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カーシェア、配車サービスなどMaaS関連市場を調査。2030年の国内市場を2兆5,175億円(2019年比88.2%増)と推計

株式会社富士経済は、自動車をはじめ、バスや電車、タクシー、飛行機など、多様な交通手段をシームレスにつなげ、ユーザーの利便性を高める、MaaS(Mobility as a Service)を構成するカーシェアや配車サービスなどのサービスと駐車装置や管理システムなどの関連機器・システムの国内市場を調査しました。その結果を「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2021」にまとめました。

この調査では、MaaSを構成するサービス9品目と機器・システム9品目について、現状を調査し、将来を予想しました。また、サービス利用拠点となる駐車場や駅などにおけるMaaS利用について、東京23区型、大都市型、地方郊外・過疎地域型など地域区分別の分析を行いました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2021」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2021」の全体サマリー

1.MaaS関連の国内市場

2020年見込

2030年予測

2019年比

サービス

8,437億円

2兆1,282億円

185.6%

機器・システム

1,278億円

3,893億円

2.0倍

合 計

9,715億円

2兆5,175億円

188.2%

2020年のサービス市場は、レンタカー(46.5%)とコインパーキング(35.6%)が大部分を占める見込みであり、それらは将来的に堅調な伸びが予想されます。カーシェア(5.0%)と配車サービス(11.7%)は現時点での構成比は小さいですが今後大きな伸びが期待され、2030年にはそれぞれ20%前後に高まるとみられます。駐車場シェアも需要増加が予想されます。シェアバイクやキックスケーターは2020年時点ではサービス開始の段階ですが、2030年に向けて利用者の急増が想定されます。

サービスの利用拠点は、現状コインパーキングの利用が多いため、駐車場を拠点とするケースが中心となっています。2030年も駐車場が中心になりますが、鉄道利用後に駅を拠点としたサービスの利用も増えるとみられます。また、今後はショッピングセンターやコンビニエンスストアを拠点とした利用の増加が期待されます。

2020年の機器・システム市場は、駐車場管理システム(48.9%)、駐車装置・機器、自走式立体駐車場(35.0%)が大部分を占めると見込まれ、将来的にも需要増加が期待されます。また、公共用ワイヤレス給電システムは現状、実証実験の段階ですが、2025年頃から大きく伸びるとみられます。他の機器・システムも堅調な伸びが予想されます。

2.都市区分別サービスの延べ利用者数(※コインパーキング利用は除く)

全都市区分合計

2020年見込

構成比

2030年予測

構成比

全体

1億3,496万人

100.0%

5億3,549万人

100.0%

カーシェア

1,741万人

12.9%

1億7,917万人

33.5%

配車サービス

4,309万人

31.9%

1億7,033万人

31.8%

レンタカー

4,903万人

36.3%

8,521万人

15.9%

シェアサイクル

2,001万人

14.8%

6,570万人

12.3%

※カーシェア、配車サービス、レンタカー、シェアサイクルは全体の内数です

2020年は、レンタカーや配車サービスがそれぞれ30%以上を占めると見込まれます。また、シェアサイクルは東京23区を中心に約2,000万人の利用が見込まれます。

2030年は、カーシェアがレンタカーの需要を取り込むなどして、大きな伸びが予想されます。配車サービスも全国的に普及が進むとみられます。レンタカーも堅調な利用増加が期待できますが、カーシェアや配車サービスが大きく伸びるため、構成比は縮小します。

東京23区型

2020年見込

構成比

2030年予測

構成比

全体

7,071万人

100.0%

2億1,304万人

100.0%

カーシェア

830万人

11.7%

7,901万人

37.1%

配車サービス

1,884万人

26.6%

4,701万人

22.1%

シェアサイクル

1,401万人

19.8%

3,614万人

17.0%

※カーシェア、配車サービス、シェアサイクルは全体の内数です

2020年は、レンタカーが40%程度を占め、近年需要が増えている配車サービスやシェアサイクルも高い構成比が見込まれます。

2030年には、カーシェアが大きく伸びるとみられます。自家用車保有率が低い東京23区に適したサービスであり、企業拠点が集まっていることによる法人利用の増加も期待されます。配車サービスとシェアサイクルも利用者の大幅な増加が予想されます。一方、公共交通空白地での展開が多く、乗り合い型であるオンデマンド交通の需要は小さいとみられます。

地方郊外・過疎地域型

2020年見込

構成比

2030年予測

構成比

全体

567万人

100.0%

3,050万人

100.0%

配車サービス

46万人

8.1%

1,184万人

38.8%

オンデマンド交通

308万人

54.3%

768万人

25.2%

カーシェア

33万人

5.8%

466万人

15.3%

※配車サービス、オンデマンド交通、カーシェアは全体の内数です

2020年は、路線バスや鉄道交通の空白地が存在し高齢者が多いことからオンデマンド交通が50%以上を占めるとみられます。高齢者のスマートフォン利用が少ないこともあり、配車サービスやカーシェアの利用は一部にとどまっています。

2030年には、高齢者のスマートフォン利用の増加、アプリを活用したさまざまなサービスの展開が進むことにより、配車サービスの利用増加が予想されます。また、オンデマンド交通も堅調に伸びるとみられます。

◆注目個別市場サマリー

1.カーシェア

2020年見込

2030年予測

2019年比

426億円

4,300億円

9.1倍

事前登録した会員間で車をシェア(共有)して利用するサービスです。ここでは事業者が保有している車を登録会員間で共同利用するBtoCサービスを対象とします。

2020年は、新型コロナウイルス感染症の流行により、密を避けて移動できる手段としてカーシェアの需要が高まり会員数は増加する一方、シェア車両の衛生面での不安から利用を避ける既存ユーザーも多いため、市場は前年比9.4%減が見込まれます。しかし、カーシェアは通勤、通学、買い物など日常的に必要な移動手段としての需要が多く、累計の車両台数やステーション数は堅調に増えており、2021年以降は再び市場拡大が予想されます。

現状、最寄り駅を拠点とした鉄道からの乗り換え利用が中心で、主要駅周辺にステーションが多く設置されています。また、主要都市では自家用車の代わりとしての利用も多いため、住宅密集地周辺の駐車場にもステーションが設置されています。また、コンビニエンスストアは、人が多く集まるため設置スペースとして注目されています。

2.シェアサイクル

2020年見込

2030年予測

2019年比

23億円

76億円

2.9倍

専用ステーションから自転車を借り出し、任意のステーションに返却が可能なサービスを対象とします。2018年に多くの事業者が参入したことにより認知度が向上し、利用者数が増えています。自転車活用推進法の施行により、地方自治体が民間事業者と連携してサービスを展開するケースもみられます。

2020年は外出自粛の影響などから利用者は減少していますが、密を避ける移動手段とし評価され、事業者によっては登録者の大幅な増加がみられます。ユーザーの利便性向上のためステーション数と車両台数の増設が進められており、2021年以降は利用者が大幅に増えるとみられます。

駅からの二次交通としての利用が多く、駅周辺の駐輪場や駐車場の事業者がシェアサイクルを運営し、ステーションを設置するケースがみられます。コンビニエンスストアでもステーション設置が進んでいます。また、民間事業者と自治体との協業によって、今後は自治体が所有する土地スペースへの設置が進むとみられます。住民の利便性向上のためマンションにステーションが設置される事例も増えています。

【参考】本記事で使用した「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2021」に掲載している調査対象市場

サービス

  • カーシェア
  • レンタカー
  • 配車サービス
  • 駐車場シェア
  • シェアサイクル
  • シェアバイク
  • オンデマンド交通
  • キックスケーター
  • コインパーキング

関連機器・システム

  • 駐車装置・機器、自走式立体駐車場
  • 駐車場管理システム
  • 駐輪装置・機器
  • 駐輪場管理システム
  • 公共用充電器(急速充電器/普通充電器)
  • 公共用ワイヤレス給電システム
  • デジタルサイネージ
  • 券売機
  • KIOSK端末

モビリティ&インフラ

  • 駐車場/自動車(乗用車・商用車)
  • 駐輪場/バイク・自転車
  • 駅/鉄道
  • 空港/航空
  • バスターミナル/バス
  • ショッピングセンター
  • コンビニエンスストア
  • ガソリンスタンド

本記事は「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望 2021」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。