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機能性化粧品の国内市場を調査。好調なスキンケア機能性商品やインバウンド需要により市場が拡大

株式会社富士経済は、しわ改善訴求の医薬部外品が好調なアンチエイジングや、“安全"や“低刺激"などのニーズに対応して伸びている敏感肌対応、シミとしわの両方にアプローチできる高機能品が中高年層の需要を取り込むホワイトニングなどの機能訴求が注目される機能性化粧品の国内市場を調査しました。その結果を「機能性化粧品マーケティング要覧 2019-2020」にまとめました。

今回の調査では、スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケアの4カテゴリーにおいて、ホワイトニングやアンチエイジング、敏感肌対応などの機能を訴求する商品を“機能性化粧品"と定義し、訴求機能別の市場動向や注目商品の市場動向について現状を分析し、将来を予想しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「機能性化粧品マーケティング要覧 2019-2020」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「機能性化粧品マーケティング要覧 2019-2020」の全体サマリー

1.機能性化粧品の国内市場(スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア)

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

2兆2,541億円

102.8%

2兆3,827億円

108.6%

2018年の市場は、一部ブランドで参入メーカーによる大量購入の抑制策が強化されたことや、中国の新EC法の施行を翌年に控えた転売業者の大量購入の減少によるインバウンド需要への影響、また、スキンケアを中心に一部人気ブランドの需要急増による欠品などがあったものの、訪日外国人観光客の土産品としての需要が依然として高かったことや、国内需要も上位メーカーからしわ改善を効果効能とするスキンケアの医薬部外品の新商品が投入されアンチエイジングが伸びたことにより、市場は拡大しました。

2019年は、複数メーカーから相次いでスキンケアのしわ改善の医薬部外品が投入され、剤型や価格面のラインアップが充実したことにより需要の広がりがみられます。また、インバウンド需要も土産品が下支えして伸びており、市場は前年比2.8%増が見込まれます。

今後もアンチエイジングやホワイトニングを訴求したスキンケアを中心に堅調な伸びが予想されます。

市場の6割弱を占めるスキンケアは、しわ改善の医薬部外品などアンチエイジングがけん引し伸びています。

ベースメイクは、"より丁寧な肌作り"を志向する消費者が増加していることで使用品目数も増えており、近年は仕上がりの良さを訴求したモイスチャーの需要増加で伸びています。今後もモイスチャーを中心に伸びが期待されます。

ボディケアは、紫外線対策意識の高まりからUV(ホワイトニング)がサンスクリーンの通年使用者の増加、乳幼児や男性などの新たな顧客層の開拓、また、メイクアップ効果を付与した商品の投入により若年層の需要を取り込み、市場拡大に寄与しています。

ヘアケアは、通販メーカーの販促強化などからアンチエイジングが好調で伸びています。

2.訴求機能別の市場

ホワイトニング【対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア】

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

ホワイトニング

3,068億円

103.1%

3,276億円

110.1%

スキンケア

2,609億円

103.7%

2,811億円

111.7%

※スキンケアはホワイトニングの内数です

市場は美白意識の高まる夏季の天候に左右される傾向があるものの、近年は規模の大きいスキンケアを中心に加齢による肌悩みの解消などアンチエイジングを付加した複合機能訴求により通年使用の喚起が進んでいることや、インバウンド需要が続いていることなどから好調です。

2018年は、中国の新EC法の影響や参入メーカーによる大量購入の抑制策の実施から、転売業者による大量購入が減少し伸び悩むブランドがみられたものの、訪日外国人観光客の土産品でインバウンド需要が堅調に伸びました。また、制度品系最高級ブランドの好調や、スキンケアやベースメイクで新ブランドが発売され国内需要も増加したことから、市場は拡大しました。

2019年は、スキンケアでしわ改善と美白効果の両方を訴求した高機能品が複数ブランドから発売されたことにより伸びており、ベースメイクやボディケアは横ばいですが、市場拡大が見込まれます。

構成比の高いスキンケアは、制度品系最高級ブランドやコストパフォーマンスが評価されているセルフブランドがインバウンド需要を取り込んでおり、訪日外国人観光客数の増加に伴う伸びが期待されます。国内ではスキンケアとベースメイクで医薬部外品の投入が相次いでおり、明確な機能訴求によって市場の活性化が図られています。特に、スキンケアでしわ改善と美白効果の両方を訴求したスポットケアの投入が進んでおり、今後の伸びが期待されます。

アンチエイジング【対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア】

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

アンチエイジング

8,099億円

103.6%

8,635億円

110.5%

スキンケア

6,215億円

104.5%

6,717億円

112.9%

※スキンケアはアンチエイジングの内数です

中高年層人口の増加を背景に加齢に伴う肌や髪の悩みのケアを訴求したブランドの投入が進んでいることから、市場は拡大を続けています。それらを訴求した制度品系最高級ブランドが訪日外国人観光客の土産品として人気を集めており、市場拡大をけん引しています。また、メーカーも商品開発に重点を置いています。

市場の7割を占めるスキンケアは、2017年にしわ改善を効果効能とする医薬部外品がポーラ、資生堂から投入され、明確なアンチエイジング効果が示されたことで消費者の関心が高まりました。2018年から2019年にかけても"しわ改善"を掲げた医薬部外品の投入が相次ぎ、制度品系最高級ブランドから通販系までブランドのバリエーションが広がったことにより幅広い層の需要を取り込み、伸びが続いています。ベースメイクでは、アンチエイジング効果だけではなく仕上がりの良さが評価されたヒットアイテムが、若年層も含め広く需要を取り込んでいます。また、ヘアケアも参入メーカーの女性用育毛剤の販促強化などにより伸びています。

各メーカーからしわ改善効能を効果とする医薬部外品が相次いで投入され、価格帯やテクスチャー(質感)などの多様化したニーズに対応した商品ラインアップが広がり、新規ユーザーの掘り起こしも進むとみられ、今後もスキンケアを中心に市場拡大が期待されます。

敏感肌【対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア】

2019年見込

2018年比

2020年予測

2018年比

敏感肌

1,117億円

107.9%

1,216億円

117.5%

スキンケア

805億円

107.0%

875億円

116.4%

※スキンケアは敏感肌の内数です

化粧品に対して安全性や低刺激を求める消費者が増加したことやインバウンド需要により、2014年以降は市場拡大が続いています。

2018年は、中国でインフルエンサーの情報発信などにより例年以上に敏感肌ブランドへの関心が高まり、スキンケアを中心にインバウンド需要が増加しました。また、国内では敏感肌ブランドの美容効果の高さが評価されたことにより、市場は拡大しました。

2019年も、引き続きスキンケアが好調です。敏感肌ブランド初のしわ改善の医薬部外品や、有力ブランドからアクネ対応ラインが投入されるなど機能の複合化が進み、消費者の肌への優しさとケア効果の両方を求めるニーズの対応により需要が増加し、市場は拡大するとみられます。

敏感肌でもより高い美容効果を得たいと考える消費者が増えており、敏感肌ブランドの有する"肌への優しさ"や"安心・安全"などのイメージは敏感肌訴求にとどまらないニーズを取り込んでおり、今後、高機能敏感肌用アイテムの投入などにより市場は拡大が予想されます。

◆注目個別市場サマリー

家庭用ボタニカルヘアケア

2019年見込

2018年比

363億円

103.7%

商品名や商品コンセプトに"ボタニカル"というキーワードを含むブランド/ラインから展開されるシャンプー/リンス・コンディショナー/ヘアトリートメント(インバス/アウトバス)、女性用育毛剤/男性用育毛剤を対象としました。

2014年まで通販系やバラエティショップ系ブランドが中心でしたが、2015年に「ボタニスト」(I-ne)が発売され、EC市場での展開と共にSNSを使用した販促で若年女性層の支持を獲得し、その後バラエティショップやドラッグストアにも販路を広げたことにより、市場は大幅に拡大しました。2017年には高中価格帯から"ボタニカル"を訴求したブランドが相次ぎ発売され、ドラッグストアでも購入単価の上昇につながる商品群として積極的に取り扱われたことにより市場拡大が続きました。

2018年は、中価格帯以下のブランドから多くの商品が投入されたことにより、さらに市場は活性化しました。また、「サロンスタイル ビオリス」(コーセーコスメポート)が値頃感のある価格の訴求や人気タレントを起用したTVCMなどにより新規ユーザーを獲得し、市場拡大に寄与しました。2019年は、新商品の投入に落ち着がみられ、また、"ボタニカル"だけでは差別化が難しくなっていることもあり、伸び率は前年を下回りますが、2018年比3.7%増の市場拡大が見込まれます。

【参考】本記事で使用した「機能性化粧品マーケティング要覧 2019-2020」に掲載している調査対象市場

スキンケア

訴求機能

  • モイスチャー
  • ホワイトニング
  • アンチエイジング
  • 敏感肌
  • アクネ対応
  • 注目商品動向
    オールインワンスキンケア

対象品目

  • 洗顔料
  • クレンジング
  • マッサージ
  • モイスチャー
  • スポットケア(部位別訴求商品)
  • 化粧水
  • 乳液
  • 美容液
  • パック

ベースメイク

訴求機能

  • モイスチャー
  • ホワイトニング・UV
  • アンチエイジング
  • 皮脂過剰抑制
  • 敏感肌
  • 注目商品動向
    BB・CC

対象品目

  • メイクアップベース
  • ファンデーション
  • フェイスパウダー

ボディケア

訴求機能

  • モイスチャー
  • UV(ホワイトニング)
  • スリミング/マッサージ効果
  • 敏感肌
  • 注目商品動向
    サンスクリーン

対象品目

  • リップクリーム
  • サンタン・サンスクリーン
  • ボディシャンプー
  • ボディクリーム・ローション
  • ボディマッサージケアクリーム
  • バスプロダクツ

ヘアケア

訴求機能

  • モイスチャー&マイルド
  • ダメージケア
  • 頭皮ケア
  • アンチエイジング
  • 注目商品動向
    家庭用ボタニカルヘアケア

対象品目

  • シャンプー
  • リンス・コンディショナー
  • ヘアトリートメント
  • 女性用スカルプケア
  • メンズヘアケア(シャンプー・リンス・ヘアトリートメント)
  • メンズスカルプケア

◆本記事は「機能性化粧品マーケティング要覧 2019-2020」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの必要な部分だけをご利用になりたい方は、こちらの市場調査データサービスでご確認いただけます。