株式会社富士経済は、中高年層と若年層ユーザーの美容・身だしなみへの意識の高まりによって好調な品目がみられるメンズコスメティックスと、定着した高いヘアケア意識を背景に購入数や高価格商品が伸びているヘアケア・ヘアメイク用品の国内市場を調査しました。その結果を「化粧品マーケティング要覧 2026 No.2」にまとめました。
この調査では、メンズコスメティックス7品目、ヘアケア・ヘアメイク用品7品目を対象に市場の現状を明らかにし、将来を展望しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「化粧品マーケティング要覧 2026 No.2」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆「化粧品マーケティング要覧 2026 No.2」の全体サマリー
1.メンズコスメティックスの国内市場

2026年は、乾燥による肌荒れへの関心から、中高年層を中心に保湿用のメンズ整肌料が好調であるほか、酷暑の長期化を背景に、皮脂による顔のテカリや体のニオイなどに対応するメンズ洗顔料やメンズボディシャンプー、顔拭きシートが伸びています。一方、メンズシャンプー・リンスやメンズスカルプケアは、女性用として展開されながら男性も使用まできるユニセックス商品への移行が進んでいることにより縮小するほか、ボディクリーム・ローションやリップクリームが低調なため、市場は、前年比0.4%減の1,616億円が見込まれます。
今後は、電動シェーバーの利用者増加によってメンズシェービング料の需要が縮小し、ユニセックス商品への移行によって男性専用のヘアケアやボディケアも減少することから、市場は緩やかに縮小するとみられます。ただし、男性の美容や身だしなみへの意識は高まっており、若年層では乾燥、毛穴汚れ、ニキビなどの悩みに対応するメンズ洗顔料やメンズ整肌料、中高年層では乾燥、肌のハリ、シワに対応する保湿商品は伸びるとみられます。人口減少が進む中、20代からスキンケアを習慣化させ、継続的なブランド利用につなげるメーカーの取り組みが市場拡大に向けて重要になります。
2.ヘアケア・ヘアメイク用品の国内市場

2026年は、コロナ禍を契機に高まったヘアケア意識が定着し、シャンプーやトリートメントの購入数が増えていることに加え、機能性の高い高単価商品の購入が増加しているため、市場拡大が続くとみられます。「ReFa」(MTG)など2000円前後の新ブランドが相次いで展開され、単価が上昇しているほか、大手参入企業による新ブランドの拡販も市場をけん引しています。
高機能・高価格帯の商品を購入する層が、美容への関心が高い若年女性だけでなく中年層や若年男性へ広がっているため、今後も市場拡大が予想されます。SNSや動画投稿を通じて成分に関する消費者の知識が深まり、配合濃度や成分の希少性を訴求する商品が増えるほか、洗髪後などに使用するアウトバストリートメントでは、髪の内部を補修し、さらさらとした仕上がりを得やすいヘアミルクの需要増加などが市場拡大に貢献するとみられます。一方、競争激化によって機能性訴求だけでは消費者の支持を得ることが難しくなっており、消費者が納得できる機能や成分を示しながら、他と差別化を図っていくことが求められています。
◆注目個別市場サマリー
1.ヘアトリートメント

これまで高価格帯市場をけん引してきた「ボタニスト」「YOLU」(どちらもI-ne)を上回る価格帯のブランドが増えており、消費者側もコロナ禍のリモートワークで自身の姿を目にする機会が増えたことなどから、ヘアケアへの意識が高まっており、高単価商品の購入が増加しています。
2026年の市場は、前年比5.3%増の2,085億円が見込まれます。大手メーカーからは、インバス向けとアウトバス向けともに新商品が発売され、これらのブランドがけん引し市場は引き続き拡大するとみられます。また、その他メーカーでもアウトバス向けの積極的な展開を進めており、市場拡大を後押しすると予想されます。
今後は、女性の髪悩みや美髪意識におけるニーズの細分化や含有成分・処方の高度化に伴って、高価格化が進むため市場は拡大するとみられます。また、アウトバス向けでのヘアオイルやヘアミルクといった剤形を中心とした単価上昇や、スタイリング用途を合わせた商品展開が市場拡大に繋がると予想されます。
2.ヘアスタイリング剤

2026年の市場は、オイル剤型を中心に新商品の発売が多くみられ、季節やトレンドに合わせた香りのバリエーション拡充などによって市場は拡大しています。また、アホ毛・おくれ毛対策の前髪用商品も需要が増えています。
若年層のアホ毛やおくれ毛対策の需要の増加を背景に新商品発売が活発であるほか、スタイリングオイルへの関心も高まっており、単価が上昇することで、今後も市場拡大が予想されます。特に、スタイルのキープ力が期待できるヘアスプレー剤型の新商品発売がアホ毛やおくれ毛対策として好調で、伸びが予想されます。
3.メンズ整肌料

中高年層をメインユーザーとしたブランドや商品群が好調で、2026年の市場は343億円が見込まれます。参入メーカーによる新商品発売やプロモーション強化によりリピート需要がみられます。また、高単価なオールインワンの保湿ケアは簡便性と多機能性を背景に、新規ユーザーを獲得しており、単価上昇に繋がっています。メイクアップ用では美容系YouTuberなどのインフルエンサーを介したSNSによるプロモーション施策により若年層の需要増加もみられます。
若年層だけでなく中高年層の美容や身だしなみ意識が高まっており、肌荒れやニキビ、シミ対策の商品に加え、簡便性を訴求したオールインワンメンズ整肌料などの伸長が、今後の市場拡大をけん引するとみられます。
【参考】本記事で使用した「化粧品マーケティング要覧 2026 No.2」に掲載している調査対象市場
ヘアケア・ヘアメイク用品
- シャンプー
- リンス・コンディショナー
- ヘアトリートメント
- 女性用スカルプケア
- ヘアスタイリング剤
- ヘアカラー
- パーマネントウェーブ剤
メンズコスメティックス
- メンズシャンプー・リンス
- メンズスタイリング剤
- メンズスカルプケア
- メンズシェービング料
- メンズ洗顔料
- メンズ整肌料
- メンズボディケア
◆本記事は「化粧品マーケティング要覧 2026 No.2」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。