株式会社富士経済は、テレワークの浸透やDX化に伴うIT端末の需要増加で半導体製造装置や、巣ごもり需要によるEC利用増加で倉庫や配送センターなどへの設備投資が拡大していることを受け、伸びが期待されるメカトロニクスパーツ(FA・PA設備の構成部品)の世界市場を調査し、その結果を「2021年版 注目メカトロニクスパーツ市場実態総調査」にまとめました。
この調査では、コントローラー領域7品目、ドライブ領域8品目、センサー領域9品目、受配電・接続機器領域10品目、PA機器領域4品目の市場を調査・分析し、将来を予想しました。なお、市場は日本市場+日系メーカー海外実績としました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2021年版 注目メカトロニクスパーツ市場実態総調査」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
2021年版 注目メカトロニクスパーツ市場実態総調査の全体サマリー
注目メカトロニクスパーツ市場(日本市場+日系メーカーの海外実績)
2021年の市場は、半導体・電子デバイスや樹脂、金属類などの部材の供給不足により納期の長期化や製品価格への影響がみられます。しかし、経済活動の再開やテレワークの普及、5G通信サービスの開始に伴うICT端末や通信機器などの需要増加で、半導体・液晶製造装置などエレクトロニクス向けが好調なことから、前年比14.0%増の2兆2,545億円が見込まれます。
今後は、エレクトロニクス向けの好況が続くほか、自動車や産業機械、ビル・建屋、インフラ関連などの設備投資が再開されることで、市場拡大が予想されます。特に、生産設備の稼働に欠かせないドライブ領域や工場のデジタル化・IoT対応に必要なコントローラー領域への投資増加から、2024年には2020年比43.4%増の2兆8,363億円が予測されます。
◆注目個別市場サマリー
1.ACサーボモーター/ドライバー
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2021年見込 |
2020年比 |
2024年予測 |
2020年比 |
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日本市場 |
1,534億円 |
113.3% |
1,784億円 |
131.8% |
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日系メーカー |
2,806億円 |
138.3% |
4,878億円 |
2.4倍 |
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合 計 |
4,340億円 |
128.3% |
6,662億円 |
196.9% |
ACサーボモーター/ドライバーは、サーボ機器において位置や速度などを制御するモーターのうちAC(交流)電源を用いたものです。
2021年の市場は、データセンター・基地局関連装置向けや、スマートフォン・車載電装品などの半導体・液晶関連装置向けが好調であり、日系メーカーの海外実績を中心に伸長しています。
今後も、日系メーカーの海外実績は中国を始めとする製造業への投資増加によって伸長し、2024年には2020年比2.4倍が予測されます。特に、タブレット端末やスマートフォン、PCに加え、5G通信関連設備などの需要増加を受けた半導体・液晶関連製造装置向けの伸びが予想されます。また、EVなどの環境対応車や車載電装品が増加していくことから自動車製造業での需要は海外に加え、国内でも高まるとみられます。
2.プログラマブルコントローラー
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2021年見込 |
2020年比 |
2024年予測 |
2020年比 |
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日本市場 |
1,067億円 |
114.2% |
1,224億円 |
131.0% |
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日系メーカー |
925億円 |
116.1% |
1,091億円 |
136.9% |
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合 計 |
1,992億円 |
115.1% |
2,315億円 |
133.7% |
プログラマブルコントローラーは、主に工場などの自動機械の制御に使われている装置です。
2021年の日本市場は経済活動の再開により、前年末から需要が回復しており、特に後半は旺盛な需要がみられ、前年比14.2%増が見込まれます。また、日系メーカーの海外実績は引き続き中国での高い需要が維持されているため、伸びが続くとみられます。
今後の日本市場は、製造業の投資増加によって伸長するとみられます。また、日系メーカーの海外実績は、日系エンドユーザーが生産拠点として進出し、経済成長が予想される東南アジアでの販売を強化することなどから2024年には2020年比36.9%増が予測されます。
3.DCS
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2021年見込 |
2020年比 |
2024年予測 |
2020年比 |
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日本市場 |
1,006億円 |
100.6% |
1,036億円 |
103.6% |
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日系メーカー |
1,171億円 |
101.0% |
1,230億円 |
106.1% |
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合 計 |
2,177億円 |
100.8% |
2,266億円 |
105.0% |
DCS(Distributed Control System)は、複数の装置が同時に稼働する大規模なシステムを複数のコントローラーで協調・統合制御する分散制御システムです。
2021年は、新型コロナ流行の影響による設備投資の不振で、前年に引き続き化学やオイル&ガス関連のプラント向けは伸び悩んでいる一方、製薬や食品・飲料関連設備向けが増加しているため、日本市場と日系メーカーの海外実績ともに前年比微増が予想されます。
今後は、日本市場は、参入企業がファインケミカルや製薬、食品・飲料関連などでの新規需要が期待できる分野の開拓に注力すると共に、化学やオイル&ガス関連の既設プラントのリプレース需要を取り込むことで伸長するとみられます。また、海外では、既設プラントのリプレース需要に加えて、新設需要も予想されることから、日系メーカーの海外実績は2024年には2020年比6.1%増が予測されます。
4.流量計
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2021年見込 |
2020年比 |
2024年予測 |
2020年比 |
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日本市場 |
751億円 |
111.6% |
950億円 |
141.2% |
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日系メーカー |
593億円 |
111.3% |
770億円 |
144.5% |
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合 計 |
1,344億円 |
111.4% |
1,720億円 |
142.6% |
流量計は、液体やガス・空気・蒸気・石油類などの消費量計測や管理などに使用される計量器です。多くが工場向けで、薬品、石油化学製品など液体品の生産量管理や、製造プロセスでの水、蒸気、ガスなどの消費量計測・管理などに使用されています。その他にも上下水道・水処理施設などの水使用量管理、ビルにおける空調管理などの用途で採用されています。なお、ガスメーターや水道メーターなど料金取引を目的とした流量計は対象外としました。
2021年は、FA(Factory Automation)用途では前年から続く半導体・液晶製造装置向けを中心に伸長しています。PA(Process Automation)用途ではオイル&ガスや火力発電所、化学分野などで国内産業が成熟しており、大規模な新規案件が少ないため、スポット需要やリプレース案件が中心となっています。
今後も半導体や液晶製造装置向けでの好調は続くとみられ、FA用途がけん引し市場は拡大していくと予想されます。
【参考】本記事で使用した「2021年版 注目メカトロニクスパーツ市場実態総調査」に掲載している調査対象市場
コントローラ領域
- プログラマブルコントローラ
- プログラマブル表示器
- 産業用コンピュータ
- モーションコントローラ
- 温度調節計
- CNC装置
- PCベースコントローラ
ドライブ領域
- ACサーボモータ/ドライバ
- リニアサーボモータ
- ダイレクトドライブモータ
- 産業用ステッピングモータ
- 汎用インバータ
- 三相インダクションモータ
- 産業用ギアードモータ
- 産業用PMモータ
センサ領域
- 固定式コードリーダ
- 光電センサ
- ファイバセンサ
- レーザ変位センサ
- 近接センサ
- リニアエンコーダ
- ロータリエンコーダ
- 産業用振動センサ
- 産業用圧力センサ
受配電・接続機器領域
- 産業用配線用遮断器
- 産業用気中遮断器
- コンタクタ
- 電力調整器
- ソリッドステートリレー
- スイッチング電源
- タイマ
- カウンタ
- 産業用スイッチングハブ
- 端子台
PA機器領域
- DCS
- 記録計
- 流量計
- 差圧・圧力伝送器
◆本記事は「2021年版 注目メカトロニクスパーツ市場実態総調査」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。