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再生プラスチックやバイオマスプラスチックの国内市場を調査。2040年における再生プラスチック市場を3,259億円(2024年比89.6%増)、バイオマスプラスチック市場を386億円(同2.2倍)と推計

株式会社富士経済は、循環型経済の実現に向けたグローバルな規制強化に合わせて企業のカーボンニュートラル対策が進み、様々な製品で採用が増加している、再生プラスチックやバイオマスプラスチックなどの環境配慮型プラスチックの市場を調査し、その結果を「2026年 循環型プラスチック・素材市場の新展望」にまとめました。

この調査では、MR(マテリアルリサイクルプラスチック)、CR(ケミカルリサイクルプラスチック)、バイオマスプラスチック、天然素材配合プラスチック、プラスチック代替紙、再生/バイオマス合成ゴム素材などの市場について最新の動向をまとめ、将来を展望した。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2026年 循環型プラスチック・素材市場の新展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

1.再生プラスチックの国内市場

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2025年に欧州では新たなELV規則案が公表され、PPWR(包装・包装廃棄物規則)が発効されるなど、世界的に循環型経済の実現に向けた取り組みが進められる中、国内でもグローバルの潮流に対応して、再生プラスチックへの関心が高まっています。

市場はMRプラスチックが大半を占め、主用途の飲料PETボトル向けを中心に今後も安定的な成長が期待できます。2030年以降にはCRプラスチックも現在本格展開のための技術検討や実証試験が進められている品目の市場が立ち上がり、大きく伸びると予想されます。

再生プラスチックの課題は、原料の選別やコンパウンド・加工の技術向上など複数ありますが、一つに原料となる良質なPCR(ポストコンシューマーリサイクル)材の安定的な確保が挙げられます。特に供給先としても期待される自動車業界では、廃車数の減少や廃車の海外輸出が多いこと、手作業での解体業者が少ないことなどから回収が困難となっており、環境省は2030年に新車向けに2万1,000トン以上の再生樹脂供給を目安として、インセンティブ制度の設立を検討しています。

MRプラスチック

MR-PETが約60%を占め、安定した成長で市場をけん引しています。主力の飲料PETではボトルtoボトルの水平リサイクルの取り組みが大手飲料メーカーを中心に進められており、今後も市場の中心として安定成長が予想されます。自動車業界では欧州のELV規則案への対応などからMR-PPを中心にMRプラスチックの採用検討が本格化しています。PPの使用量が多いバンパーや内装材を中心に採用が加速することが期待されます。

CRプラスチック

2025年時点ではCR-PETが大半を占め、今後も市場の中心であるとみられます。2025年から2026年にかけて、リサイクルを促進する解重合(モノマー化)・油化設備の稼働が世界的に増加して水平リサイクル性が向上しており、2030年以降にCR-PPやCR-PS、CR-PMMAなどの市場も本格化し、CR-PETとともに成長していくと予想されます。

2.バイオマスプラスチックの国内市場

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市場は、バイオマスPETやバイオマスPE、PLAを中心に形成されています。特にバイオマスPETは日本が世界最大の市場であり、飲料メーカーがサステナブル素材の1つとして採用し、飲料PETでの普及が進んでいます。バイオマスPEはレジ袋やゴミ袋、食品向け軟包装材に採用され、PLAは食品向けの透明容器や耐熱容器が主な用途です。

課題として、バイオマス原料が高価格であることがあり、現状バイオマスプラスチックはバージンプラスチックの2倍以上の価格となっています。バイオマスプラスチックの導入理由として環境対応による宣伝効果がありますが、費用に見合わないとして採用が見送られるケースも多いです。

国内では2030年以降、バイオマス素材の使用義務化(製品に対し一定比率の使用を義務化)が開始され、市場拡大につながると予想されます。上流原料であるバイオマスナフサの供給にも課題はありますが、2030年以降に、国内外でSAF(持続可能な航空燃料)生産設備の稼働が増加するとみられ、生産過程においてバイオマスナフサが生成されることから供給能力の向上が期待されます。将来的には、食品分野向けを中心にバイオマスPSやバイオマスPP市場も本格的に立ち上がり、2040年の市場は400億円近くになると予測されます。

◆注目個別市場サマリー

1.再生PETの国内市場

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MR-PET

家庭用の使用済み飲料PETボトルの回収・再利用がすでに定着しており、ボトルtoボトルの水平リサイクルや資源循環に対する意識が一般にも浸透していることから、市場は1,000億円を超えます。また事業系の飲料PETボトルの回収システムも構築が進展しています。 

用途では、従来はシート向けが主体でしたが、ボトルtoボトルが広がったことから、現在は飲料PETボトル向けが上回っています。その他に調味料などの食品用PETボトルや食品用トレーの他、近年は衣料やアウトドア用品向けの繊維でも、リサイクル材を用いることによる宣伝効果への期待感から採用が増えています。

飲料メーカーが使用済み飲料PETの水平リサイクルに注力していることや、繊維やシートなどでも廃PET由来の需要が堅調で、幅広い用途への展開が期待できることから、市場は今後も拡大が続くとみられます。各方面からの需要増加により、価格が高騰していることが懸念の一つであり、今後も旺盛な需要により供給はタイトになるとみられます。

CR-PET

MRと比較した際に、価格や回収・運搬・洗浄等のコスト高、CO2排出削減効果が低いことなどの課題はありますが、これまで焼却されていた中品位廃PET製品や、着色PET製品、非食品・日用品・化粧品用PETボトルがリサイクルできることや、バージンPETと同等の品質や成形性を持つことが長所です。

飲料PET向けや高級繊維向けでの採用がみられ、今後も飲料PETボトル向けを中心に市場が拡大していくとみられます。国内外の法規制はMRを優先する傾向にありますが、飲料業界や衣料業界がサステナブル化技術の一つとしてCRの開発を支援しており、今後の技術向上や開発促進が期待されます。

2.CNF強化プラスチックの国内市場

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疎水化したCNF(セルロースナノファイバー)をプラスチックへ混錬・分散したバイオマス素材であり、ペレット(マスターバッチを含む)販売分を対象とします。2025年時点ではほぼ日本に限定された市場であり、製紙企業や化学系企業が主な参入企業です。

石油由来プラスチックの使用量削減に加え、比重が軽く高強度であることから、プラスチックの薄肉化や軽量化、CO2削減が期待できます。一方で耐衝撃強度や耐熱性、耐水性といった短所もあります。

現状はスポーツシューズが主な用途で、市場は10億円未満ですが、大手参入企業が設備を増強しており、2030年前後には自動車の内外装やエンジンルームなどで活用が進み量産化が期待されます。価格の高さも課題であるが生産量の増加に伴い下落しつつあります。将来的には量産化によって価格も下がり、市場は大きく拡大していくと予想されます。また日本発の素材としてCMF(セルロースマイクロファイバー)強化プラスチックとともに政府が開発や事業化を支援する姿勢を見せており、後押しが期待されます。

【参考】本記事で使用した「2026年 循環型プラスチック・素材市場の新展望」に掲載している調査対象市場

マテリアルリサイクルプラスチック(MRプラスチック)

  • MR-PET
  • MR-PE
  • MR-PP
  • MR-PS
  • MR-ABS
  • MR-PC
  • MR-PA

ケミカルリサイクルプラスチック(CRプラスチック)

  • CR-PET
  • CR-PP/PE
  • CR-PS
  • CR-PMMA
  • CR-PC
  • CR-PA6
  • CR-PA66

バイオマスプラスチック

  • PLA
  • バイオマスPET
  • バイオマスPE 
  • バイオマスPP 
  • バイオマスPS
  • バイオマスABS
  • バイオマスPC

天然素材配合プラスチック

  • CNF強化プラスチック 
  • CMF強化プラスチック
  • 木粉配合プラスチック
  • 米配合プラスチック
  • 卵殻配合プラスチック

プラスチック代替紙

  • バリア紙
  • ヒートシール紙

再生/バイオマス合成ゴム、素材

  • CR合成ゴム
  • 再生カーボンブラック
  • バイオマス合成ゴム
  • 籾殻由来シリカ

◆本記事は『2026年 循環型プラスチック・素材市場の新展望』より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。