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MaaSの市場を調査。2030年の国内市場を2兆8,658億円と予測。所有からシェアという意識・ライフスタイルの変化により拡大

株式会社富士経済は、所有から共有(シェア)という意識の変化から伸びが期待されるMaaSの国内市場を調査し、その結果を「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2020」にまとめました。

この調査では、モビリティサービス8品目、機器・システム12品目の国内市場を予想し、今後普及が進むMaaS(Mobility-as-a-Service)を構成するモビリティ市場と、ターミナルとなるインフラやインフラにおけるMaaSの利用状況の分析を行いました。なお、MaaSはサービスの内、コインパーキングを除くカーシェア、レンタカー、レンタルバイク、配車サービス、駐車場シェア、シェアサイクル、シェアバイクを対象としました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2020」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2020」の全体サマリー

MaaS市場

2019年見込

2018年比

2030年予測

2018年比

8,673億円

106.1%

2兆8,658億円

3.5倍

都市部の若年層を中心に車は所有するものからシェアするものという意識や生活スタイルの変化が起こっており、カーシェアやレンタカー市場は拡大していくとみられます。

シェアサイクルの市場はステーションの整備が基本方針に組み込まれる自転車活用推進法が施行されたことから、地方自治体の導入が進んでいき拡大が予想されます。また、シェアバイクは2019年の市場は僅少ですが、シェアサイクルのステーションを活用するかたちで拠点数が増加し拡大していくとみられます。

◆注目個別市場サマリー

1.カーシェア

2019年見込

2018年比

2030年予測

2018年比

482億円

125.5%

4,555億円

11.9倍

カーシェアとは、事前登録した会員が乗用車をシェアして使用するサービスです。企業が保有している車を会員間でシェアするBtoCサービスを対象とします。市場は月会費や使用料金などの総額です。

東京五輪の開催に向け、カーシェア事業者が拠点となるステーションの設置を進めています。また、月会費不要のプランにより会員になる敷居が下がったことで会員数が増加しており、市場は拡大しています。現状利用者が多いのは自家用車の保有人口が少ない首都圏ですが、事業者が全国でステーションの設置を進めており、カーシェアがさらに身近になっていくことで利用者が増加し、市場は拡大を続けるとみられます。市場は個人利用が7割近くを占めていますが、事業者は法人会員の獲得に向けた積極的な営業活動を進めています。社用車の保有を必要最低限とし、不足時はカーシェアを活用するスタイルも徐々に浸透していることから、今後法人利用が増え、2030年には4割を超えると予想されます。

カーシェアは駐車場を起点としたサービスであり、コインパーキングや駅・空港に隣接する駐車場にステーションを設置する例も多いです。なお、ステーションとして立地が良いエリアは、ほかの施設にとっても良いエリアであることも多いため、それら施設の駐車場にステーションを設けるなどの協業も進められており、今後CVSでの併設も増えるとみられます。このほか、バスターミナルやガソリンスタンドなどでのステーション設置も進むとみられます。

2.配車サービス

2019年見込

2018年比

2030年予測

2018年比

3,110億円

104.4%

1兆2,000億円

4.0倍

スマートフォンアプリなどで乗車場所を指定するだけでタクシーを手配できるサービスです。タクシー事業者が展開する配車サービスを対象とし、白タクなど一般乗車旅客自動車運送事業の届け出がない事業者によるサービスは含めません。市場は乗車料金や送迎料金などの総額です。

アプリの簡単な操作でタクシーを手配できる手軽さにより、利用者が増加しています。また、タクシー事業者も配車サービス登録タクシーの台数を増やしており、市場は拡大しています。2019年でタクシーの4割近くが登録されており、2030年には8割以上のタクシーが配車サービス対応になるとみられます。

3.駐車場シェア

2019年見込

2018年比

2030年予測

2018年比

56億円

175.0%

360億円

11.3倍

個人や企業が保有する駐車スペースを、事業者を介して利用希望者に貸し出すサービスです。利用者はスマートフォンやパソコンで、地図を見ながら予約可能な駐車場を探し、使用時間を予約することで、提供者が保有する駐車スペースを使用することができます。市場は駐車場の使用料金です。

イベント開催時などの一時的な駐車需要対応型のビジネスとして普及が進んでいます。個人の自宅駐車スペースや車庫に加え、既存の月極駐車場など、駐車場シェアで利用可能な潜在インフラは膨大なため、今後もサービスの認知度向上と登録拠点数の増加に伴い、市場は拡大していくとみられます。

なお、ソフトバンクやNTTドコモなど異業種大手の参入が増えており、複数サービスに登録するユーザーが増加しています。一方、現状は事業単体で収益があげにくいため、料金体系の見直しやサブスクリプション化などによる固定収入の拡大など、解消すべき課題は多いとみられます。

4.レンタカー

2019年見込

2018年比

2030年予測

2018年比

4,937億円

105.2%

1兆1,545億円

2.5倍

乗用車を有料で貸し出す事業を対象とします。市場は月会費や使用料金などの総額です。

大都市圏では公共交通機関が発達しているため、自家用車を保有せずに必要な時にレンタカーを利用するライフスタイルが定着しています。また、法人利用や訪日外国人の利用増加などもあり市場は拡大しています。加えて、レンタカー事業の規制緩和により新規参入が容易となっており、高級車を専門とした事業者や格安に特化した事業者など、サービスの幅も広がっています。なお、社用車保有の経費削減を目的に法人による利用も多いことから市場は法人利用が5割を超えるなど、ほかのMaaSと比較し個人利用の比率は低いです。

5.注目MaaSの車両数と利用者数

乗用車におけるMaaS車両数

2019年見込

構成比

2030年予測

2018年比

全 体

6,190万台

―

6,315万台

―

カーシェア

4万台

0.1%

32万台

0.5%

レンタカー

38万台

0.6%

86万台

1.4%

※カーシェア、レンタカーは全体の内数です

カーシェアやレンタカーといったMaaS車両数はステーションの増加もあり増えています。2030年にはカーシェアで32万台、レンタカーで86万台が予測され、MaaS車両の比率も2%程度まで上昇するとみられます。

駅におけるMaaS利用者数

2019年見込

2030年予測

全 体

4,522万人

1億4,528万人

カーシェア

504万人

4,992万人

レンタカー

3,789万人

8,619万人

※カーシェア、レンタカーは全体の内数です

駅の利用者数は2019年で延べ255億人が見込まれます。都市部から郊外まで網羅する路線ネットワークが構築されていることから、駅を拠点にするサービスが展開しやすいこともあり、レンタカーやカーシェアを中心にMaaSが利用されています。駅利用者が多いため、MaaS利用率は2019年で0.2%、2030年でも0.5%と低いですが、MaaS利用者数は他のインフラと比較し多いです。

空港におけるMaaS利用者数

2019年見込

2030年予測

全 体

929万人

4,380万人

カーシェア

171万人

1,895万人

レンタカー

753万人

2,436万人

※カーシェア、レンタカーは全体の内数です

空港の利用者は2019年で延べ6.8億人が見込まれます。鉄道や高速バスなど公共交通機関のアクセスが良い空港は限られるため、ほとんどの国内空港には複数の大手レンタカー事業者が店舗を構えていることもあり、レンタカーをはじめとしてMaaSの活用が進んでいます。MaaS利用率は2019年で1.4%、2030年で5.8%と他のインフラと比べると高いです。

【参考】本記事で使用した「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2020」に掲載している調査対象市場

サービス

  • コインパーキング
  • カーシェア
  • レンタカー
  • レンタルバイク
  • 配車サービス
  • 駐車場シェア
  • シェアサイクル
  • シェアバイク

機器・システム

  • 駐車装置・機器、自走式立体駐車場
  • 駐車場管理システム
  • 駐輪装置・機器
  • 駐輪場管理システム
  • 公共用充電器(急速充電器/普通充電器)
  • 公共用ワイヤレス給電システム
  • 電動バイク用充電器
  • 案内表示機器・システム
  • 認証・課金機器・システム
  • 券売機
  • KIOSK端末
  • 宅配ボックス

インフラターミナル/モビリティインフラ

  • 駐車場/自動車(乗用車・商用車)
  • 駐輪場/バイク・自転車
  • 駅/鉄道
  • 空港/航空
  • バスターミナル/バス
  • ショッピングセンター
  • コンビニエンスストア
  • ガソリンスタンド

◆本記事は「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2020」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの必要な部分だけをご利用になりたい方は、こちらの市場調査データサービスでご確認いただけます。