株式会社富士経済は、スマートフォン市場が成熟し競争も激化する中、差別化を図る目的で製品開発が活発化しているフォルダブル/フレキシブルディスプレイ用静電容量式タッチパネルの世界市場を調査し、その結果を「2020 タッチパネル/フレキシブルディスプレイと構成部材市場の将来展望」にまとめました。
この調査では、フォルダブル/フレキシブルディスプレイ用静電容量式タッチパネルなどのタッチパネル4品目のほか、タッチパネル用構成部材11品目、フォルダブルディスプレイなどのディスプレイ4品目、フォルダブル/フレキシブルディスプレイ用構成部材8品目、アプリケーション5品目の市場を調査・分析し、将来を展望しました。また、タッチパネルメーカー、ディスプレイメーカーの事業体制を明らかにしました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2020 タッチパネル/フレキシブルディスプレイと構成部材市場の将来展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆注目個別市場サマリー
1.静電容量式タッチパネル世界市場
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2019年見込 |
2024年予測 |
2019年見込比 |
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フォルダブルディスプレイ用 |
18億円 |
842億円 |
46.8倍 |
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フレキシブルディスプレイ用 |
2,056億円 |
3,446億円 |
167.6% |
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フィルム基板 |
5,934億円 |
3,339億円 |
56.3% |
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ガラス基板 |
1兆700億円 |
9,440億円 |
88.2% |
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合 計 |
1兆8,708億円 |
1兆7,067億円 |
91.2% |
長らくタッチパネル市場をけん引してきた主力用途のスマートフォンの市場は飽和しており、静電容量式タッチパネル市場の中長期的推移としては、金額ベースで縮小が予想されます。一方、フォルダブルディスプレイ用およびフレキシブルディスプレイ用の静電容量式タッチパネルは、フォルダブル、ベゼルレス(狭額縁化)といったディスプレイの差別化により急成長するとみられます。
今後はフラグシップモデルのスマートフォンにおいて、フォルダブルディスプレイ用静電容量式タッチパネルの採用が主流になり、ミドルレンジスマートフォンではフレキシブルディスプレイ用静電容量式タッチパネルの採用が拡大するなど、ガラス基板、フィルム基板からフレキシブルディスプレイ用、フォルダブルディスプレイ用へのシフトが加速するとみられます。
今後の5年間で大きな市場の変動が起こると予想されるため、参入メーカーは、製品開発のための投資を拡充させており製品開発が活発化しています。
フォルダブルディスプレイ用
繰り返し折り曲げての使用(フォルダブル)や丸めての使用(ローラブル)を前提としたディスプレイに搭載される静電容量式タッチパネルを対象とします。
フォルダブルディスプレイ市場の形成とともに市場は本格的に形成され、2019年は18億円が見込まれます。2020年はSamsung El.やHuawei、Motorolaなど、多くのメーカーがフォルダブルスマートフォンを発売しており、市場は大幅に拡大すると予想されます。
スマートフォン市場が成熟し競争も激化する中で、各メーカーは差別化を図る目的でフォルダブルスマートフォンの開発に注力しています。2022年から2023年頃にはAppleも投入するとみられることからさらに需要が増加し、2024年には842億円(2019年見込比46.8倍)と予測されます。
タッチパネルの方式としては、各メーカーがフレキシブルAMOLEDオンセル(薄膜封止層状に電極を形成してセンサーとする技術)の開発に取り組み量産の準備を進めていることから、これが主体となって市場は拡大していくとみられます。
フレキシブルディスプレイ用
曲げたり丸めたりの柔軟性に優れ、デザイン自由度が高いディスプレイ(フォルダブルディスプレイを除き、湾曲(カーブド)形状およびフラット形状のディスプレイ)に用いられる静電容量式タッチパネルを対象とします。
2019年の市場はスマートフォンの生産が伸び悩んでいるものの、フラッグシップモデルを中心にフレキシブルディスプレイの採用が増加していることなどから、2,056億円が見込まれます。韓国パネルメーカーに加え、中国パネルメーカーが相次いで参入したことから今後も市場は拡大していくとみられ、2024年には3,446億円(2019年見込比67.6%増)と予測されます。
用途別にみると、スマートフォン向けが大半を占めていますが、タブレット端末やノートパソコン、車載ディスプレイにおいて狭額縁化や曲面化、異形化といったニーズに対応するため開発が進められており、今後これらの用途での採用増加が期待されます。
2.アプリケーション市場
車載ディスプレイ
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2019年見込 |
2024年予測 |
2019年見込比 |
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6,324億円 |
8,208億円 |
129.8% |
自動車に搭載されるディスプレイを対象とします。車載ディスプレイには、センターコンソール部分に配置するセンターインフォメーションディスプレイ(CID)、メーターディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、ミラーディスプレイ、リアシートエンターテインメントディスプレイなどがあります。車載ディスプレイは、狭額縁化と曲面化のニーズが強く、異形ディスプレイや曲面ディスプレイの製品開発が活発化しています。
2019年は、中国の経済成長率の低下や不安定な世界経済の影響を受け自動車生産台数は減少しますが、車載ディスプレイに対するニーズが強く市場は拡大するとみられます。車載ディスプレイの搭載は高級車から大衆車まで幅広く進められており採用箇所も増加しているため、今後も市場は拡大が続くと予想されます。
フォルダブルディスプレイ搭載端末
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2019年見込 |
2024年予測 |
2019年見込比 |
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2,145億円 |
6兆3,000億円 |
29.4倍 |
2019年にSamsung El.が「Galaxy Fold」を発売し、市場は形成されました。2020年にはHuawei、Motorolaも製品投入しており、市場は活況を呈しています。中国スマートフォンメーカーやノートパソコンメーカーも開発を進めていることから、今後は大幅な市場拡大が期待され、2024年には6兆3,000億円(2019年見込比29.4倍)と予測されます。
【参考】本記事で使用した「2020 タッチパネル/フレキシブルディスプレイと構成部材市場の将来展望」に掲載している調査対象市場
タッチパネル
- フィルム基板静電容量式タッチパネル
- ガラス基板静電容量式タッチパネル
- フレキシブルディスプレイ用静電容量式タッチパネル
- フォルダブルディスプレイ用静電容量式タッチパネル
タッチパネル用構成部材
- ITOフィルム(静電容量式用)
- Agメッシュフィルム
- Cuメッシュフィルム
- Agナノワイヤフィルム
- HCフィルム・IMフィルム
- カバーウィンドウ(ガラス)
- カバーウィンドウ(プラスチック)
- OCA
- OCR
- ターゲット材(透明電極用/引出し配線用)
- 導電性ペースト(引出し配線用)
ディスプレイパネル
- フレキシブルディスプレイ
- フォルダブルディスプレイ
- 曲面ディスプレイ
- 異形ディスプレイ
フレキシブル/フォルダブルディスプレイ用構成部材
- TFT基板用PIワニス
- フレキシブル基板材料(タッチパネル用)
- 円偏光板
- 位相差フィルム
- フレキシブルAMOLED用シール材
- フォルダブルディスプレイ用カバーウィンドウ(フィルム)
- フォルダブルディスプレイ用カバーウィンドウ(超薄板ガラス)
- フィルムカバーウィンドウ用ハードコーティング材
アプリケーション
- フレキシブルディスプレイ搭載端末
- フォルダブルディスプレイ搭載端末
- ローラブルTV
- 車載ディスプレイ
- 大型パブリックディスプレイ
メーカー事例分析
- タッチパネルメーカー3社
- ディスプレイメーカー9社
◆本記事は「2020 タッチパネル/フレキシブルディスプレイと構成部材市場の将来展望」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。