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パン・ベーカリーの市場を調査。2021年の国内市場を2兆8,517億円(2020年比1.7%増)と推計

株式会社富士経済は、新型コロナウイルス感染症の流行による巣ごもり需要やテレワークの広がりなどにより需要に大きな変化がみられるパン・ベーカリーの国内市場を調査し、その結果を「パン・ベーカリー市場の全貌と開発トレンド 2022」にまとめました。

この調査では、国内パン市場をチャネル別では棚パン(量販店、CVS、ドラッグストア、その他)、ベーカリー(ベーカリーショップ、食パン専門店)、外食、品目別では食パン、テーブルパン、惣菜パン、菓子パン、チルドパンに区分し、総合的に調査・分析しました。また、ホールセール市場や冷凍パン市場、注目商品市場を捉えました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「パン・ベーカリー市場の全貌と開発トレンド 2022」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

1.国内パン市場(小売りベース)

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

2兆8,033億円

98.9%

2兆8,517億円

101.7%

2020年の市場は前年比1.1%減の2兆8,033億円となりました。新型コロナ流行が影響し、駅ビル立地のベーカリーショップやCVSは営業時間の短縮や一時休業、来店客数の急減により苦戦を強いられました。一方、休校やテレワークの広がりを背景に量販店やインストアベーカリーは来店客数が増加しました。品目別では食パンの販売が量販店などで好調だったほか、惣菜パンはハンバーガーショップや宅配ピザの好調により高い伸びとなりました。一方、菓子パンはCVSやベーカリーショップをはじめ、多くのチャネルで不調となりました。

2021年も引き続き新型コロナ流行の影響はありますが、人流が増加したことでベーカリーショップやCVSの需要が回復に向かっており、ハンバーガーショップや宅配ピザの好調により外食も伸長することから市場は拡大に転じるとみられます。

2.品目別市場(小売りベース)

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

食パン

3,779億円

105.1%

3,775億円

99.9%

テーブルパン

2,966億円

98.9%

2,945億円

99.3%

惣菜パン

9,179億円

104.7%

9,402億円

102.4%

菓子パン

8,703億円

94.8%

8,912億円

102.4%

チルドパン

3,408億円

89.4%

3,483億円

102.2%

食パンは本格志向、健康志向を背景にバラエティ食パンのラインアップが増加しているほか、高級食パン専門店の台頭でホワイト食パンの単価も上昇しています。2020年は休校や外出自粛が広がった前半を中心にホワイト食パンの需要が急増し、棚パンが伸びたほか、食パン専門店の地方出店の増加や駅ナカや商業施設立地がメインのチェーンでも食パンのラインアップを拡充するなど販売を強化したことから市場の拡大幅は前年を上回りました。2021年は菓子パン感覚で喫食できる小型のバラエティ食パンが伸長していますが、前年の反動によりホワイト食パンが低迷しており、市場は微減が予想されます。

テーブルパンは2020年、家庭内での喫食頻度が高まったことで、ロールパンを中心に棚パンの需要が急増しましたが、ベーカリーショップの需要が低迷したため市場は縮小しました。2021年はベーカリーショップの復調によりバゲット・バタール・パリジャン・クッペやクロワッサン、塩パンなどが伸長しますが、市場規模の大きいロールパンが前年の反動によりマイナスに転じることから、市場は引き続き縮小が予想されます。

惣菜パンはサンドイッチ・バーガーやピザ・ピザパン、ハム・ソーセージ入りが主力です。2020年はCVSが中心であるカレーパンや焼そばパン、ハム・ソーセージ入りが軒並み減少しましたが、サンドイッチ・バーガーやピザ・ピザパンがハンバーガーショップや宅配ピザの好調で大幅伸長し、市場は前年を上回りました。2021年も引き続きハンバーガーショップや宅配ピザがサンドイッチ・バーガーやピザ・ピザパンの伸びをけん引しており、ベーカリーショップやCVSの需要も回復に向かっていることから市場は続伸するとみられます。

菓子パンは2020年、マリトッツォなど一部ベーカリースイーツは好調でしたが、休校やテレワークの広がりを受け、食パンやテーブルパンへ需要が流出し市場は縮小しました。2021年は棚パンにおいて前年から好調なマルチパックの商品が伸長しているほか、外食ではドーナツショップが好調であることからドーナツが大幅伸長するとみられ、市場拡大が予想されます。

チルドパンは2020年、マリトッツォのブームなどで売り場の盛り上がりはみられましたが、テレワークの普及などによる客数減少が影響し、CVSの実績が大幅にマイナスとなったほか、量販店インストアベーカリーを除くその他チャネルも苦戦したことから市場は二桁減となりました。2021年は量販店やベーカリーショップなどでは需要回復がみられることから市場拡大が予想されます。

◆注目個別市場サマリー

1.市販用冷凍パン(メーカー出荷ベース)

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

30億円

125.0%

38億円

126.7%

市販用として販売されている成型冷凍パン、ホイロ後冷凍パン、焼成済冷凍パン、半焼成済冷凍パンを対象とします。

2020年は、新型コロナ流行の影響により生協向けが大幅に伸長したほか、量販店やCVS、オンラインでも需要を獲得したことから市場は二桁増となりました。2021年も引き続き生協向けが好調なほか、上位メーカーではCVSでの新規採用や、将来的な本格展開を見据えて量販店でのテスト販売に注力する動きがみられるなど、消費者の認知向上が積極的に行われていることから市場は続伸が予想されます。

2.食パン専門店(小売りベース)

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

300億円

136.4%

370億円

123.3%

2020年は新型コロナ流行の影響による外出自粛から、手土産や贈答としての用途がほぼ消失したことから、これまで高級食パンブームをけん引してきた首都圏や関西圏の既存店が苦戦しました。一方で、「乃が美」の全都道府県への出店や新興チェーンである「ねこねこ食パン」の店舗数増加、有名プロデューサーが手掛ける個人店の増加などにより、市場は大幅に拡大しました。2021年は人流の増加はみられますが、手土産や法人需要などは回復せず、引き続き既存店が苦戦しています。一方、上位チェーンが前年以降活発化している量販店や百貨店、駅などでの催事販売に注力しているほか、通販などで販路を広げることで店舗売上のマイナスをカバーしていることから、市場は引き続き拡大すると予想されます。

3.ウエルネスパン(メーカー出荷ベース)

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

460億円

97.5%

496億円

107.8%

全粒粉、ライ麦、ブラン・小麦ふすま、米粉・玄米・雑穀、発芽玄米などを生地原料に使用しているノンホワイトブレッドや減塩や乳酸菌、糖質オフなどのウエルネス要素を満たすホワイトブレッド、保健機能食品を対象とします。 2020年は、通年展開している商品を中心にリピーター需要を維持しましたが、新型コロナ流行の影響による内食需要の高まりから、参入メーカーによっては主力商品の生産に注力したことでウエルネスパンの供給力が低下するケースがみられたことなどから市場は縮小しました。2021年は、主力メーカーがロングセラーブランドのシリーズ展開として商品を投入し、ユーザー開拓を図っています。消費者の健康意識の高まりによりウエルネス素材や訴求に対する感度は高まっており、市場拡大が予想されます。

4.量販店インストアベーカリー(小売りベース)

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

1,642億円

101.7%

1,668億円

101.6%

量販店内に出店するベーカリーショップチェーンを対象とします。

2020年は、新型コロナ流行によるイートイン営業の休止によりドリンク売上などは減少しましたが、スーパーマーケットの旺盛な新規出店とそれに伴う直営ベーカリーの導入強化によって市場は拡大しました。2021年も引き続き量販店が好調であり、インストアベーカリーでは消費者の購買行動の変化に適応した展開が行われていることから市場は続伸が予想されます。

【参考】本記事で使用した「パン・ベーカリー市場の全貌と開発トレンド 2022」に掲載している調査対象市場

チャネル別

品目別

棚パン
(流通パン)

量販店
CVS
ドラッグストア
その他

食パン

食パン
バラエティ食パン

テーブルパン

ロールパン
クロワッサン
バゲット・バタール・パリジャン・クッペ
イングリッシュマフィン
フォカッチャ
スティックパン
ベーグル
ブリオッシュ
塩パン
その他

ベーカリー

ベーカリーショップ
高級チェーンベーカリー
量販店インストアベーカリー
食パン専門店

惣菜パン

カレーパン
ハム・ソーセージ入り
フライ入り
焼そばパン
ピザ・ピザパン
サンドイッチ・バーガー
その他

外食

ハンバーガーショップ
宅配ピザ
ドーナツショップ
サンドイッチショップ
コーヒーショップ

菓子パン

デニッシュ
蒸しパン
フィリング(包あん)タイプ
メロンパン
ベーカリースイーツ
ドーナツ
パイ
カヌレ
その他

チルドパン

チルドサンドイッチ・バーガー
その他

ホールセール

冷凍パン

業務用冷凍パン生地
業務用焼成済・半焼成済冷凍パン
市販用冷凍パン

注目商品

ウエルネスパン
ウエルネスベーカリー
ロングライフパン

◆本記事は「パン・ベーカリー市場の全貌と開発トレンド 2022」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。