株式会社富士キメラ総研は、移動体通信システムが既存の4Gから超高速や大容量、超低遅延、超多数同時接続の特長を持つ5G通信へ進化し、それにより新たな展開がみられる、8K関連映像技術の機器、デバイス、ビジネスの世界市場を調査しました。その結果を「5G時代の映像伝送技術/8Kビジネスの将来展望 2022」にまとめました。
この調査では、機器市場22品目、デバイス市場8品目、業界/用途市場14市場を分析し、将来を展望しました。なお、市場は解像度別に分けて捉えました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「5G時代の映像伝送技術/8Kビジネスの将来展望 2022」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆注目個別市場サマリー
1.TVの解像度別世界市場
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2021年見込 |
2020年比 |
2030年予測 |
2020年比 |
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4K未満 |
3兆1,700億円 |
75.8% |
7,700億円 |
18.4% |
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4K以上 |
13兆9,000億円 |
106.1% |
19兆円 |
145.0% |
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8K以上 |
1,400億円 |
108.5% |
5兆2,000億円 |
40.3倍 |
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合 計 |
17兆2,100億円 |
98.9% |
24兆9,700億円 |
143.4% |
表示デバイスにLCDやOLED、マイクロLEDを利用し、TVチューナーを搭載したデジタルTVを対象としました。また、TVチューナー非搭載の業務用モニターは対象外としました。
先進国では初期にデジタルTVを購入したユーザーの買い替え需要が、新興国では新規需要が中心です。2021年は、下期に外出機会の増加によりTVの視聴機会が減少したことや半導体不足による生産減の影響で市場は低調であるため、前年比微減が予想されます。今後は、先進国では、スマートフォンやPCなど動画視聴可能な機器との競合で市場は横ばいか微減するとみられます。一方、新興国ではワクチン接種の浸透による経済活動の再開に伴い、需要は増加し、2030年には2020年比43.4%増が予測されます。また、日本では、買い替え需要が鈍化していくことやスマートフォンの普及、動画視聴ニーズの増加により全世帯TV保有台数が減少しますが、4Kや8K製品化が進み1台当たりの価格は上昇するとみられます。
解像度別では、現状4K製品が中心です。8K製品は日本のほか、北米や中国などでも導入段階にありますが、8Kコンテンツや再生システムが不足しているため、普及には至っていません。今後は、家庭用ゲーム機の8K対応など8Kの体験機会の増加により、徐々に需要が増加していくとみられます。
5G通信対応は、5G通信受信端末やVPNルーター、デコーダーなどを介して8K映像を伝送する実証実験が進んでいることから、2025年頃には5G通信を活用したスポーツ中継の8Kライブ通信なども行われ、導入が広がるとみられます。
2.HMDの解像度別世界市場
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2021年見込 |
2020年比 |
2030年予測 |
2020年比 |
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4K未満 |
700億円 |
75.7% |
― |
― |
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4K以上 |
2,750億円 |
3.3倍 |
1兆8,000億円 |
21.8倍 |
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8K以上 |
僅少 |
― |
8,000億円 |
― |
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合 計 |
3,450億円 |
197.1% |
2兆6,000億円 |
14.9倍 |
VRを投影する非透過型ウェアラブル機器を対象とし、段ボールや紙でできている簡易型やディスプレイを搭載しないスマートフォンアクセサリー型は対象外としました。
2021年の市場は、コンシューマー向けに加え、ビジネス向けでも新型コロナ流行の影響により遠隔コミュニケーションツールとして活用され、伸長しています。今後は、医療や工場、シミュレーションなどでの導入も進むことから、2030年には2020年比14.9倍が予測されます。
解像度別では、4K製品の比率が高まっており、仮想現実を利用する際に映像のリアリティ性が求められていることから今後も高解像度化が進むとみられます。
5G通信対応は、ネットワークに繋がっていないスタンドアロン型の製品において、高解像度化に伴い5G通信対応VR/ARチップの採用が進んでおり、今後比率が高まると予想されます。
3.医療用モニターの解像度別世界市場
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2021年見込 |
2020年比 |
2030年予測 |
2020年比 |
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4K未満 |
1,140億円 |
116.3% |
1,550億円 |
158.2% |
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4K以上 |
166億円 |
115.3% |
570億円 |
4.0倍 |
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8K以上 |
1億円 |
― |
190億円 |
― |
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合 計 |
1,307億円 |
116.3% |
2,310億円 |
2.1倍 |
検診や診断、手術、マンモグラフィなどに使用されるDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した医療向けの専用ディスプレイとDICOM規格に準拠していないが医療向けに特化した映像視聴を可能とする製品を対象としました。
2021年は、医療ICTの計画的な導入により、堅調な伸びが予想されます。今後は、新興国で画像保存通信システム(PACS)の整備が進むことから、市場拡大が予想されます。日本では、電子カルテ向けの堅調な需要に加え、インテリジェント手術室において手術向けカラーモニターの導入が進むとみられます。
解像度別では、4K以上(8M/12M)の高精細モニターや4K/3D対応ビデオモニターが、先進国において、手術支援ロボットや内視鏡、手術顕微鏡と接続する目的で伸びています。また、医療用カメラや周辺機器で8Kへの対応が始まっており、日本では先行して臨床現場で利用が進んでいます。2025年以降は日本以外でも導入が始まるとみられます。
5G通信への対応としては、遠隔画像診断での利用が予想され、デコーダーや通信端末を通じた8K映像の伝送が増えるとみられます。
4.監視カメラ(業務用)の解像度別世界市場
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2021年見込 |
2020年比 |
2030年予測 |
2020年比 |
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4K未満 |
8兆2,800億円 |
103.8% |
9兆7,367億円 |
122.0% |
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4K以上 |
1兆140億円 |
115.2% |
3兆5,360億円 |
4.0倍 |
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8K以上 |
僅少 |
― |
1兆350億円 |
― |
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合 計 |
9兆2,940億円 |
104.9% |
14兆3,077億円 |
161.5% |
店舗やオフィス、工場などで主に業務用途の監視カメラを対象とし、家庭用は対象外としました。
2021年の市場は、顔認証や画像認識を用いたソリューションが増えていることから、前年比4.9%増が見込まれます。特に、国策による監視体制の強化を背景に、中国での需要が増加しています。今後の市場も、顔認証や画像認識での既存製品のリプレース需要や設置台数の増加で伸びるとみられます。日本では、都市部の継続的な再開発や2025年開催予定の大阪万博などにより監視カメラへの需要が高まるため、市場拡大が予想されます。
解像度別では、現状は4K未満が中心です。工場や河川、スタジアムなどの広域面積の監視や画像解析ソリューションを用いるケースでは4K製品の需要が高く、今後も導入が進むとみられます。
5G通信対応は、セキュリティの担保のために、専用回線や暗号化などの処理が必要であることから普及は進んでません。ただし、公共分野や金融機関での防犯用途、緊急医療でのリアルタイム映像伝送でニーズが高いため、インフラやセキュリティ技術の発展に伴い5G通信映像ソリューションが普及することで、今後対応が進むとみられます。
【参考】本記事で使用した「5G時代の映像伝送技術/8Kビジネスの将来展望 2022」に掲載している調査対象市場
機器市場
- 業務用モニター
- 医療用モニター
- 放送用モニター
- PCモニター
- TV
- ビジネスプロジェクター
- ホームプロジェクター
- スマートフォン
- タブレット端末
- ノートPC
- HMD
- 据え置き型ゲーム機
- AVアンプ
- ホームシアターシステム
- ドローン
- カーナビゲーションシステム
- アクションカム
- 業務用ビデオカメラ
- 監視カメラ
- 外科内視鏡
- IoTゲートウェイ
- STB
デバイス市場
- 大型ディスプレイ
- 中小型ディスプレイ
- 通信ケーブル(光ケーブル)
- コネクター
- セルラーモジュール
- GPU
- イメージセンサー
- モバイルレンズユニット
業界/用途市場
- 医療/ヘルスケア
- 監視/セキュリティ
- 自動車/モビリティ
- 工場
- 農業
- 建築/不動産
- TV放送/動画配信サービス
- 動画サイト/映像伝送サービス
- ゲーム/アミューズメント
- デザイン/シミュレーション
- インフラ/防災
- 教育
- デジタルサイネージ
- デジタルシネマ
◆本記事は「5G時代の映像伝送技術/8Kビジネスの将来展望 2022」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。