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国内加工食品27カテゴリー415品目の市場を総括・分析。2024年の市場を22兆7,967億円と推計

株式会社富士経済は、2019年7月より6回に分けて行ってきた27カテゴリー415品目の加工食品の市場調査結果を総括・分析し、その結果を「2020年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」にまとめました。

この調査では、国内加工食品市場の総括に加えて、カテゴリー別市場動向、品目別マーケットスケールランキングや品目別伸長率ランキングといった横断分析、温度帯動向やパッケージ動向などを捉えました。また、リーディング企業・グループ主要30社の事業戦略分析を明らかにしました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2020年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「2020年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」の全体サマリー

食品業界では価値観の多様化や消費者のニーズに対応するため、様々な商品開発が行われています。共働き世帯の増加などに伴い時短・簡便ニーズが拡大しており、調理工程数の削減や食器を使わずにそのまま喫食できるパッケージの採用などが進められています。また、健康志向の高まりはシニアだけではなく幅広い年代に広がっており、トマト飲料や無糖炭酸飲料など健康イメージの強い品目が好調です。そのほか、環境意識の高まりを受けて過度な包装やトレーの削減が進められるほか、賞味期限延長をもたらすパッケージの品質向上が求められています。

1.国内加工食品市場(27カテゴリー415品目)

2019年見込

2018年比

2024年予測

2018年比

22兆7,621億円

100.3%

22兆7,967億円

100.4%

2019年の市場は2018年比0.3%増の22兆7,621億円が見込まれます。近年は拡大が続いているものの、2018年以降は伸びが鈍化しており、2023年には縮小に転じると予想されます。

カテゴリー別では、飲料、アルコール飲料、ステープルの市場規模が大きく、2019年はこの3カテゴリーで市場の半数を占めています。2020年以降も飲料やステープルは安定して伸びるとみられますが、アルコール飲料は若者のビール離れなどもあり縮小が予想されます。そのほか、2019年に販売が開始された液体ミルクを中心に需要が増加している育児用食品や、個食化や簡便化ニーズの高まりによりインスタントスープや即席みそ汁などスープ類が好調で、二桁伸長が続くとみられます。

2.品目別伸長率ランキング

順位

品目名

2020年
予測

2020年/
2011年比

1位

無糖炭酸飲料

680億円

4.3倍

2位

麦茶(リキッドタイプ)

1,530億円

3.3倍

3位

トマト飲料

474億円

2.8倍

4位

シリアルフーズ

636億円

2.6倍

5位

ドリンクヨーグルト

1,712億円

2.4倍

6位

甘酒

206億円

2.4倍

7位

リキッドコーヒー

2,960億円

2.2倍

8位

和風・洋風メニュー専用合せ調味食品

138億円

2.2倍

9位

水割り洋酒・ハイボール

420億円

2.2倍

10位

チューハイ

3,482億円

2.2倍

対象415品目のうち、2011年と比較して2020年予測の伸長率が最も高くなるとみられるのは無糖炭酸飲料です。かつては割り材としての需要が主体でしたが、アルコール飲料の代替として直飲みが浸透したことや健康志向による無糖需要が増加していることから急激に伸びています。麦茶(リキッドタイプ)や甘酒は需要が通年化したことで伸長しています。トマト飲料は健康志向の消費者による安定した需要がみられ、伸びは鈍化していますが今後も続きます。

◆注目個別市場サマリー

1.冷凍食品

2019年見込

2018年比

2024年予測

2018年比

調理済食品

5,629億円

101.2%

5,809億円

104.4%

デザート

5,253億円

97.5%

5,511億円

102.3%

ステープル

3,126億円

101.8%

3,287億円

107.0%

農産加工品

1,643億円

103.3%

1,797億円

112.9%

合 計

1兆5,650億円

100.2%

1兆6,403億円

105.1%

※市場データは四捨五入しています

温度帯がフローズンのみで提供される品目を対象とします。

冷凍食品は、市販用は世帯人数の減少や共働き世帯の増加に伴い家庭内で調理する機会が減少する中、本格的な味と簡便性の高さが支持され需要が増加しています。業務・加工用は人手不足を背景に、手作りからの切り替えなどにより様々な業態で採用が進んでいます。今後も市場は拡大するとみられ、2024年は2018年比5.1%増の1兆6,403億円が予測されます。

カテゴリー別では、調理済食品、デザートの市場規模が大きく、農産加工品の伸び率が2024年に2018年比12.9%増と高いです。

調理済食品とステープルは、市販用では共働き世帯が増加する中、調理の簡便性を訴求した商品が好調です。また、特に冷凍ギョーザなどでは商品改良により水や油を使用することなく本格的な仕上がりになる点が支持されています。業務・加工用はめん類が産業給食や中食で需要が増加しています。

デザートは、2019年は市販用のアイスクリーム類が夏季の天候不順のため伸び悩んだことで縮小しますが、長期的には需要が通年化していることや大人向け商品が好調なことから伸びるとみられます。業務用・加工用は冷凍ケーキが主体であり、品質向上からホテルなどでの採用が進み、伸長しています。

農産加工品は、市販用では野菜や果実の安定供給が可能な点から青果からの切り替えが進んでいるほか、冷凍果実(市販用)の喫食シーンが広がるなど需要が増加しています。業務・加工用はカット済みであることなどから調理の手間がかからずオペレーションの簡略化に繋がるため、伸長しています。

2.パッケージ動向

2018年

2019年見込

2018年比

袋容器

6兆5,599億円

6兆6,249億円

101.0%

紙容器

2兆9,992億円

2兆9,893億円

99.7%

缶容器

3兆4億円

2兆9,841億円

99.5%

ガラス瓶

1兆7,383億円

1兆7,162億円

98.7%

プラスチック容器

1兆7,417億円

1兆7,529億円

100.6%

※市場データは四捨五入しています

各パッケージを採用している商品の販売額を対象としており、パッケージそのものの販売額ではありません。

2019年は紙容器、缶容器、ガラス瓶が縮小するとみられるものの、袋容器とプラスチック容器は拡大すると予想されます。

袋容器はドライ、チルド、フローズン、すべての温度帯に対応できることから、幅広いカテゴリーで使用されています。2019年はローソンが発売した「バスチー」の流行によるチルドデザートの伸長や、簡便性の高いスープ類の好調により2018年比1.0%増の6兆6,249億円が見込まれます。

【参考】本記事で使用した「2020年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」に掲載している調査対象市場

第1回~6回調査の対象27カテゴリー415品目

  • 菓子(31)
  • スナック菓子(9)
  • スープ類(13)
  • 育児用食品(4)
  • 冷凍調理済食品(24)
  • チルド調理済食品(6)
  • その他調理済食品(5)
  • アルコール飲料(33)
  • チルドデザート(13)
  • フローズンデザート(7)
  • ドライデザート(6)
  • 米飯類(10)
  • めん類(16)
  • その他ステープル(14)
  • 調味料(54)
  • 調味食品(24)
  • 農産加工品(27)
  • 畜産加工品(13)
  • 水産加工品(20)
  • 乳油製品(15)
  • 果実飲料(8)
  • 炭酸飲料(7)
  • 乳性飲料(10)
  • 嗜好飲料(11)
  • 健康飲料(11)
  • その他飲料(6)
  • 嗜好品(18)

◆本記事は「2020年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。