株式会社富士経済は、2025年7月から4回に分けて行った20カテゴリー383品目の加工食品市場を総括・分析しました。その結果を「2026年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」にまとめました。
この調査では、加工食品市場についてカテゴリーやチャネル、温度帯など要素別に横断的な分析をするとともに、外部環境の変化やメーカーの取り組み事例などから加工食品産業の将来を展望しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2026年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
加工食品(20カテゴリー383品目)の国内市場

共働きが一般化したことで家庭での調理頻度の減少や時短・簡便ニーズの高まりがみられ、調理負担軽減や調理時間短縮を訴求した商品、調理不要な商品の需要が高まっています。2024年、2025年と値上げが行われたことで消費者の生活防衛意識が高まっており、商品購入時に"とにかく安いもの"と"高くても価値があるもの"の選別がシビアに行われ、結果として低価格商品と付加価値商品の需要の二極化が進んでいます。
清涼飲料類や冷凍食品、菓子、デザートが、簡便性やコストパフォーマンスの良さを背景に好調です。栄養成分添加や糖質・カロリーオフなどの健康を訴求した商品も伸びており、今後もニーズが多様化、細分化していき、ターゲティングの重要性が増すと考えられます。また、価格面での訴求によるPBの需要獲得が進む一方、メーカーは消費者のニーズを捉えた商品の展開やブランド価値の向上などNBの強化を進めていくと考えられます。
将来的には、人口減少などによる販売量の伸び悩みが予想されることから、メーカーにとって収益性確保や、価格で比較されない質による商品価値の創出が重要となり、そういった付加価値商品の存在感が高まるとともに、商品単価の上昇により、市場は緩やかな拡大が予想されます。
用途別市場

市販用が8割、業務・加工用が2割を占めています。コロナ禍からの回復は既に一巡しており、市販用と業務・加工用の構成比は2023年以降大きな変化はありません。
市販用は、清涼飲料類、アルコール飲料、嗜好品の飲料カテゴリーのほか、菓子、デザートなどを中心に構成されます。主力の清涼飲料類がリフレッシュ、リラックスニーズを訴求した商品によるフレーバー開拓が進んでいることに加え、アルコール飲料がRTDの無糖商品の好調などにより市場が拡大しています。
業務・加工用は、調味料、アルコール飲料、冷凍食品で5割を占めます。人手不足に加え、外食業態での需要増加や値上げによる単価上昇により市場は拡大しています。しかし、調味料はメインの食用油で加工用の低迷により減少しているほか、アルコール飲料は若年層のアルコール離れが続くなど厳しい状況が続いており、販売量ではマイナスのカテゴリーも多くみられます。
◆注目個別市場サマリー
デザートの温度帯別市場

フローズンデザートは、アイスクリーム類、冷凍ケーキ、冷凍プリン・ゼリーを対象とし、ドライ・チルドデザートは、チルドプリン、アジアンデザート、チルドゼリー、手作り風デザート、ヨーグルト、植物性ヨーグルト、フルーツソース、一口タイプゼリー、ドライゼリー、デザートベース(レトルト/粉末・他)、和風デザートを対象とします。
フローズンデザートはアイスクリーム類、ドライ・チルドデザートはヨーグルト、手作り風デザートが中心です。アイスクリーム類や手作り風デザートが、値上げなどがありながらも数百円で高い満足度が得られることや外食・中食と比較した際のコストパフォーマンスの高さが支持されています。
アイスクリーム類は猛暑の影響で夏場の需要期間が伸びているほか、いちごや抹茶、芋栗系、チョコレート、濃厚系など各シーズンに合わせたフレーバー展開により年間を通して需要が伸びており、市場をけん引しています。手作り風デザートではCVSでの紅茶や塩、チョコレートなどのフレーバーをテーマにしたスイーツフェアの開催やブランドコラボレーション、韓国スイーツなど多様なコンセプトでの展開がみられます。
また、ヨーグルトでは免疫や中性脂肪、尿酸値、血圧など様々な健康に対するアプローチが進められており、個人が必要とする訴求の商品を選ぶという買い方が定着しています。近年は植物性ヨーグルトやギリシャヨーグルトの需要が広がっており、たんぱく質をはじめ多様な健康要素が支持されています。
【参考】本記事で使用した「2026年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」に掲載している調査対象市場
加工食品(20カテゴリー383品目)カテゴリー分類
- No.1
菓子、スナック菓子、デザート、乳油製品、育児用食品、ステープル - No.2
冷凍食品、チルド調理済食品、その他調理済食品、農産加工品、畜産加工品、水産加工品 - No.3
清涼飲料類、アルコール飲料、嗜好品 - No.4
調味料、調味食品、スープ類、めん類、米飯類
総括データ ―加工食品市場の現状と将来展望―
- 2032年加工食品市場予測と内外環境変化
- 加工食品総市場規模
- カテゴリー別市場分析
- 品目別2019年対比市場分
- 品目別販売額ランキングTOP30
- 用途別動向
- 市販用チャネル別動向
- 主要パッケージ別動向
- 温度帯別動向
加工食品市場横断分析
- カテゴリー別中長期市場規模推移/予測
- 温度帯別市場規模推移/比較分析
- 主要チャネル売り場分析
- カテゴリー別企業シェア構造&事業方向性/品目ポートフォリオ分析
- 主要カテゴリー別PBの動向
食品業界トピックス
- 食品業界トピックス/事業分析
- 食関連参考データ集
- 外食/中食/弁当/給食市場の動向/予測
- 主要チャネル別売上高/店舗数推移
◆本記事は「2026年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。