株式会社富士経済は、健康性の高さからオリーブ油やアマニ油が注目される調味料や、消費者の時短ニーズの高まり、個食化の進行により需要が増加しているレトルトカレーなど調味食品の国内市場を調査しました。
今回の調査では、調味料54品目、調味食品24品目合計2カテゴリー78品目の市場を捉え、その結果を「2020年 食品マーケティング便覧 No.4」にまとめました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2020年 食品マーケティング便覧 No.4」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「2020年 食品マーケティング便覧 No.4」の全体サマリー
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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調味料 |
1兆7,241億円 |
101.0% |
1兆7,554億円 |
102.8% |
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調味食品 |
4,890億円 |
100.2% |
4,879億円 |
100.0% |
調味料は、しょうゆやみそといった基礎調味料の縮小が続く一方で、食用油やスパイス類、食酢、マヨネーズ類など、健康性への注目や用途・メニューの広がりによって成長する品目も多くみられ、市場は拡大が続いています。食用油のうち、オリーブ油とアマニ油がメディアで健康性が紹介され、メニュー提案が活発に行われたことで需要が喚起されており、米油も認知度の高まりにより、ヘビーユーザーが増加しています。その他調味酢は、Mizkanの「カンタン酢」が積極的なメニュー提案とTVCMの展開により好調で、2019年に新規参入もあり引き続き伸長するとみられます。マヨネーズ類は糖質が少なく脂肪燃焼に必要なたんぱく質、脂質が含まれているといった認知が進み、イメージの変化が追い風となってレギュラー品を中心に需要が増加しています。スパイス類はミックススパイス、シーズニングスパイスが好調であり、しょうがやにんにくでは大容量タイプの需要が増加したほか、痺れのある山椒や花椒が人気となって伸びています。
調味食品は簡便調理ニーズの高まりを背景に市場が拡大してきましたが、近年は冷凍食品や弁当・惣菜といったほとんど調理を必要としないカテゴリーへのシフトにより伸び悩む品目もみられ、2021年以降、市場は縮小に転じるとみられます。調味食品のうち、レトルトカレーは簡便調理ニーズの高まりを背景にインスタントカレーから需要がシフトしていることもあり伸長しています。また、メニュー専用合せ調味食品は、中華メニューでは麻辣ブームが落ち着き、他のメニュー専用合せ調味食品へのシフトが一部でみられるものの、和風・洋風メニューでは具入り商品が好調で、アジアンメニューも家庭で広がりをみせていることから伸長しています。
◆注目個別市場サマリー
1.食用油
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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食用油 |
3,829億円 |
103.2% |
3,985億円 |
107.4% |
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オリーブ油 |
526億円 |
111.4% |
640億円 |
135.6% |
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アマニ油・市販用 |
125億円 |
125.0% |
136億円 |
136.0% |
※オリーブ油、アマニ油・市販用は食用油の内数です
食用油市場は、主力であったサラダ油はキャノーラ油の伸長により需要が減少し、その後も健康イメージの低さから敬遠されたものの、2010年代以降はオリーブ油やごま油によりイメージが大幅に改善され、さらに、アマニ油やえごま油の台頭もみられるなど、健康性が見直されるとともに拡大してきました。2019年はオリーブ油とアマニ油が健康性の高さがメディアで取り上げられたことで大幅に伸長したほか、ごま油も引き続き伸びているため、市場は拡大するとみられます。
オリーブ油は調理用途のみならず調味料としてサラダなどに使う生食用途やアヒージョなどのメニュー提案により需要が活性化しています。今後も健康性による需要増加や生食用途の好調により伸長するとみられます。
アマニ油・市販用は中性脂肪の減少、高血圧、アルツハイマー型認知症などに効果があるとメディアで紹介されたことで認知度が高まり、中高年の需要を取り込んでいます。2019年は前年と比べて伸びは鈍化しますが二桁増が見込まれ、今後も伸長するとみられます。
2.マヨネーズ類
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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1,162億円 |
103.3% |
1,237億円 |
110.0% |
近年はマヨネーズソテー、マヨネーズトーストなどメニューの拡がり、それに伴う食シーンの拡大により従来のサラダ用途に加え、汎用調味料としての定着が進んでいます。また、業務用も中食需要の増加に伴い伸びています。2019年はキユーピーが創業100年を記念した周年キャンペーンで積極的に販促を進めたほか、味の素も微増となるなど市場は前年を上回ると予想されます。メディアの発信により、マヨネーズ類は糖質が少なく、体に必要な栄養素の含まれる商品であるという認知が進んでおり、今後も健康価値の再認識や調理用途の広がりにより市場は拡大するとみられます。
3.スパイス類
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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1,375億円 |
101.5% |
1,438億円 |
106.1% |
わさび、からし、七味唐辛子などの和風スパイス、純カレー、こしょうなどの洋風スパイス、ハーブなどを対象とします。
近年はわさびが低調なものの、辛みや痺れのある唐辛子や山椒、花椒などの需要が増加しているほか、簡便ニーズや業務用において人手不足に対応した商品としてシーズニングスパイス、ミックススパイスが伸びています。また、調理用途で生鮮の代替として大容量のしょうが、にんにくチューブの好調が続いており、2019年も拡大するとみられます。
4.レトルトカレー、インスタントカレー
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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レトルトカレー |
873億円 |
101.4% |
922億円 |
107.1% |
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インスタントカレー |
767億円 |
100.3% |
743億円 |
97.1% |
レトルトカレーは共働き世帯の増加や世帯人数の減少などを背景に、消費者の時短ニーズの高まりや個食化の進行により需要が増加しています。2019年は、中高価格帯商品は好調ですが、低価格帯は競争激化で苦戦しています。また、前年の西日本における震災時の特需の反動から伸びは鈍化し、2018年比1.4%増が見込まれます。一方、簡便ニーズの高まりを背景にインスタントカレーからの需要シフトがみられるなど今後も市場は拡大するとみられます。
インスタントカレーは共働き世帯の増加や世帯人数の減少による時短ニーズ、個食ニーズの高まりを背景にレトルトカレーなどに需要が流出し、低調に推移しています。2019年はハウス食品とエスビー食品の積極的なプロモーションが奏功し、微増が予想されますが、2020年以降、市場は微減するとみられます。
5.メニュー専用合せ調味食品
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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710億円 |
101.4% |
740億円 |
105.7% |
麻婆豆腐、青椒肉絲、回鍋肉などのメニューを訴求し、具材を加えて調理するドライ商品を対象とします。
女性の社会進出や若年層の料理離れによる時短ニーズ、簡便化ニーズを背景に市場は拡大してきました。2019年は中華メニューの需要は落ち着いていますが、和風・洋風メニューでは具入り商品の投入が相次ぎ、2018年比1.4%増が見込まれます。また、アジアンメニューも引き続き需要が増加していることから、市場は拡大していくとみられます。
【参考】本記事で使用した「2020年 食品マーケティング便覧 No.4」に掲載している調査対象市場
調味料
- 食用油
- オリーブ油
- ごま油
- 米油
- アマニ油・市販用
- みそ
- しょうゆ
- 塩(特殊製法塩)
- つゆの素
- 白だし
- うどんスープ(市販用)
- 風味調味料
- だしパック
- 液体風味調味料
- 食酢
- すし酢
- ぽん酢
- その他調味酢
- 本みりん
- みりん風調味料
- 発酵調味料
- マヨネーズ類
- マヨネーズタイプ調味料・市販用
- タルタルソース
- ドレッシング
- ノンオイルドレッシング
- コンソメ・ブイヨン
- 焼肉のたれ
- ステーキソース
- ソース
- お好み・焼そばソース
- トマトケチャップ
- トマトピューレ・ペースト
- スパイス類
- 和風スパイス
- 純カレー
- ペッパーソース
- 機能性甘味料
- 浅漬けの素
- オイスターソース
- 醤調味料
- 具入りラー油(市販用)
- キムチのたれ
- ガラスープ
- ラーメンスープ(業務用)
- しゃぶしゃぶのたれ
- すき焼きのたれ
- 鍋つゆ
- キムチ鍋の素
- おでんの素
- うまみ調味料
- レモン果汁(市販用)
- 半練中華だし
- 塩麹
調味食品
- インスタントカレー
- レトルトカレー
- 缶詰カレー
- インスタントシチュー
- レトルトシチュー
- インスタントハヤシ
- レトルトハヤシ
- ピザソース
- パスタソース
- ブラウン・ホワイトソース
- トマトソース
- グラタン関連セット食品
- メニュー専用合せ調味食品
- 中華メニュー専用合せ調味食品
- 和風・洋風メニュー専用合せ調味食品
- アジアンメニュー専用合せ調味食品
- チルドメニュー専用調理済食品
- 炒飯の素
- お茶漬け
- ふりかけ
- すしの素
- 釜飯の素・炊き込みご飯の素
- どんぶりの素
- ぞうすいの素
◆本記事は「2020年 食品マーケティング便覧 No.4」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの必要な部分だけをご利用になりたい方は、こちらの市場調査データサービスでご確認いただけます。