株式会社富士キメラ総研は、効率的なID管理の実現と、身元確認や本人認証、決済などの利活用で注目が集まるデジタルID/認証ソリューションの国内市場を調査し、その結果を「デジタルID/認証ソリューションビジネス市場調査要覧 2022」にまとめました。
この調査では、認証ソリューション11品目、オンライン認証基盤7品目、認証アプライアンス14品目の市場動向を明らかにし、将来を展望しました。また、金融、流通/店舗、サービス、レジャー/宿泊、物流、交通/運輸、企業、行政、教育、医療/保険/健康の10分野について調査を行いました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「デジタルID/認証ソリューションビジネス市場調査要覧 2022」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
デジタルID/認証ソリューションの国内市場
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2022年見込 |
2021年比 |
2027年予測 |
2021年比 |
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認証ソリュ |
5,410億円 |
115.2% |
9,638億円 |
2.1倍 |
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オンライン |
501億円 |
112.3% |
724億円 |
162.3% |
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認証アプ |
3,320億円 |
107.3% |
4,501億円 |
145.5% |
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合 計 |
9,231億円 |
112.1% |
1兆4,863億円 |
180.4% |
※市場データは四捨五入しています。
※NFC搭載スマートデバイスは汎用機器のため除きました。
デジタルID/認証ソリューションの国内市場は、2022年に9,231億円が見込まれます。オンライン認証やキャッシュレス決済の増加、施設の立ち入りやデータの持ち出しなどを防ぐ物理的セキュリティの需要の高まりを背景に拡大しており、2027年の市場は2021年比80.4%増が予測されます。
認証ソリューション市場は、キャッシュレスニーズの高まりで規模の大きいウォレットサービスや決済プラットフォームといった決済関連ソリューションが伸長しているため、2022年は前年比15.2%増が見込まれます。今後も引き続きキャッシュレス化が進むほか、ウォレットサービスなどは、サービス利用を通して得られたID別の購入・マーケティング情報を分析することで、商品開発や販促に活用するデータ分析サービスの展開が予想され、決済関連ソリューションは堅調に伸びるとみられます。また、ドライバー認証システムが搭載車種の増加などを背景に大きく伸びることもあり、2027年の市場は2021年比2.1倍が予測されます。
オンライン認証基盤市場は、ID活用における認証基盤として拡大しており、国際標準規格や法制度への対応ニーズによってすべての品目で伸長しています。また、不正検知や本人認証などセキュリティ向上に対する需要増加の影響で、2022年は前年比12.3%増が見込まれます。政府や企業がデジタルID活用を進める中、ID管理のインフラとして今後も重要度は増していくとみられます。特に、オンライン認証プラットフォームでは、管理するIDを他サービスへの認証にも活用する新ビジネスの展開が予想されるほか、オンライン上で本人確認を行うeKYCなども大きく伸び、2027年の市場は2021年比62.3%増の724億円が予測されます。
認証アプライアンス市場は、バイオメトリクス(生体認証)や身元確認、本人認証を行う専用機器やサービスを対象とします。 2022年は、新型コロナ流行の影響が弱まり、行動制限の緩和により実店舗での消費活動が活発になることや設備投資が回復に向かうことから、QRコードリーダー・スキャナーや決済端末、POSシステムが伸びるため、市場は前年比7.3%増が見込まれます。 キャッシュレス化の進展に伴って決済処理に関係するそれらの品目が、引き続き伸長するとみられるため、2027年の市場は2021年比45.5%増が予測されます。
◆注目個別市場サマリー
1.ドライバー認証システム
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2022年見込 |
2021年比 |
2027年予測 |
2021年比 |
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357億円 |
191.9% |
2,014億円 |
10.8倍 |
車に搭載され、顔や指紋を用いて個人を認証するシステムを対象とします。
2022年は、9割強を占める顔認証システムが運転傾向の分析による事故防止、また、指紋認証がセキュリティ向上などを目的に導入されており、市場は前年比91.9%増の357億円が見込まれます。
顔認証システムは高級車を中心に標準搭載が増えており、今後はシステムの低価格化によって搭載が増加するとみられます。一方、後付け搭載は、現状は社用車が中心ですが、今後は個人ドライバーでも搭載が進み、引き続き市場拡大をけん引すると予想されます。また、指紋認証システムも搭載車種が堅調に増えるとみられるため、2027年の市場は2021年比10.8倍が予測されます。
2.決済プラットフォーム
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2022年見込 |
2021年比 |
2027年予測 |
2021年比 |
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2,674億円 |
113.9% |
3,931億円 |
167.5% |
加盟店と決済代行事業者や金融機関、決済サービス提供事業者などを繋げるネットワークの構築/運営、中継サービス/スイッチング、売上データ処理などのサービスを対象とします。政府のキャッシュレス推進により、クレジットカードやQRコード決済の利用が広がっており、複数の決済方法への対応が進んでいます。また、新型コロナ流行の影響によりキャッシュレス決済を選択する消費者も増えており、市場は堅調に伸びています。
クレジットカード決済の取扱高の規模が大きいことから、決済ネットワークサービスの構成比が高く、今後も市場をけん引するとみられます。クラウド型決済プラットフォームは電子マネーだけでなく、マルチ決済への対応が進んでおり、経済活動の活性化もあり今後の伸びが期待されます。QRコード決済プラットフォームはインセンティブ付与を背景に利用者が増加し、堅調に伸びています。
今後はネットワーク同士を中継する機能だけでなく、顧客分析やマーケティングデータの提供も加わることから、2027年に向けて市場は拡大が予想されます。
3.ID共通管理プラットフォーム(BtoC、BtoBtoC向け)
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2022年見込 |
2021年比 |
2027年予測 |
2021年比 |
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17億円 |
113.3% |
33億円 |
2.2倍 |
1つのIDで複数のサービスにログインできるID共通利用を実現するプラットフォームサービスのうち、BtoC、BtoBtoC向けのサービスを対象とします。市場は利用料で捉えました。
米国や日本の大手IT事業者が、自社のIDやアカウントを他社サービスのログイン時にも利用できるようにしたことで、BtoC事業者における認知度が向上し、利用が広がっています。大手IT事業者のユーザー基盤と連携し利用客の裾野が広がるほか、本人認証が即時に行われサービス離脱を回避できるなどメリットが多いため、利用するBtoC事業者が増加しており、2022年の市場は拡大が予想されます。
今後も、サービスの認知度向上や利用する事業者の増加に伴う利便性の向上などを背景に拡大し、2027年の市場は2021年比2.2倍が予測されます。
4.eKYC
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2022年見込 |
2021年比 |
2027年予測 |
2021年比 |
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65億円 |
130.0% |
116億円 |
2.3倍 |
本人確認書類における記述や運転免許証などの厚み、顧客の容貌などを認識し、オンライン上で本人確認を行う機能をネイティブアプリやWebアプリ、SDK(ソフトウェア開発キット)などで提供するシステムを対象とします。
2022年は、法改正を受け導入が進んでいた金融事業者や通信キャリアなどの継続利用が堅調です。また、オンラインサービスでのなりすましや転売といった不正利用を防止するためチケット販売事業者、シェアリングサービス事業者などへの導入も進んでおり、市場は拡大が予想されます。
今後は、オンラインサービス事業者の導入増加や、コンビニエンスストアにおける酒類提供時の年齢確認目的など身元確認方法の法整備が厳密でない領域で利用が進むとみられます。また、金融関連での口座振替やローン審査、NFT(Non-Fungible Token)やメタバースなどのCtoC領域での利用範囲が広がるため、2027年の市場は2021年比2.3倍の116億円が予測されます。
【参考】本記事で使用した「デジタルID/認証ソリューションビジネス市場調査要覧 2022」に掲載している調査対象市場
認証ソリューション
- 電子申請システム
- ICカード本人確認ソリューション
- マイナンバーソリューション
- ウォレットサービス
- 決済プラットフォーム
- 電子レシート
- ポイント管理システム
- 免税電子化システム
- 偽造IDカード識別システム
- 入退出ゲートシステム
- ドライバー認証システム
オンライン認証基盤
- ID共通管理プラットフォーム
- 統合ID管理ツール
- eKYC
- PKI認証システム
- OTP認証システム
- スマートフォン認証システム
- 電子証明書
認証アプライアンス
- 指紋認証システム
- 静脈認証システム
- 声紋認証システム
- 虹彩認証システム
- 顔認証システム
- 画像認証システム
- IDカード
- NFC搭載スマートデバイス
- RFID
- ICカードリーダー・ライター
- RFIDリーダー・ライター
- QRコードリーダー・スキャナー
- 決済端末
- POSシステム
◆本記事は「デジタルID/認証ソリューションビジネス市場調査要覧 2022」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。