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健康志向食品(明らか食品、ドリンク類)の市場を調査。2021年の国内市場を1兆5,431億円(2020年比3.4%増)と推計

株式会社富士経済は、新型コロナウイルス感染症の流行による消費者の健康意識の高まりやコロナ太り対策、生活様式の変化などから注目される健康志向食品(明らか食品、ドリンク類)の国内市場を調査し、その結果を「H・Bフーズマーケティング便覧 2022 No.2 健康志向食品編」にまとめました。

この調査では健康志向食品をストレス緩和・睡眠サポート、栄養バランス、生活習慣病予防などの訴求効能別や、成分別に分類し市場を調査・分析しました。

※健康志向食品:健康(Health)や美容(Beauty)に良いというコンセプトをもった商品(H・Bフーズ)のうち、一般加工食品に健康や美容に良いという成分を添加、強化した食品(明らか食品)と飲料(ドリンク類)です

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「H・Bフーズマーケティング便覧 2022 No.2 健康志向食品編」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

健康志向食品(明らか食品、ドリンク類)

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

1兆4,928億円

99.6%

1兆5,431億円

103.4%

2020年は、新型コロナの流行による消費者の健康意識の高まりやコロナ太り対策、生活様式の変化などから生活習慣病予防や整腸効果、ストレス緩和・睡眠サポート、免疫対策、ダイエットなどが伸長しました。一方で、外出自粛の影響によりオーラルケア、滋養・強壮、肝機能改善、喉の不快感除去、マルチバランスが大幅減となったことから市場は前年比0.4%減となりました。

2021年は、緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置による外出自粛の影響は継続していますが、回復の兆しがみられます。特に、イベントや運動機会の増加によりエナジードリンクやプロテイン飲料が好調なほか、消費者の高い健康意識を背景に、ストレス緩和・睡眠サポート、栄養バランス、生活習慣病予防、免疫対策が続伸することから前年比3.4%増の1兆5,431億円が見込まれます。

種類別では、明らか食品は栄養バランス食品や生活習慣病予防を訴求した食品の需要増加などにより、2021年の市場は前年比2.0%増の4,712億円が見込まれます。また、ドリンク類は脂肪対策飲料やプロテイン飲料、エナジードリンクが引き続き高い伸びとなっていることに加え、ヤクルト本社「Yakult1000」などの乳酸菌飲料や機能系ドリンクヨーグルトの需要が高まっていることから2021年の市場は前年比4.0%増の1兆719億円が見込まれます。

◆注目個別市場サマリー

1.ストレス緩和・睡眠サポート

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

161億円

154.8%

281億円

174.5%

新型コロナの流行を背景にストレスを抱える消費者や睡眠に悩みを持つ消費者が増加しており、ストレス、睡眠対策需要は高まっています。2020年はCVS利用客数の減少により苦戦を強いられた商品もみられましたが、各社の商品投入やプロモーションが活発となり、新規参入も増加したことから市場は活性化しました。また、前年に関東地区限定で発売された「Yakult1000」が販売エリアを広げ、大きく伸びたことで市場は161億円となりました。

2021年も長引く自粛生活の中で消費者のストレス、睡眠対策需要は依然として高く、新規参入や各社の商品投入が続いています。中でも、需要獲得に成功しているヤクルト本社がヤクルトレディ専用商品に加え、量販店や薬局・薬店など流通向け商品「Y1000」を発売したことにより、市場は前年を上回る伸びが予想されます。

2.栄養バランス

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

659億円

101.9%

775億円

117.6%

2020年は、新型コロナの流行により緊急事態宣言が発出されたことでオフィス需要が落ち込み、苦戦する企業がみられましたが、「プロテイン」シリーズでコロナ太り解消需要を取り込んだアサヒグループ食品の「1本満足バー」の好調や、明治の「明治TANPACT」の発売により市場は前年比1.9%増となりました。

2021年は、アサヒグループ食品や明治の続伸に加え、前年苦戦した企業が回復しているほか、「BASE BREAD」などを展開するベースフードが好調なことから市場は二桁増が予想されます。

3.生活習慣病予防

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

2,814億円

108.6%

2,997億円

106.5%

2020年は、新型コロナの流行に伴う外出自粛の影響によりCVSや自動販売機での販売が減少したことで、ドリンク類の一部商品がマイナスとなりましたが、主に量販店で展開される調味料やヨーグルトなどは健康需要の高まりから伸長したほか、前年に機能性表示食品としてリニューアルされた伊藤園の「お~いお茶 濃い茶」の好調が市場拡大に寄与し、前年比8.6%増となりました。

2021年も前年に引き続き健康需要は高く、野菜系飲料やノンアルコールビール/ドリンク、調味料などが伸びています。茶系飲料では苦戦している商品もみられますが、「お~いお茶 濃い茶」の続伸や、機能性表示食品の投入による底上げがみられることから、市場は前年比6.5%増が見込まれます。また、これまで小規模にとどまっていた認知機能サポートは相次ぐ大手企業の参入によって急伸しています。

4.免疫対策

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

1,313億円

101.7%

1,335億円

101.7%

2020年は、新型コロナの流行により体調管理に気を使う消費者が増加したことで、明治の「明治プロビオヨーグルトR-1 ドリンクタイプ」が好調だったほか、大塚製薬の「ボディメンテ ドリンク」やキリンビバレッジの「キリン iMUSEレモンと乳酸菌」なども伸びました。夏季以降、需要は落ち着きましたが、キリンビバレッジが「キリン iMUSE」シリーズを制度開始以来初となる"健康な人の免疫機能の維持をサポート"という機能を表示した機能性表示食品としてリニューアルしたことで需要を獲得し、市場は2年ぶりに拡大に転じました。

2021年は、「キリン iMUSE」シリーズの続伸に加え、「キリン iMUSE」に配合されるプラズマ乳酸菌を使用した機能性表示食品が各社から相次いで発売されていることから、市場は前年比1.7%増が見込まれます。

  • 富士経済H・Bフーズの定義H・Bフーズは、健康(Health)維持増進・回復目的や美容(Beauty)目的で飲食する食品です。即ち、何らかの効能・効果(機能性)を期待できる食品、および、期待されるイメージをもつ食品です。法的区分上、医薬品・医薬部外品扱いのものは対象としません。
  • 同H・Bフーズの分類全体を機能志向食品と健康志向食品の2分野に分けました。機能志向食品は味覚より機能を重視した、一般用医薬品との競合が予想される商品です。健康志向食品は機能よりも味覚を重視した、一般加工食品との競合が予想される商品です。
    さらにこの2分野を以下のように4つに区分しました。
    (1)機能志向食品(「H・Bフーズマーケティング便覧 No.1」に掲載)
    ●サプリメント:(財)日本健康・栄養食品協会で定めるJHFA規格品に加え、規格外の健康食品でも違法性が明らかな成分を使用していないものも対象としました。
    ●シリーズサプリメント:サプリメントのうちビタミン・ミネラル類などのアイテムを各種取り揃えたシリーズ展開のサプリメント(剤型は医薬品的形状が主体)を「シリーズサプリメント」と呼称します。
    (2)健康志向食品(「H・Bフーズマーケティング便覧 No.2」に掲載)
    ●明らか食品:一般加工食品と呼ばれる「通常の形態をした、日常的に食べられる食品」に機能成分を添加、強化して、商品の機能性を訴求する食品群を対象としました。
    ●ドリンク類:明らか食品で飲料分野に属するものは、(医薬品/新・医薬部外品のドリンク剤と区分するために)本調査では「ドリンク類」と呼称します。
  • 「保健機能食品」とH・Bフーズの関係特定保健用食品は、何らかの機能性(特定保健目的)を有しているため全てH・Bフーズの対象に含め、栄養機能食品は、機能性を訴求している商品のみをH・Bフーズの対象としました。また、機能性表示食品は加工食品のみをH・Bフーズの対象とし、生鮮食品は対象外としました。

【参考】本記事で使用した「H・Bフーズマーケティング便覧 2022 No.2 健康志向食品編」に掲載している調査対象市場

健康志向食品【明らか食品、ドリンク類】

滋養・強壮 ビタミン、高麗人参、マカ、ローヤルゼリー、その他
肝機能改善 ウコン、肝臓エキス、オルニチン、カキ肉エキス、その他
美容効果 コラーゲン、プロテオグリカン、プラセンタ、セラミド、その他
整腸効果 乳酸菌、ビフィズス菌、食物繊維、アロエ、オリゴ糖、乳酸菌・ビフィズス菌複合、プルーン、その他
ダイエット

a.食事代替ダイエット(食事型カロリー調整食品<セットタイプ>)
b.ダイエット・その他(食物繊維・マンナン、新甘味料、その他)

スポーツサポート プロテイン、アミノ酸、その他
生活習慣病予防 a.中性脂肪値・コレステロール値改善(難消化性デキストリン、茶カテキン、乳酸菌類、ウーロン茶重合ポリフェノール、黒酢・香醋、大豆たんぱく質、DHA・EPA、植物ステロール、中鎖脂肪酸、その他)
b.血糖値改善(難消化性デキストリン、グァバ葉ポリフェノール、その他)
c.高血圧予防(ゴマペプチド、GABA、α-リノレン酸、トマト酢、ラクトトリペプチド、その他)
d.認知機能サポート(イチョウ葉、GABA、βラクトリン、その他)
e.生活習慣病予防・その他(黒酢・香醋、乳酸菌類、もろみ酢、その他)
抗酸化・抗加齢 カカオポリフェノール、その他
血行促進 生姜、モノグルコシルヘスペリジン、その他
免疫対策 乳酸菌類、プロポリス、その他
栄養バランス 栄養バランス食品
骨・関節・筋肉サポート グルコサミン、カルシウム、大豆イソフラボン、その他
覚醒効果 カフェイン、その他
貧血予防・改善 非ヘム鉄、ヘム鉄
喉の不快感除去 複合、ハーブ・ミント系、メントール系
オーラルケア キシリトール、クロロフィル系、ハーブ・ミント系、ユーカリ抽出物、リカルデント、フラボノ系、その他
アイケア ブルーベリー、ルテイン、その他
マルチバランス ビタミンC・B群、マルチビタミン、その他
ホルモンバランス 大豆イソフラボン、ザクロ、その他
ストレス緩和・睡眠サポート GABA、乳酸菌、テアニン、その他
グリーンチャージ 青汁、ミドリムシ(ユーグレナ)、その他

◆本記事は「H・Bフーズマーケティング便覧 2022 No.2 健康志向食品編」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。