株式会社富士経済は、半導体の製造プロセスで求められる不純物の分離・除去を行うために、分離・精製プロセスなどで使用される液体ろ過フィルターの世界市場について調査し、その結果を「微細化が進む半導体プロセスを支える液体ろ過フィルター市場の現状と将来展望」にまとめました。
この調査では、半導体デバイス工場(半導体製造装置に搭載されるフィルターを含みます)、半導体材料工場、半導体材料の原料を製造する工場で使用される液体ろ過フィルターについて、需要エリアや用途を踏まえて、市場の現状を分析し、将来を予想しました。また、有力海外メーカーの取り組み事例についても整理しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、『微細化が進む半導体プロセスを支える液体ろ過フィルター市場の現状と将来展望』をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
1.半導体製造プロセス用液体ろ過フィルターの世界市場
市場は、半導体デバイス市場の動向に影響されます。また、半導体材料工場での採用が多いことから原材料サプライヤーの動きにも左右されます。
2024年は、半導体デバイス市場の不況を受けた前年の落ち込みから大幅な回復が期待されていましたが、PCなどの最終製品が苦戦したため、市場は前年比微増にとどまりました。また、2022年頃の液体ろ過フィルターの在庫不足を受けて、BCP対策として半導体製造装置メーカーが過剰に在庫を抱えていたことから、新規需要が停滞したことも、市場回復が遅れた原因となりました。
2025年は、過剰在庫の解消が想定されるほか、AIやデータセンター向けの先端半導体の需要急増に対応する形で市場拡大が予想されます。2026年以降も堅調な需要増加が期待され、特に微細化が進む先端半導体の製造で使用されるEUVレジスト向けが急伸するとみられます。
エリア別の需要では、中国が25%程度を占めています。中国では半導体デバイスの国産化の進展により、今後も需要増加が続くとみられます。台湾や韓国も市場は大きく、大手半導体デバイスメーカーの採用増加を受けて今後も拡大が予想されます。北米は国策による半導体関連工場への投資が進むとみられ、長期的な需要ポテンシャルは高いとみられます。日本は半導体デバイスメーカーだけでなく、液体ろ過フィルターが搭載される半導体製造装置メーカーや半導体材料メーカー向けの採用が多いエリアとなっています。
2.用途別の世界市場
用途別では、フォトレジスト向けが圧倒的に多く40%以上を占めています。フォトレジスト工場で精製ろ過を目的に使用されるほか、半導体デバイス工場では、リソグラフィ工程でコーター/デベロッパーを用いたレジスト塗布の際に使用されています。現状はg線・i線レジストやKrFレジスト向けの比率が高いですが、将来的には先端半導体の製造プロセスで使用されるEUVレジスト向けが大きく伸びると予想されます。
洗浄液・乾燥液用途では、過酸化水素水や硫酸といった高純度洗浄液やIPA(イソプロピルアルコール)などの乾燥液、また、エッチングの際に用いられる薬液製造工場で主に使用されています。また、半導体デバイス工場では、洗浄装置やウェットエッチング装置に組み込まれる場合や、バルクフィルターとして薬液タンク付近での精製ろ過などで使用される場合もあります。
純水・超純水用途では、RO膜の前処理で使われるカートリッジフィルターや、デバイス工場で洗浄を行う際のPOU(局所)フィルターとして使用されています。ウエハーやフォトマスク工場など純水・超純水を使用する半導体材料工場での使用も多いです。
【参考】本記事で使用した『微細化が進む半導体プロセスを支える液体ろ過フィルター市場の現状と将来展望』に掲載している調査対象市場
- 半導体製造プロセスで使用される液体ろ過フィルター
※デバイス工場(半導体製造装置に搭載されるフィルターを含む)、半導体材料工場、半導体材料の原料を製造する工場で使用される液体ろ過フィルターを対象とします
◆本記事は『微細化が進む半導体プロセスを支える液体ろ過フィルター市場の現状と将来展望』より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。