株式会社富士経済は、需要が増加している簡易抽出型コーヒーをはじめとした嗜好品や、健康効果が改めて認識されたビネガードリンク(コンク・市販用)をはじめとした健康飲料の国内市場を調査しました。
今回の調査では、果実飲料8品目、炭酸飲料7品目、乳性飲料10品目、嗜好飲料11品目、健康飲料11品目、その他飲料6品目、嗜好品18品目の市場を捉え、その結果を「2020年 食品マーケティング便覧 No.6」にまとめました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2020年 食品マーケティング便覧 No.6」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「2020年 食品マーケティング便覧 No.6」の全体サマリー
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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果実飲料 |
4,733億円 |
97.2% |
4,397億円 |
90.3% |
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炭酸飲料 |
5,519億円 |
98.4% |
5,720億円 |
102.0% |
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乳性飲料 |
1兆1,611億円 |
100.4% |
1兆1,450億円 |
99.0% |
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嗜好飲料 |
1兆9,791億円 |
101.7% |
1兆9,672億円 |
101.1% |
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健康飲料 |
8,267億円 |
101.2% |
8,460億円 |
103.5% |
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その他飲料 |
3,629億円 |
97.9% |
3,775億円 |
101.8% |
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嗜好品 |
8,944億円 |
99.0% |
8,841億円 |
97.9% |
果実飲料は、ヘビーユーザーが多いトマト飲料や果粒含有果実飲料が伸長していますが、その他は原料価格の高騰による価格改定の影響や参入各社の注力度の低下などから伸び悩み、2019年の市場は縮小するとみられます。
炭酸飲料は、無糖炭酸飲料が健康志向による無糖需要を獲得し好調に推移しています。一方、夏季の天候不順によりコーラフレーバー飲料や透明炭酸飲料などが不調なため、2019年の市場は縮小するとみられます。
乳性飲料は、乳酸菌を含有した品目が、乳酸菌訴求が一般加工食品にまで広がったことにより、需要が分散し苦戦しています。一方、プロテインドリンクやタピオカドリンクブームにより、乳飲料が伸長し、ドリンクヨーグルトや殺菌乳製品乳酸菌飲料も伸びるとみられ、2019年の市場は微増するとみられます。
嗜好飲料は、新商品の投入が相次ぐリキッドコーヒー、紅茶(リキッドタイプ)が大きく実績を伸ばしています。また、麦茶(リキッドタイプ)も通年での需要獲得が進み、二桁伸長が続いており、2019年の市場は2018年比1.7%増になると見込まれます。
健康飲料は2018年に猛暑が追い風となり伸びた機能性清涼飲料が、2019年は夏場の天候不順の影響により縮小するとみられます。食系ドリンク、豆乳類、ビネガードリンクが引き続き好調です。
その他飲料は、国産ミネラルウォーター類がホームサイズの価格改定によるマイナスに加え、冷夏による需要低下により縮小するとみられます。また、輸入ミネラルウォーター類も苦戦しており、2019年の市場は縮小するとみられます。
嗜好品は、レギュラーコーヒーが簡易抽出型コーヒーや小容量商品の好調により伸びています。一方、インスタントコーヒーは、スティックタイプコーヒーは好調ですが、中容量帯以上の商品が苦戦しており縮小しています。2019年はインスタントコーヒーのほか、緑茶や青汁など縮小する品目がみられ、市場はマイナスに転じるとみられます。
◆注目個別市場サマリー
1.レギュラーコーヒー
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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レギュラーコーヒー |
3,782億円 |
100.3% |
3,795億円 |
100.7% |
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簡易抽出型コーヒー |
565億円 |
103.1% |
591億円 |
107.8% |
※簡易抽出型コーヒーはレギュラーコーヒーの内数です
レギュラーコーヒーは、2013年にCVSカウンターコーヒーが普及し、業務用において新たな需要が生まれたことで市場は拡大してきました。2015年には原料高騰の影響を受け、参入各社による価格改定が実施されたものの、需要の落ち込みはみられませんでした。その後も簡易抽出型コーヒーが伸長するなど好調に推移してきました。2018年は、市販用では簡易抽出型は伸長しましたが、300g以上の容量帯を中心に展開するブランドが苦戦するなど、市場は縮小しました。2019年は例年以上に簡易抽出型が伸びているほか、業務用でも大手CVS向けの一部で実績の回復がみられました。加工用では缶コーヒー向けの苦戦が続いており減少していますが、市場は微増が見込まれます。
市場拡大をけん引しているのは簡易抽出型コーヒーです。ギフト向けを中心に伸長してきましたが、近年は一般小売向けの商品が好調です。コーヒー自体の需要増加に加え、簡便性の高さやカフェインレス、プレミアムタイプといった新機軸の提案により、伸長してきました。個食化や食の多様化が進む中、これらの需要に対応する商品として、参入企業の多くが注力度を高めており、2018年は新ブランド、新商品の投入により需要が喚起され伸長しました。2019年も各社の注力度は引き続き高く、また、30パックや40パックといった大容量タイプの商品の投入など、ヘビーユーザーの育成が進んでおり、伸びが予想されます。今後も個食需要への対応や嗜好の多様化に対応したラインアップの拡充などにより、微増で推移するとみられます。
2.ビネガードリンク(コンク・市販用)
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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95億円 |
121.8% |
133億円 |
170.5% |
希釈して飲用する市販用の商品を対象とします。
健康イメージの強いビネガードリンクは、以前から需要があったものの、2012年以降市場は縮小していました。2015年にMizkanが機能性表示食品としてリニューアルを行い、酢酸による内臓脂肪の低減効果を訴求したことで健康効果が改めて認識され、2016年に市場は拡大へと転じました。2016年以降も酢酸の機能性訴求により健康志向の消費者需要を獲得し、定着が進んでいることから伸長してきました。2018年は、メディアでも取り上げられる機会が増加し、さらに、エントリーユーザーを獲得するなど好調でした。2019年は、健康需要の増加を追い風に大幅に増加し、2018年比21.8%増が見込まれます。今後も健康意識の広がりから潜在需要が開拓されることにより市場は拡大していくとみられます。
3.無糖炭酸飲料
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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626億円 |
111.6% |
810億円 |
144.4% |
無糖炭酸飲料は、サワーやリキュールなどの割り材としての用途で市場が拡大してきました。ハイボールの需要増加に加えて、割り材以外でもアサヒ飲料の「ウィルキンソン」が直飲みの需要を獲得し、市販用が好調に推移したことから2010年代は二桁伸長が続いています。2018年は「ウィルキンソン」が好調なほか、コカ・コーラシステムが「カナダドライ ザ・タンサン・ストロング」「カナダドライ ザ・タンサン・レモン」を発売して実績を伸ばしたことから市場は拡大し、2017年比29.6%増となりました。2019年も引き続き二社がけん引し、市場は拡大するとみられます。今後、伸びは鈍化しますが健康志向による無糖需要は増加するとみられ、市場は拡大が予想されます。
4.リキッドコーヒー、紅茶(リキッドタイプ)
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2019年見込 |
2018年比 |
2024年予測 |
2018年比 |
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リキッドコーヒー |
2,827億円 |
109.5% |
3,112億円 |
120.6% |
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紅茶 |
2,177億円 |
116.0% |
2,210億円 |
117.8% |
リキッドコーヒーは、低価格帯の大容量PET商品が浸透し、需要を獲得してきました。東日本大震災が起きた2011年や、価格競争が激化した2014年を除いて伸長を維持してきました。2017年にはサントリー食品インターナショナルが発売した「クラフトボス」がヒットし、若年層の新規需要を取り込んだことで市場は急拡大しました。2018年も、前年に引き続き「クラフトボス」の実績が伸長したほか、コカ・コーラシステムなど他社からも相次いで商品が発売されたことから2017年比40.7%増となりました。2019年は、上位メーカーが伸長を維持しており、市場は拡大するとみられます。
紅茶(リキッドタイプ)市場は、キリンビバレッジの「午後の紅茶」を除くその他ブランドが伸び悩み、縮小が続きました。2016年にキリンビバレッジがダイドードリンコと自販機相互販売提携を締結したことで「午後の紅茶」の実績がさらに大きく伸長したことにより、市場はプラスに転じました。2017年、2018年は、参入各社が新商品を発売するなど微増で推移しました。2019年は、キリンビバレッジ「午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティー」サントリー食品インターナショナル「クラフトボス」が発売され、コカ・コーラシステムが「紅茶花伝 ロイヤルミルクティー」のリニューアルを行ったことにより、各社の実績が伸長したため、市場は2018年比16.0%増が見込まれます。2020年は、前年に新商品の投入が相次いだためその反動で縮小が予想されるものの、無糖、ミルクティー、フルーツティーなど消費者ニーズに合った商品展開を参入各社が強化するとみられ、2021年以降は微増で推移するとみられます。
【参考】本記事で使用した「2020年 食品マーケティング便覧 No.6」に掲載している調査対象市場
果実飲料
- 100%果汁飲料
- 果汁飲料
- 低果汁入清涼飲料
- 果肉飲料
- 果粒含有果実飲料
- トマト飲料
- 野菜飲料
- 野菜入混合果汁飲料
炭酸飲料
- コーラフレーバー飲料
- 透明炭酸飲料
- シャンパン風炭酸飲料
- 果汁系炭酸飲料
- ジンジャーエール
- 乳類入炭酸飲料
- 無糖炭酸飲料
乳性飲料
- 飲用牛乳
- 低温殺菌牛乳
- 乳飲料
- ローファット飲料
- 乳製品乳酸菌飲料
- 乳酸菌飲料
- ドリンクヨーグルト
- 殺菌乳製品乳酸菌飲料(コンク)
- 殺菌乳製品乳酸菌飲料(ストレート)
- 乳類入清涼飲料
嗜好飲料
- 缶コーヒー
- リキッドコーヒー
- 紅茶(リキッドタイプ)
- ウーロン茶(リキッドタイプ)
- 日本茶(リキッドタイプ)
- 麦茶(リキッドタイプ)
- ブレンドティ
- その他ティードリンク
- ゼリー飲料
- ココアドリンク
- 缶入しるこ
健康飲料
- 食系ドリンク
- 薬系ドリンク(医薬部外品)
- 健康サポート飲料
- パウチゼリー飲料
- 機能性清涼飲料
- スポーツドリンク
- 粉末機能性清涼飲料・スポーツドリンク
- 豆乳類
- ビネガードリンク(ストレート)
- ビネガードリンク(コンク・市販用)
- 麦芽ドリンク
その他飲料
- 国産ミネラルウォーター類
- 輸入ミネラルウォーター類
- サワードリンク
- トニックウォーター
- 希釈飲料
- 乳幼児向け飲料
嗜好品
- レギュラーコーヒー
- 簡易抽出型コーヒー
- ポーションコーヒー
- インスタントコーヒー
- スティックタイプコーヒー
- インスタントティー
- ココア
- スティックタイププレミックス飲料
- 紅茶(ティーバッグ・リーフ)
- 緑茶
- 緑茶ティーバッグ
- 粉末緑茶・市販用
- 麦茶
- その他茶
- 健康茶・市販用
- 甘酒
- 粉末飲料
- 青汁
◆本記事は「2020年 食品マーケティング便覧 No.6」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。