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製造業向けDX化ソリューションの市場を調査。2027年の世界市場を11兆2,136億円(2022年比165.3%)と推計

株式会社富士経済は、デジタルツインやメタバース、IoTなどのキーワードを背景として、新たなモノづくりの仕組み構築を目的に設計や製造、サプライチェーンの最適化が求められ、需要が高まる製造業向けDX化ソリューション市場(デジタルファクトリー関連市場)を調査しました。その結果を「2023年版 DIGITAL FACTORY関連市場の実態と将来展望」にまとめました。

この調査では、設計・製造・販売システム・ソリューション12品目、生産現場システム・ソリューション9品目、PAシステム・ソリューション7品目、ネットワーク・セキュリティ8品目、注目サービス・ソリューション4品目を対象に、世界市場の現状を明らかにし、将来を展望しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2023年版 DIGITAL FACTORY関連市場の実態と将来展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

製造業向けDX化ソリューションの世界市場

2023年見込

2022年比

2027年予測

2022年比

設計・製造・販売システム・ソリューション

3兆2,861億円

107.7%

4兆4,445億円

145.7%

生産現場システム・
ソリューション

1,396億円

104.6%

2,213億円

165.8%

PAシステム・
ソリューション

2兆4,680億円

105.2%

2兆9,720億円

126.7%

ネットワーク・
セキュリティ

4,814億円

128.7%

1兆3,348億円

3.6倍

注目サービス・
ソリューション

1兆  520億円

119.1%

2兆2,410億円

2.5倍

合 計

7兆4,271億円

109.5%

11兆2,136億円

165.3%

※市場データは四捨五入しています

設計や製造に加えサプライチェーンの最適化を目的に、幅広い業種で既存システムからDXを軸とするシステムへの切り替え需要が高まっています。大企業が先行しているほか、中小企業でも人手不足の解消や熟練ノウハウの継承を背景にDX化投資が本格化しており、市場は拡大しています。

今後も、新たなモノづくりの仕組みを構築するため、積極的なDX化投資は続くと予想され、2027年に向けて市場は拡大するとみられます。

設計・製造・販売システム・ソリューションは、2023年の市場は3兆2,861億円が見込まれます。業務効率向上を目的とするシステム・データ連携や、モノづくり全体の最適化に向けた設計・製造部門の連携の活発化で、欧米や日本を中心に市場が拡大しています。

今後は、設計・製造部門の連携を目的に機械系3D CAD・CAMなどが伸びるほか、設計・製造部門と販売部門の連携も進展し、市場拡大に繋がると予想されます。

生産現場システム・ソリューションは、新型コロナウイルス感染症の流行以降、生産に関わるデータ可視化・分析・利活用やモノづくりの高度化、遠隔監視、熟練作業者不足の解消、ペーパレス化といったニーズが高まっており、ダッシュボード(製造業向け)やSCADA(製造業向け)などが伸長しています。

今後は、データ利活用・分析に加え、複数拠点の可視化やサプライチェーン管理などを背景に、ダッシュボード(製造業向け)が堅調に推移するとみられます。また、PA(Process Automation)向けだけでなくFA(Factory Automation)でも採用が進展しているSCADA(製造業向け)が引き続き伸びるほか、ローカル5G通信など通信ネットワーク環境の整備が進むことでスマートグラスの採用が増えるとみられます。

PAシステム・ソリューションは、プロセスシミュレーターや、規模の大きいDCS(Distributed Control System)などがエネルギー関連業界の設備投資増加を背景に伸長しており、市場が拡大しています。新型コロナ流行以降、遠隔監視ニーズの高まりで資産管理をデジタル化するEAM(Enterprise Asset Management)の採用も増加しています。

今後は、先進国の安定した更新・拡張需要と中国やインド、ASEAN、南米などの新規需要でDCSの伸長が予想されます。また、大企業だけでなく中小企業でEAM導入が期待され、2027年に向けて市場拡大が続くとみられます。

ネットワーク・セキュリティは、DX化でIoT機器やAGVの採用が増えており、安定した通信ネットワーク環境が求められているため、FA無線システムや工場向けセルラー基地局が大きく伸びており、2023年の市場は前年比28.7%増が見込まれます。

今後は、デジタルファクトリーの実現に向け、安定した通信ネットワーク環境とセキュリティ対策が必須となるため、工場向けセルラー基地局や産業用マネージドスイッチ、FA UTM/次世代ファイアウォール、データダイオードなどの伸長が予想され、2027年の市場は2022年比3.6倍が予測されます。

注目サービス・ソリューションは、導入・運用コストや業務負担の軽減、サプライチェーンの最適化を目的にクラウドサービス(製造業向け)が大きく伸長しています。

今後も、クラウドサービス(製造業向け)の伸びは続きます。また、プラットフォーム上で発注を可能にするオンデマンド部品調達サービスが、調達部門や設計部門の作業効率化、大規模工場の低コスト化を実現できることから普及するとみられます。

◆注目個別市場サマリー

1.PDM/PLM

2023年見込

2022年比

2027年予測

2022年比

3,350億円

111.7%

5,050億円

168.3%

CADデータなど製品データに関する様々なデータの一元管理を行うPDM(Product Data Management)と、製品の企画からアフターサポートまでの製品ライフサイクル全体を関連づけながら設計情報、人員情報などを一元管理し、業務に応じた情報を提供するシステムであるPLM(Product Lifecycle Management)を対象とします。

PDM/PLMの複数拠点展開やBOM(Bill Of Materials)の見直し・刷新など、設計を中心とする業務プロセスのDX化が本格化しており、新規・更新・拡張需要が高まっています。また、設計部門と生産・製造部門の連携が実現できることからニーズが高まっており、市場は拡大しています。

今後も同様の傾向からグローバルで市場は拡大するとみられ、2027年の市場は2022年比68.3%増の5,050億円が予測されます。

2.工場向けセルラー基地局

2023年見込

2022年比

2027年予測

2022年比

3,610億円

137.3%

1兆1,373億円

4.3倍

産業現場に設置されるプライベートLTEとローカル5G通信の基地局を対象とします。

業務効率化のためのスマートグラスの利用、省人化を実現するためのヒト協調ロボットやAGVの導入、4Kカメラによる遠隔監視などにより工場内の通信データ量が急増しており、安定した通信ネットワーク環境を構築するため普及が進んでいます。また、クローズドなネットワークが構築できるため、サイバーセキュリティ対策として採用が増加していることから、2023年の市場は3,610億円が見込まれます。

各企業での導入がさらに進み、1施設あたりの基地局数が増えることから、2027年の市場は、2022年比4.3倍の1兆1,373億円が予測されます。国内では、企業の設備投資が慎重であるほか、MNO(移動体通信事業者)の通信性能が高いため導入が遅れていますが、今後は活用事例が確立することや、基地局の価格が下がることなどから採用が増加するとみられます。

3.MES

2023年見込

2022年比

2027年予測

2022年比

2,640億円

110.0%

3,940億円

164.2%

生産計画をもとに製造を指示するほか、生産設備の稼働状況に応じて生産設備を制御するMES(Manufacturing Execution System)と、MESに経営情報や市場情報との連携機能などを加えたMOM(Manufacturing Operations Management)を対象とします。

製造実績や品質管理、トレーサビリティなどサプライチェーン管理の充実を背景に、大企業を中心に幅広い業種で導入が進んでいます。既存システムからの刷新・拡張・改造需要が多いほか、新設工場や複数拠点への採用も増加しています。また、PLMやBOM、BOP(Bill Of Process)との連携ニーズも高まっており、2023年の市場は2,640億円が見込まれます。

今後も新たな生産体制の構築に向けて、幅広い業種・エリアでニーズが高まることから、引き続き市場は拡大すると予想されます。

4.ローコードプラットフォーム

2023年見込

2022年比

2027年予測

2022年比

320億円

118.5%

720億円

2.7倍

ビジュアルモデリングを基本とし、最低限のコーディングでソフトウエア開発が可能な製造業向けの開発プラットフォームを対象とします。コーディングを必要としないノーコードプラットフォームは対象外とします。

DX化の進展などでシステム開発ニーズが高まっている一方、プログラミングスキルに長けた人材が不足しているため、市場は拡大しています。欧州や米州などでは、短期間で新たなアプリケーションを開発し、ビジネスやサービスを創出することが導入の要因となっています。国内では、長年同じシステムを利用する企業が多くサイバーセキュリティの観点からシステム維持が難しくなっていることもあり、旧システムからの切り替え需要が高いです。

ローコードによるアプリケーション開発は、今後さらに活発化するとみられ、2027年の市場は2022年比2.7倍が予測されます。

【参考】本記事で使用した「2023年版 DIGITAL FACTORY関連市場の実態と将来展望」に掲載している調査対象市場

設計・製造・販売システム・ソリューション

  • PDM/PLM
  • 機械系3D CAD・CAM
  • 基板向けCAD
  • 電気系CAD
  • CAE
  • 生産プロセスシミュレータ
  • MES
  • IoTプラットフォーム(製造業向け)
  • ERP(製造業向け)
  • 生産管理システム
  • 統合計画ソリューション(製造業向け)
  • ローコードプラットフォーム(製造業向け)

生産現場システム・ソリューション

  • ダッシュボード(製造業向け)
  • SCADA(製造業向け)
  • 生産スケジューラ
  • スマートグラス
  • ARプラットフォーム(製造業向け)
  • ロボット遠隔ソリューション
  • AGVナビゲーションシステム
  • 現場帳票電子化ソリューション(製造業向け)
  • カメラ活用型生産現場可視化ソリューション

PAシステム・ソリューション

  • DCS
  • プロセスシミュレータ
  • LIMS
  • QMS
  • EAM
  • CMMS
  • 安全対策ソリューション

ネットワーク・セキュリティ

  • FAフィールドネットワーク
  • FA無線システム
  • 産業用マネージドスイッチ
  • PAフィールドネットワーク
  • FA UTM/次世代ファイアウォール
  • ファジングツール
  • データダイオード
  • 工場向けセルラー基地局

注目サービス・ソリューション

  • クラウドサービス(製造業向け)
  • CO2排出量可視化プラットフォーム(製造業向け)
  • モノづくりマッチングサービス
  • オンデマンド部品調達サービス

◆本記事は「2023年版 DIGITAL FACTORY関連市場の実態と将来展望」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。