株式会社富士経済は、半導体不足や原材料価格の急騰、輸送コストの上昇など取り巻く環境は不透明なものの、先進国の安定した需要や新興国の需要増加を背景に、堅調な拡大が期待される家電製品の世界市場を調査しました。その結果を「グローバル家電市場総調査 2022」にまとめました。
この調査では、衣住関連8品目、調理関連13品目、空調/給湯関連9品目、美容/健康関連10品目の国・地域別生産・販売動向の現状を分析し将来を予想しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「グローバル家電市場総調査 2022」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆注目個別市場サマリー
1.ロボット掃除機
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2022年見込 |
2021年比 |
2026年予測 |
2021年比 |
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1,773万台 |
104.2% |
2,013万台 |
118.3% |
家庭用のロボット掃除機を対象とします。 2021年の市場は、中国や北米がけん引し前年比7.7%増となりました。需要の中心は中国であり、中国メーカーの参入が多いことから、2021年は市場の6割近くを占めました。米国では新型コロナウイルス感染症対策として現金給付が行われ、それがロボット掃除機の購入促進につながったとみられます。日本は2020年に大きく伸びたたため、2021年はほぼ横ばいでしたが、高額商品の販売が好調でした。今後も中国や北米、欧州などを中心に市場拡大が期待されます。
生産拠点は参入メーカーの多い中国に集中しています。自社ブランドを中心に展開するメーカーに加え、多くのOEMメーカーが存在します。メーカーによって技術力のばらつきは大きく、幅広い価格帯の製品が発売されています。一方、大手米国メーカーが中国からマレーシアに生産拠点を移転する動きもみられます。
2.美顔器
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2022年見込 |
2021年比 |
2026年予測 |
2021年比 |
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4,833万台 |
104.4% |
6,223万台 |
134.4% |
家庭用の顔用美容電気機器を対象とします。スチーマーや各種ローラー式、超音波式、イオン導入・導出式、EMS式、洗顔ブラシなどを含みます。
需要の中心エリアは中国や北米、欧州です。巣ごもり需要により初めて美顔器を利用するユーザーに、毛穴をケアできるスチーマーをはじめとしたスタンダードな製品が受け入れられ、市場は拡大しています。また、中国を中心にECでの販売が好調です。日本では、新型コロナ流行によりインバウンド需要が消失しましたが、2020年頃から自宅で行う美容習慣が広まったことから、安定した需要がみられます。巣ごもり需要を受けた製品として注目を集めており、各メーカーが新たな生活習慣に対応した製品開発を進めていることから、今後も各エリアで需要増加が予想されます。
3.浄水器
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2022年見込 |
2021年比 |
2026年予測 |
2021年比 |
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1億897万台 |
104.3% |
1億2,796万台 |
122.5% |
家庭用の浄水器を対象とします。蛇口直結型やポット型、据え置き型、ビルトイン型、水栓一体型などのタイプがあります。ろ過方式としてはフィルタータイプとランプタイプに大別されます。新型コロナ流行に伴う巣ごもりにより、家庭での水の使用量増加や健康意識の高まりを背景に、市場は拡大しています。
世界生産の5割以上を占める中国が需要の中心エリアでもあり、2021年は市場の4割以上を占め、今後も拡大をけん引するとみられます。伸びが大きいのはインドであり、今後は10%近い伸びが続くと期待されます。新興国では水道整備による水質の改善が進んでおり、今後も堅調な需要増加が予想されます。なお、新興国では浄化能力の高い、設置工事が必要なRO膜式浄水器が普及していますが、コロナ禍においてはユーザーによる設置が可能で、ECで購入しやすい蛇口直結型が伸びています。日本では、新型コロナ流行を受けた巣ごもりによる健康意識の高まりや自宅での調理機会の増加を背景に、買い替え・新規ともに堅調です。
4.生活家電3品目の世界市場
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2022年見込 |
2021年比 |
2026年予測 |
2021年比 |
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洗濯機/ |
1億1,724万台 |
95.5% |
1億2,138万台 |
98.9% |
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冷蔵庫 |
1億2,400万台 |
98.1% |
1億2,919万台 |
102.2% |
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ルーム |
1億6,611万台 |
100.8% |
1億7,366万台 |
105.4% |
洗濯機/洗濯乾燥機は、家庭用の洗濯機および乾燥機能付きの洗濯機を対象とします。
前年の経済活動の低迷から回復した中国での需要増加にけん引されて、2021年の市場は前年比10%弱の拡大となりました。北米は底堅い個人消費に支えられ伸びました。2022年の市場は、中国が2021年に好調だった反動で落ち込むとみられることなどから、前年比4.5%減が見込まれます。先進国を中心に市場は成熟していますが、今後は比較的普及率が低いインドやベトナムをはじめとした東南アジアなどでは需要増加が期待されます。
世界生産の5割以上を中国が占め、欧州・ロシア、東南アジアが続きます。2021年は需要低迷の影響で生産が縮小した東南アジアですが、今後はベトナムなどの需要増加を背景に拡大が予想されます。
冷蔵庫は、中国やインド、北米で好調だったことから、2021年の市場は前年比5.7%増となりました。中国や北米ではハイエンド機種が好調な一方、インドでは依然として2ドアタイプが主流です。先進国では市場が成熟しており横ばいで推移するとみられますが、インドやベトナムなどでは今後堅調な伸びが予想されます。
世界生産の5割弱を中国が占めています。2021年は内需が好調だったインドや、給付金などで個人消費が好調な米国の需要増加を受けてメキシコが伸びました。メキシコでは、米国で高いシェアを有する韓国メーカーが生産を拡大させています。
ルームエアコンは、家庭用のエアコン(室外機)を対象とします。2021年は多くのエリアが好調で、前年比10%以上の市場拡大となりました。中国は脱炭素を目的に北部の農村部でルームエアコンの設置に対する支援策が打ち出されたことが要因となり、大きく伸びました。米国は新型コロナ関連の給付金が購入を後押ししました。一方、日本は2020年に好調だった反動で、2021年は前年比5%弱の縮小となりました。2022年以降は新興国の伸びが期待され、ベトナムをはじめとした東南アジアや、インドや中南米が市場拡大をけん引すると予想されます。
最大の需要地である中国は、最大の生産エリアでもあり、世界生産の7割前後を占めています。東南アジアやインドでは、需要の増加とともに、生産エリアとしても期待されています。
【参考】本記事で使用した「グローバル家電市場総調査 2022」に掲載している調査対象市場
衣住関連
- 洗濯機/洗濯乾燥機
- 衣類乾燥機
- アイロン
- 掃除機
- ロボット掃除機
- 浄水器
- アルカリイオン整水器
- 温水洗浄便座
調理関連
- 冷蔵庫
- 電子レンジ/電気オーブンレンジ
- IHクッキングヒーター
- 食器洗浄乾燥機
- トースター
- ジューサー/ミキサー
- コーヒーメーカー/エスプレッソマシーン
- フードプロセッサー/フードチョッパー
- ホットプレート
- ホームベーカリー
- 電気ケトル
- 炊飯器
- ワインクーラー
空調/給湯関連
- ルームエアコン
- パッケージエアコン/ビルマルチエアコン
- 電気給湯器
- 換気扇
- 扇風機
- 空気清浄機
- 除湿機
- 加湿器
- シーリングファン
美容/健康関連
- メンズシェーバー
- レディースシェーバー/脱毛器
- ヘアドライヤー
- ヘアアイロン
- 美顔器
- 電動歯ブラシ
- 血圧計
- 体重計/体組成計
- 体温計
- マッサージチェア
◆本記事は「グローバル家電市場総調査 2022」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。