株式会社富士経済は、単純労働や身体的負荷の大きな作業の代替し、人の補助として活用される業務・サービスロボットの世界市場を調査し、その結果を「2020 ワールドワイドロボット関連市場の現状と将来展望 No.2 業務・サービスロボット市場編」にまとめました。
この調査では、業務・サービスロボット26品目、AI・人工知能/RPA5品目、ロボット向け注目構成部材2品目、ロボット関連サービス3品目の市場を調査・分析し、将来を展望しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2020 ワールドワイドロボット関連市場の現状と将来展望 No.2 業務・サービスロボット市場編」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
「2020 ワールドワイドロボット関連市場の現状と将来展望 No.2 業務・サービスロボット市場編」の全体サマリー
1.業務・サービスロボットの世界市場
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2019年 |
2018年比 |
2025年予測 |
2019年比 |
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医療・介護用 |
1,993億円 |
115.9% |
6,510億円 |
3.3倍 |
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家庭用 |
1兆1,075億円 |
118.7% |
2兆2,901億円 |
2.1倍 |
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建設・レスキュー |
38億円 |
111.8% |
82億円 |
2.2倍 |
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物流・搬送用 |
1,647億円 |
104.9% |
8,339億円 |
5.1倍 |
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オフィス・店舗用 |
85億円 |
113.3% |
277億円 |
3.3倍 |
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その他 |
4,982億円 |
109.0% |
8,460億円 |
169.8% |
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合 計 |
1兆9,819億円 |
114.5% |
4兆6,569億円 |
2.3倍 |
※市場データは四捨五入しています
2019年の業務・サービスロボット市場は1兆9,819億円となりました。医療・介護、家庭、建設、インフラ点検、オフィス、店舗などさまざまな業種やシーンでロボットの活用が広がっています。少子高齢化の進む日本をはじめ世界各国で人手不足が深刻な課題となっており、単純労働や身体的負荷の大きな作業をロボットで代替し、人の補助として活用されるほか、危険エリアでの作業、カメラやセンサーによるマーケティングデータ収集など、ロボットにしかできない業務も増えています。すべてのカテゴリーが伸長するとみられ、2025年には2019年比2.3倍の4兆6,569億円が予測されます。
医療・介護用は、介護従事者の作業負担軽減や高度な医療技術の開発を背景に導入が進んでいます。製品価格が高い手術支援ロボットの市場規模が最も大きく、入浴支援ロボット、パワーアシスト・増幅スーツと続きます。また、介護・医療施設のほか、在宅介護で普及が進んでいる排泄支援ロボットは大幅な伸びが期待されます。
家庭用は、パーソナルモビリティや家庭用清掃ロボット、スマートスピーカーなど利便性の向上を重視した製品が好調です。いずれも各国・各地域の現地メーカーの販売する廉価製品が市場拡大に貢献しています。また、2020年には衣類折りたたみロボットが実用化するとみられ、一般家庭を中心に、コインランドリーや高齢者施設などで普及が進むとみられます。
建設・レスキュー・インフラ点検用は、人手不足や安全ニーズの高まりを背景に、米国を中心に市場拡大が予想されます。市場規模は数十億円にとどまりますが、各品目ともに伸長するとみられます。特に、自動建設ロボット(建設現場)は大幅な伸びが期待されます。
物流・搬送用は、AGV(自動搬送台車)の市場規模が最も大きく、世界的な人手不足から製造業、非製造業ともに需要が増加しており今後も拡大していくとみられます。2021年頃に自動運転トラックの市場が立ち上がり、2025年には3,000億円を超える規模になると予想されます。
オフィス・店舗用は、受付案内、警備、清掃、レジなどさまざまなロボットの活用が進んでいます。2019年の市場は85億円ですが、人手不足への対応や単純労働のロボット代替ニーズは世界的に高まっており、市場は急速に拡大するとみられます。特に、業務用セキュリティロボット、業務用清掃ロボット、レジロボットは大幅な伸びが期待されます。
その他は、市場の大半がドローン・無人ヘリです。空撮業務を中心に、農薬散布や測量、構造物の点検などさまざまな業務で活用されており、ユーザーの増加に伴い伸長していくとみられます。
2.AI・人工知能/RPA世界市場
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2019年 |
2018年比 |
2025年予測 |
2019年比 |
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8,865億円 |
131.2% |
4兆6,968億円 |
5.3倍 |
自動運転支援システム、疾病診断支援ロボット、コールセンター支援ロボット、金融ロボット、RPAソリューションを対象とします。
AI技術の進歩や業務効率化ニーズの高まりを受け、幅広い業種で採用が広がっています。2019年に最も市場規模が大きいのはRPAソリューションです。すでに大手企業での需要は一巡しましたが、導入部門の拡大や中堅企業、地方企業での採用が進み、今後も伸長するとみられます。2025年に向けて最も大きな伸びが期待されるのは自動運転支援システムであり、2020年以降にレベル3製品が投入されることで市場は活発化するとみられます。
◆注目個別市場サマリー
1.パワーアシスト・増幅スーツ
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2019年 |
2018年比 |
2025年予測 |
2019年比 |
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全体 |
43億円 |
126.5% |
257億円 |
6.0倍 |
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日本 |
36億円 |
116.1% |
238億円 |
6.6倍 |
※日本は全体の内数です
人が装着することで、歩行、重労働(持ち上げ、運搬、介護)の動作をアシストする装置を対象とします。主に医療・介護で採用される自立支援タイプや製造業と物流業で採用が多い作業補助タイプのほか、腰部補助タイプや腕部補助タイプなど機能が細分化しており、ユーザーのすそ野が広がっています。
市場は日本を中心に形成されています。これまではサイバーダインの「HAL」が市場をけん引してきましたが、2019年にイノフィスが「マッスルスーツEvery」を積極的に拡販したことから市場は急速に拡大しました。これまでは医療・介護分野が主な需要先でしたが、製造業、物流業、農業分野などでも普及が進んでおり、今後も堅調な市場拡大が予想されます。
2.テレプレゼンスロボット
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2019年 |
2018年比 |
2025年予測 |
2019年比 |
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48億円 |
117.1% |
119億円 |
2.5倍 |
テレビ電話のように遠隔でのコミュニケーションを可能とするテレプレゼンスロボットを対象とします。
テレプレゼンスロボットは、北米や欧州を中心に需要が増加しています。従来は遠隔会議や工場の遠隔監視用途などが主でしたが、近年は教育機関における遠隔授業や医療機関での遠隔診察などに用いられるほか、工場や研究施設などの監視向けにモビリティ機能を搭載した付加価値の高い製品が投入されるなど活用が広がっています。現状、日本での普及率は低いですが、新型コロナウイルス対策、働き方改革や教育・医療の地域格差の解消を目的に、需要が増加するとみられます。
3.自動建設ロボット(建設現場)
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2019年 |
2018年比 |
2025年予測 |
2019年比 |
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10億円 |
100.0% |
36億円 |
3.6倍 |
建設現場において、人の作業補助・代替を目的に使用されるロボットを対象とします。
建設業における人手不足は世界的な課題となっており、建設現場でのロボットによる自動化ニーズが高まっています。米国やオーストラリアなどではレンガ積み上げロボットの導入が進んでいます。ロボットのみで作業を完結することはできませんが、現場作業員の負荷軽減につながるなど自動建設ロボットの需要は増加しています。日本ではゼネコンの自社利用が中心です。人手不足の解消に加え、労働者の安全確保の面からも需要は高まっていくとみられます。
【参考】本記事で使用した「2020 ワールドワイドロボット関連市場の現状と将来展望 No.2 業務・サービスロボット市場編」に掲載している調査対象市場
業務・サービスロボット
医療・介護用ロボット
- パワーアシスト・増幅スーツ
- 手術支援ロボット
- 移乗ロボット
- 排泄支援ロボット
- 入浴支援ロボット
- セラピーロボット
家庭用ロボット
- 家庭用清掃ロボット
- 家庭用コミュニケーションロボット
- パーソナルモビリティ
- 衣類折りたたみロボット
- スマートスピーカー
建設・レスキュー・インフラ点検用ロボット
- 自動建設ロボット(建設現場)
- レスキューロボット
- インフラ点検ロボット
物流・搬送用ロボット
- AGV(自動搬送台車)
- 自動運転トラック
- デリバリーロボット
オフィス・店舗用ロボット
- 受付案内ロボット
- 自律型受付案内ロボット
- 業務用清掃ロボット
- 業務用セキュリティロボット
- レジロボット
その他ロボット
- ドローン・無人ヘリ
- 自動収穫ロボット
- テレプレゼンスロボット
- 業務用コミュニケーションロボット
AI・人工知能/RPA
- 自動運転支援システム
- 疾病診断支援ロボット
- コールセンター支援ロボット
- 金融ロボット
- RPAソリューション
ロボット向け注目構成部材
- サービスロボット用モータ
- サービスロボット用触覚センサ
ロボット関連サービス
- BtoB向けレンタルサービス
- ロボット導入支援サービス
- ロボット保守・運用サービス
◆本記事は「2020 ワールドワイドロボット関連市場の現状と将来展望 No.2 業務・サービスロボット市場編」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。