株式会社富士経済は、コーヒーショップや喫茶店・コーヒー専門店などで回復がみられる喫茶、やきとり専門店やクラフトビールレストランをはじめとした専門性の高い業態を中心に客足が戻りつつある料飲店など外食産業の国内市場について調査しました。その結果を「外食産業マーケティング便覧 2022 No.2」にまとめました。
この調査では、料飲店、ファミリーレストラン、喫茶、西洋料理、日本料理、東洋料理、エスニック料理、宿泊宴会場の8カテゴリー68業態の市場について現状を調査し、将来を予想しました。ファストフードやテイクアウトなど、6カテゴリー64業態の市場調査結果については「(同) No.1」でまとめています。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「外食産業マーケティング便覧 2022 No.2」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
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2021年 |
2020年比 |
2022年見込 |
2021年比 |
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料飲店 |
1兆4,443億円 |
57.0% |
2兆4,450億円 |
169.3% |
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ファミリー |
8,109億円 |
88.7% |
8,580億円 |
105.8% |
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喫茶 |
1兆1,755億円 |
108.4% |
1兆2,753億円 |
108.5% |
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西洋料理 |
6,421億円 |
104.9% |
7,137億円 |
111.2% |
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日本料理 |
1兆4,467億円 |
78.7% |
1兆9,959億円 |
138.0% |
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東洋料理 |
9,462億円 |
87.0% |
1兆1,114億円 |
117.5% |
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エスニック |
1,000億円 |
88.3% |
1,224億円 |
122.4% |
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宿泊宴会場 |
2兆2,500億円 |
110.3% |
2兆5,708億円 |
114.3% |
2021年の料飲店は、営業時間の短縮や酒類提供時間制限や宴会需要の減退などにより都市部の店舗が苦戦したことや、上位企業の業態転換や不採算店舗の整理などで店舗数が減少したことから市場は大幅に縮小しました。2022年は、大人数での利用制限は続いていますが営業時間が通常に戻りつつあることから客数が回復しており、居酒屋・炉端焼などが好調です。また、比較的少人数での利用が多いやきとり専門店やクラフトビールレストランなど、専門性の高い業態での需要獲得が進んでいることから市場は前年比69.3%増が見込まれます。
2021年のファミリーレストランは、営業時間の短縮や臨時休業により都市部を中心に客数が減少し、特に客単価の高いディナーが落ち込みました。イートインが苦戦する中、各社テイクアウトやデリバリーのキャンペーン実施やメニュー施策などを強化し、需要獲得に努める動きがみられましたが、市場は前年比二桁減となりました。2022年は、総合ファミリーレストランを中心に不採算店舗の整理や他カテゴリーへの業態転換などにより店舗数は減少しますが、時短営業の解除で客数が回復に向かっているほか、ディナーのアルコール需要増加もプラス要因となり、市場は前年比5.8%増が見込まれます。
2021年の喫茶は、前年の様な大規模な休業などはみられませんでしたが、在宅勤務の定着により低価格型コーヒーショップを中心にオフィス街や繁華街立地の店舗で客数が減少したことから、市場は拡大しましたが、コロナ禍以前への回復には至らず、前年比8.4%増となりました。2022年は、各社がコーヒー豆などの店頭販売やフードメニューの拡充による客単価の向上に取り組んでいるほか、新規出店も増加していることから、市場拡大が予想されます。
2021年の西洋料理は、ディナー比率の高いスペイン料理やシーフードレストランが落ち込んだ一方、テイクアウトやデリバリーでの利用が多いプレミアムハンバーガーやパスタレストランなど多くの業態でランチ需要が回復し、市場は拡大しました。2022年は、消費者の自粛疲れに加え、時短営業やアルコールの提供制限などの営業自粛が緩和されることでディナーが回復に向かうほか、引き続きランチも好調なことから市場は前年比二桁増が見込まれます。
2021年の日本料理は、すきやき・しゃぶしゃぶが郊外のロードサイド店舗の好調に伴い新規出店が相次ぎましたが、てんぷらなどはインバウンド需要の喪失により苦戦したほか、接待・会食利用の多い業態で客数が減少し、前年に引き続き市場は縮小しました。2022年は、通常営業の再開に伴う客数の回復やアルコール需要の増加、人数制限の緩和などにより店舗の稼働率が向上していることから、市場は前年比38.0%増が見込まれます。
2021年の東洋料理は、ランチの需要回復およびテイクアウト、デリバリーのユーザー獲得により、伸長した業態もみられましたが、ディナー比率が高いため、営業時間の短縮や休業などにより引き続き集客に苦戦し、市場は縮小しました。
2022年以降は、各業態で客数の回復が期待されるほか、上位チェーンの新規出店により市場拡大が予想されます。
2021年のエスニック料理は、時短営業や臨時休業を実施した店舗が多く、アルコール需要の高いディナーが回復に至らなかったほか、在宅勤務の定着などによる需要減退で、市場は前年に引き続き縮小しました。2022年は、人流回復やイートインの好調に加え、アルコール提供制限の解除によるディナーの回復、さらにデリバリーの定着もみられ、市場は拡大するとみられます。
2021年の宿泊宴会場は、ビジネスホテルが出張者の減少から苦戦しましたが、前年よりも人流が増えたことでその他の業態はプラスとなり、市場は前年比二桁増となりました。2022年は、アルコール提供や観光施設の営業再開に加え渡航制限の緩和が進むとみられるほか、マイクロツーリズムやワーケーションなど新たな需要が創出されており、各社が従来の用途以外でのユーザー獲得に向けて取り組みを強化していることから、市場拡大が予想されます。
◆注目個別市場サマリー
1.クラフトビールレストラン
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2021年 |
2020年比 |
2022年見込 |
2021年比 |
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135億円 |
61.9% |
215億円 |
159.3% |
クラフトビールレストランは、ビールの中でクラフトビール、地ビールの売上構成比が70%以上のビアレストラン店舗を対象とします。2010年代前半より、店舗増加や大手ビールメーカーの参入などから市場は拡大してきました。
2021年は複数回にわたる緊急事態宣言の発出による営業時間の短縮や臨時休業の影響が大きく、上位企業をはじめ参入企業が軒並み売上を落としたことから、前年に引き続き縮小が続きました。2022年は、一部では休業を継続している店舗もみられますが、通常営業を再開している店舗ではディナーの需要が回復していることから、市場は大幅に拡大するとみられます。
2.韓国料理
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2021年 |
2020年比 |
2022年見込 |
2021年比 |
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540億円 |
107.1% |
675億円 |
125.0% |
2020年は、新型コロナ流行に伴う商業施設やショッピングモールなどの店舗を中心とした上位チェーンの休業や営業時間の短縮、路面店の客数減少などから、市場は大きく縮小しました。2021年は、映像配信サービスなどによる韓流ブームを背景とした韓国料理人気や、若年層を中心とした韓国旅行の代替で韓国料理店の利用が増えたことなどにより需要が高まったことで客数は回復に向かい、市場は前年比7.1%増となりました。2022年も前年に引き続き韓流ブームの影響により好調で、上位チェーンが新規出店を進めているほか、商業施設内店舗を中心に客数が回復していることから市場は前年比25.0%増が見込まれます。
3.プレミアムハンバーガー
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2021年 |
2020年比 |
2022年見込 |
2021年比 |
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513億円 |
106.9% |
545億円 |
106.2% |
2020年は、新型コロナ流行の影響による来店客数の減少から、市場は前年比17.3%減となりました。2021年は、観光需要を多く取り込んでいた店舗でコロナ禍以前の人流が戻らず客数が回復しなかったほか、営業時間短縮に伴いディナーが苦戦しましたが、テイクアウトやデリバリーの好調やランチの需要回復により、市場は前年比6.9%増となりました。
2022年は、ランチがコロナ禍以前の水準に回復に向かうほか、少人数利用が多いことからディナーやイートインの需要回復も加速するとみられ、市場は前年と同程度の伸びが予想されます。
4.ステーキ・ハンバーグレストラン
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2021年 |
2020年比 |
2022年見込 |
2021年比 |
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910億円 |
103.4% |
950億円 |
104.4% |
2021年は、上位チェーンが不採算店舗を整理したことから店舗数は減少しましたが、ランチを中心に需要が回復したほか、各社のテイクアウトやデリバリーの取り組み強化により店舗外での喫食需要を獲得し、市場は大きく落ち込んだ前年と比べて3.4%増となりました。2022年は、引き続き各社がランチやテイクアウト、デリバリーに注力していることから、市場は前年を上回る伸びが予想されます。近年はステーキブームが市場をけん引してきましたが、原材料が高騰しているほか、引き続きテイクアウト・デリバリーの販売が重要になっていることから、ハンバーガーなどテイクアウト・デリバリーに適したメニューの強化が進むとみられます。
【参考】本記事で使用した「外食産業マーケティング便覧 2022 No.2」に掲載している調査対象市場
料飲店(10)
- 居酒屋・炉端焼
- 高価格型居酒屋
- 低価格型居酒屋
- 串カツ・串揚げ専門店
- やきとり専門店
- ビアレストラン
- クラフトビールレストラン
- ディスコ・クラブ
- カフェバー・ショットバー
- スナック・クラブ・パブ
ファミリーレストラン(7)
- 総合FR
- 和風FR
- イタリアFR
- 中華FR
- ステーキ・ハンバーグFR
- チャンポンFR
- バイキングレストラン
喫茶(10)
- コーヒーショップ
- 低価格型コーヒーショップ
- 高価格型コーヒーショップ
- 喫茶店・コーヒー専門店
- 高価格型喫茶店・コーヒー専門店
- 紅茶専門店
- フルーツパーラー
- 甘味処
- ジューススタンド
- ティースタンド・カフェ
西洋料理(13)
- フランス料理
- イタリア料理
- 高級イタリア料理
- パスタレストラン
- アメリカ料理
- プレミアムハンバーガー
- スペイン料理
- ステーキ・ハンバーグレストラン
- シーフードレストラン
- オイスターバー
- オムレツ・オムライスレストラン
- カフェレストラン
- ワイン酒場
日本料理(12)
- そば・うどん
- そば居酒屋
- すし
- うなぎ
- てんぷら
- とんかつ
- すきやき・しゃぶしゃぶ
- 料亭・割烹
- かに料理
- もつ鍋
- お好み焼き
- 牛タン専門店
東洋料理(9)
- 韓国料理
- 焼肉料理
- 焼肉テーブルオーダーバイキング
- ホルモン料理
- ジンギスカン専門店
- 高級中華料理
- 一般中華料理
- 点心料理
- 餃子専門店
エスニック料理(3)
- メキシコ料理
- インド料理
- 東南アジア料理
宿泊宴会場(4)
- ホテル
- ビジネスホテル
- 結婚式場・宴会場
- 旅館
◆本記事は「外食産業マーケティング便覧 2022 No.2」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。