲得の重要性が再認識されたスキンケアと、パーソナライズ化・カスタマイズ化の流れが注目されるフレグランスの国内市場を調査し、その結果を「化粧品マーケティング要覧2020 No.1」にまとめました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「化粧品マーケティング要覧 2020 No.1」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「化粧品マーケティング要覧 2020 No.1」の全体サマリー

1.スキンケア

2019年 2018年比 2022年予測 2019年比
1兆2,854億円 101.0% 1兆2,980億円 101.0%


訪日観光客向けの免税対象に化粧品が加わりインバウンド需要を獲得したことで、2015年以降、市場は高い伸びが続きました。

2019年は中国での新EC法施行に伴うソーシャルバイヤー(代理購入者)の買い控えや、円高・人民元安による高価格帯品の需要減少でインバウンド需要の獲得に苦戦しました。一方、内需は医薬部外品のしわ改善化粧品がスポットケアから化粧水、乳液、美容液、モイスチャーへ広がったほか、毛穴・角質ケア意識の高まりから洗顔料やクレンジングに加え美容液やパックなどを使用したケアが習慣化し堅調でした。

インバウンド需要が急速に減少したことで、2019年の市場は2018年比1.0%増と伸びは大きく鈍化しました。しかし、内需が堅調で拡大が続いたことから、あらためて内需獲得の重要性が認識されました。

2020年は、新型コロナウイルスの流行によるインバウンド需要の落ち込み、内需も外出機会の減少による買い控えなど、市場へのマイナス要因が多いです。しかし、早期のアンチエイジングや美白、毛穴・角質ケアなどスキンケアへの意識の高まりにより、機能性や効果を訴求した高付加価値品の需要が増加し、長期的には堅調な推移が予想されます。

2.フレグランス

2019年 2018年比 2022年予測 2019年比
432億円 102.6% 465億円 107.6%


ルームフレグランスやボディクリーム、ヘアミストなど日常的に香りを楽しむニーズの高まりにより市場は好調です。特に2015年以降は高価格帯のメゾンフレグランス人気や、香りを手軽に楽しめる練り香水がスティックタイプでエントリー需要を獲得し、高い伸びが続いています。

2019年は、メゾンフレグランスが店頭露出の増加に加え、香料にこだわった希少性の高い商品の展開により引き続き好調でした。また、各メーカーがエントリー需要獲得を目的に体験イベントやSNSを活用したプロモーションを積極的に行いました。香りだけでなくボトルデザインなどブランドの世界観を発信することで、需要の取り込みに成功した商品も多かったことから、市場は2018年比2.6%増の432億円となりました。

化粧品のパーソナライズ化・カスタマイズ化がフレグランスでも進んでおり、好みの香りをカスタマイズできる商品が発売されるなど、自分に適した香りや自分だけの香りを楽しむ動きが注目されています。また、フレグランスの使用率は依然として低いことから、異業種とのコラボレーションやスーツ専門店など新たな販売チャネルの開拓によってフレグランスに触れる機会が増えることで、ユーザーの増加や市場の拡大が進むとみられます。

◆注目個別市場サマリー

1.パック

2019年 2018年比 2022年予測 2019年比
827億円 97.8% 837億円 101.2%

シートパックがお土産としてインバウンド需要を獲得し、2015年以降、市場は急速に拡大しました。しかし、2019年は中国の新EC法施行に伴うソーシャルバイヤーの買い控えによりインバウンド需要が減少し、市場も縮小しました。

今後は、毛穴・角質ケア意識の高まりによるウォッシュオフパックの需要増加が期待されます。これまでカウンセリング、ライフスタイルブランドの展開が中心でしたが、2019年にセルフブランドで値ごろ感のあるスペシャルケアアイテムの投入や、新規性の高いクレイマスクが発売されたことから市場が活性化しています。また、シートパックにおいても、インバウンド需要の減少により内需獲得がより重視され、アンチエイジングを訴求した商品の投入など、主なユーザー層である20~30代だけではなく、10代や40代以上の需要開拓が進むとみられます。

2.洗顔料、クレンジング

2019年 2018年比 2022年予測 2019年比
洗顔料 1,323億円 100.2% 1,324億円 100.1%
クレンジング 1,190億円 101.1% 1,211億円 101.8%

毛穴・角質ケアは10~20代の若年層だけでなく、30~40代でも関心が高く、それらに対応した商品が洗顔料やクレンジングで人気となっています。

洗顔料は、インバウンド需要の取り込みが大きかったため2019年は伸びが鈍化しました。しかし、敏感肌対応ブランドの好調、毛穴・角質やくすみのケアニーズの高まりにより高単価・高機能訴求商品が好調で、市場は2018年比0.2%増の1,323億円となりました。

週2~3回使用するスペシャルケアの洗顔料としてパウダータイプやジェルタイプが需要を集めた一方で、デイリーユースの低価格帯商品は価格競争が激化しています。また、忙しい朝は洗顔料を使用せずに水だけで洗顔を済ませる人が多いことに着目した「ビオレ 朝用ジュレ洗顔料」(花王)、洗顔後のメイクののりを良くすることを訴求した「エムフォー スムースウォッシュミルク」(マンダム)など、機能性を備えた高付加価値商品の投入が今後も続いていくとみられます。

クレンジングは、ベースメイクでメイクアップベースやコンシーラーなど複数のアイテムを使って作り込んだメイクがトレンドとなったことで、高いメイクオフ機能を有する、オイルタイプや高単価のバームタイプが需要を集めました。これにより市場が拡大し、2019年は2018年比1.1%増の1,190億円となりました。

クレンジングや洗顔による毛穴・角質ケアへの注目度が高まったことで、スキンケアにおけるクレンジングの重要性が見直されつつあります。メーカーによる洗顔・クレンジングラインの再編成や大型商品の投入もみられ、バームタイプなどメイクオフ機能に加えスキンケア効果も実感できる高価格商品の需要が高まると予想されます。

3.化粧水、モイスチャー

2019年 2018年比 2022年予測 2019年比
化粧水 2,842億円 100.9% 2,863億円 100.7%
モイスチャー 2,437億円 102.8% 2,483億円 101.9%

化粧水は、これまで市場を押し上げていたインバウンド需要に陰りがみられたことで、プレステージブランドの需要が落ち着きました。一方で内需は、アンチエイジングや美白などの機能訴求のカウンセリングブランドが好調です。また、メイクアップ後に使用することでメイク崩れやメイクうつりを防ぐメイクアップキープミストがヒットし、カウンセリングやセルフ問わず幅広いブランドから商品が発売されたことから、2019年の市場は2018年比0.9%増の2,842億円となりました。

モイスチャーは、中国新EC法の影響や増税による買い控えが一部で見られましたが、簡便性ニーズの取り込みが続くオールインワンがけん引し、2019年の市場は2018年比2.8%増の2,437億円となりました。オールインワンは、単体使用だけでなく化粧品との併用が浸透することで拡大が続いており、2019年の市場は1,000億円を突破しました。

【参考】本記事で使用した「化粧品マーケティング要覧 2020 No.1」に掲載している調査対象市場

スキンケア

  • 洗顔料
  • クレンジング
  • マッサージ
  • モイスチャー
  • スポットケア
  • 化粧水
  • 乳液
  • 美容液
  • パック

フレグランス

  • パルファン
  • オードパルファン
  • オードトワレ
  • ライトフレグランス
  • メンズフレグランス

◆本記事は「化粧品マーケティング要覧 2020 No.1」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。