株式会社富士経済は、各自動車メーカーによる車種ラインアップの拡充で市場が活性化しているHV(ハイブリッド自動車)、PHV(プラグインハイブリッド自動車)、EV(電気自動車)の世界市場について調査し、その結果を「2021年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」にまとめました。
この調査では、HV、PHV、EVの各市場を捉えると共に、FCV、48VマイルドHV、電動トラック・バス、内燃車の市場について整理し、それらの関連部品16品目の市場について現状を調査し、将来を予想しました。また、日系自動車メーカー8社、海外自動車メーカー14社の取り組みも明らかにしました。
※超小型モビリティを除きます。また、HVには48VマイルドHVを含みません
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2021年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「2021年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」の全体サマリー
1.HV、PHV、EVの世界市場(乗用車・新車販売台数)
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2020年 |
2019年比 |
2035年予測 |
2020年比 |
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HV |
269万台 |
105.9% |
1,359万台 |
5.1倍 |
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PHV |
96万台 |
165.5% |
1,142万台 |
11.9倍 |
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EV |
220万台 |
131.7% |
2,418万台 |
11.0倍 |
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合 計 |
585万台 |
122.1% |
4,919万台 |
8.4倍 |
2020年のHV、PHV、EV合計した市場は2019年比22.1%増の585万台となりました。電動化を推進する動きが鈍かった欧米自動車メーカーも電動化に大きく舵を切り、特に欧州では厳格な環境規制に対応するため多くの新型電動車が市場に投入されたことで、活況年となりました。
各国のインセンティブ政策や充電インフラ整備などを下支えに、自動車メーカーはEVやPHVの販売を強化しています。内燃車からの撤退を発表する自動車メーカーも増えており、今後電動車へのシフトが加速するとみられます。
HV、PHV、EVがそれぞれ順調に伸びますが、車両価格の低下やインフラの整備により、長期的にはEVが電動車の主役となり、2022年にはEVの販売台数がHVを上回るとみられます。2035年にEVの販売台数は2020年比11.0倍の2,418万台が予測されます。
2.HVのエリア別市場
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2020年 |
2035年予測 |
2020年比 |
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全 体 |
269万台 |
1,359万台 |
5.1倍 |
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日本 |
84万台 |
187万台 |
2.2倍 |
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中国 |
49万台 |
253万台 |
5.2倍 |
※日本、中国は全体の内数です
HVは内燃機関を使用しますが、燃費性能や環境性とコストパフォーマンスを両立できるため、HVが補助金対象にならない国でも内燃車からの乗り換えが進んでいます。日本が市場の中心ですが、2020年は欧州や中国の需要が旺盛でした。
HVの技術を保有する日系自動車メーカーは、内燃車を段階的に廃止し、HVの展開を強化すると想定されるため、今後も堅調な市場拡大が予想されます。特に、北米の需要増加が期待され、長期的には市場をけん引するとみられます。また、将来的に安価なコンパクトカーHVが登場することで、ASEAN・東アジアやインドなどでの需要増加が予想されます。
3.PHVのエリア別市場
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2020年 |
2035年予測 |
2020年比 |
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全 体 |
96万台 |
1,142万台 |
11.9倍 |
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欧州 |
61万台 |
399万台 |
6.5倍 |
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中国 |
25万台 |
402万台 |
16.1倍 |
※欧州、中国は全体の内数です
PHVは環境規制の厳格な欧州や中国での需要が大きく、2020年の市場は2019比65.5%増の96万台となりました。
欧米系自動車メーカーは、PHVをHVのバリエーションと位置づけていますが、補助金対象としてだけでなく、HVと比較して燃費性能や環境性能に優位性があるため、EVが普及するまでの穴埋めとして重要な役割を果たすとみられます。当面は欧州の需要が市場をけん引し、2025年頃からは中国の需要増加が加速すると予想されます。2030年以降はバッテリー価格の低下が市場拡大の追い風になるとみられますが、PHVは部品点数が多いためEVと比べると車両価格の低下が緩やかとなり、それまでと比較すると伸び率はやや鈍化するとみられます。一方で、ピックアップトラックや大型車が好まれる北米や電力供給が不安定な新興国ではPHVの需要増加が期待されます。
4.EVのエリア別市場
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2020年 |
2035年予測 |
2020年比 |
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全 体 |
220万台 |
2,418万台 |
11.0倍 |
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欧州 |
80万台 |
851万台 |
10.6倍 |
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中国 |
102万台 |
936万台 |
9.2倍 |
※欧州、中国は全体の内数です
2020年の市場は2019年比31.7%増と大幅な伸長となりました。新型コロナウイルス感染症の流行を受け、多くの自動車メーカーが工場の操業停止を実施するなかで、CO2排出量や燃費平均を上げる環境規制に対応するために内燃車の生産量を減らしてEV生産を優先する傾向がみられました。また、各国政府がEV購入補助金を増額する政策を実施するなど、官民一体のEV普及促進策が奏功し好調となりました。2020年代前半に主要ブランドから新型EVの投入が相次ぐとともに、中国を中心に安価なエントリーEVが普及することにより、市場は大幅な拡大が予想されます。
内燃車からの撤退を発表する自動車メーカーが相次いでいることに加え、EVの平均車両価格が低下していることから、今後ますますEVを選択するユーザーが増えると予想されます。各エリアで順調な伸びが期待されますが、特に欧州と中国の需要が市場をけん引するとみられます。
【参考】本記事で使用した「2021年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」に掲載している調査対象市場
自動車
- HV
- PHV
- EV
- FCV
- 48VマイルドHV
- 電動トラック・バス
- 内燃自動車
HEV、PHEV、EV、FCV関連部品
- 駆動用モータ・ジェネレータ
- インバータ
- DC-DCコンバータ
- パワー素子(パワーデバイス)
- 平滑コンデンサ
- 電動車用暖房機構
- 駆動用バッテリ
- 電流センサ
- 車載充電器
- マネジメントECU
- 高電圧ケーブル
- 燃料電池(FCスタック)
- 水素タンク
- 急速充電器
- 普通充電器
- ワイヤレス給電
自動車メーカー
- 日系自動車メーカー8社
- 海外自動車メーカー14社
◆本記事は「2021年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。