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コロナ禍で大きく伸びる無店舗チャネルの清涼飲料市場を調査。新型コロナウイルス感染症の流行による巣ごもり需要を受けて大きく拡大

株式会社富士経済は、コロナ禍で利用が急増し大きく伸びている生協宅配、ネットスーパー、ECにおける清涼飲料・嗜好品の国内市場を調査し、その結果を「特定無店舗流通チャネルにおける清涼飲料・嗜好品市場調査」にまとめました。

取り上げた3チャネルは、まとめ買いが多い清涼飲料・嗜好品の購買に適したチャネルとして近年需要が増えており、2020年は新型コロナウイルス感染症の流行による外出自粛を受けて、さらに市場が拡大するとみられます。一方、メーカーにとっては無店舗チャネルへのシフトが進むなか、実店舗との適切なすみ分けができるかが課題となっています。

この調査では、生協宅配、ネットスーパー、ECにおける清涼飲料(果実・野菜飲料、炭酸飲料、コーヒー飲料、茶系飲料、ミネラルウォーター類、機能性飲料、その他)と嗜好品(レギュラーコーヒー、インスタントコーヒー、日本茶・紅茶)の市場について、現状を捉え、将来を予想しました。市場はメーカーの生協宅配、ネットスーパー、EC事業者への販売額で捉えました。メーカーの自社通販サイトおよびAMAZONマーケットプレイスや仮想ショッピングモール内のショップ向けは対象外とします。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「特定無店舗流通チャネルにおける清涼飲料・嗜好品市場調査」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「特定無店舗流通チャネルにおける清涼飲料・嗜好品市場調査」の全体サマリー

生協宅配、ネットスーパー、ECにおける清涼飲料・嗜好品市場

2019年

前年比

2020年見込み

前年比

生協宅配

473億円

102.2%

539億円

114.0%

ネットスーパー

251億円

102.9%

280億円

111.6%

EC

810億円

111.4%

962億円

118.8%

合 計

1,534億円

107.0%

1,780億円

116.0%

※市場データは四捨五入しています

2019年までは生協宅配やネットスーパーの安定した成長と、ECが年率10%を超える伸びを続けてきたことにより、市場は拡大してきました。

2020年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、他者との接触を避けるライフスタイルが定着したことにより、ECをはじめ、生協宅配やネットスーパーの利用が急増しています。3月から5月がピークとなり、夏場以降はやや落ち着きがみられますが各チャネルの利用は堅調に増えており、2020年の市場は前年比16.0%増が見込まれます。

生協は、実店舗事業は縮小が続いていますが、共働き世帯やシニア層の増加によって宅配の需要は増えています。2020年は既存組合員の注文頻度と新規の加盟数が急増していることが伸長を後押ししています。ネットスーパーは、大容量ペットボトルなど重量がある商品のまとめ買いや悪天候時の配送が利点でありますが、消費者側では配送時間帯が固定されること、事業者側では配送キャパシティの限界や実店舗との共有による在庫切れの可能性といったリスクに加え、サービス自体の収益を上げるのが難しいこともあり、小幅な成長にとどまっていました。2020年は実店舗での人の密集や接触を避ける動きによって利用が急増し、前年比11.6%増が見込まれます。店舗の配送サービスは依然としてオペレーション面の負担が大きいため、大手ネットスーパーでは大型の配送センターの新設・稼働を予定するなどの方向性に舵を切りつつあります。ECは、大手EC事業者による物流インフラの整備・強化の継続的な進展などが成長要因となり、二桁の伸びが続いています。

清涼飲料は、実店舗からの持ち帰りが負担となるまとめ買い商品や大型商品の配送を利点として、利用が増加しています。2020年は外出自粛の影響を受けた実店舗購入からのシフトにより、大幅な伸びが期待されます。嗜好品は、家庭内常備のための定期的な注文や、珍しい商品を購買するためなどが主な利用目的としてあげられます。2020年は在宅時間の増加に伴い、消費者の商品へのこだわりが強くなる傾向がみられ、一部では高単価・高品質商品が好調です。

品目別では、ミネラルウォーター類や茶系飲料、無糖の炭酸飲料など、日常生活で飲用頻度が高い品目が市場をけん引しています。生協宅配では独自のPB商品の存在感が大きいですが、ネットスーパーやECはNB商品のウエイトが高く、実店舗からの需要流入がみられます。2020年はコロナ禍において、実店舗での購買を避ける動きが広がり、無店舗チャネルの位置付けがさらに高まっています。しかし、多くのメーカーでは従来通り実店舗での販売が中心であるため、ECならではの価値を訴求するため、ラベルレス商品や専用商品・ブランドの投入を進めています。

◆注目個別市場サマリー

EC

2019年

前年比

2020年見込

前年比

全体

810億円

111.4%

962億円

118.8%

ミネラルウォーター類

214億円

111.5%

265億円

123.8%

炭酸飲料

92億円

115.0%

114億円

123.9%

レギュラーコーヒー

36億円

112.5%

43億円

119.4%

※ミネラルウォーター類、炭酸飲料、レギュラーコーヒーは全体の内数です

Amazonや楽天をはじめとしたECプラットフォームの利用を中心に、市場は10%以上の伸びが続いています。生協宅配やネットスーパーでは配送キャパシティの拡充が課題となっていますが、大手EC事業者は物流インフラの整備・強化を継続的に進めているため、対象とした無店舗3チャネルの中では最も拡大の余地が大きいです。また、清涼飲料や嗜好品は、消費者が単一の商品やブランドを日常的・継続的に利用するケースが多く、ECとの相性が良い点も拡大の要因とみられます。

2020年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、春先には注文が急増し需給がひっ迫した状況もみられましたが、大手EC事業者がサービス拡充や物流拠点の新設など迅速に対応したことから、前年比18.8%増が見込まれます。

清涼飲料、嗜好品共に2017年以降、10%以上の伸びを続ける品目が多く、2020年はコロナ禍における巣ごもり需要を受けてさらに伸びるとみられます。

清涼飲料では、特に炭酸飲料やミネラルウォーター類の伸びが目立ち、2020年は前年比20%以上が見込まれます。炭酸飲料は無糖がアルコールの割材だけでなく日常的なシーンでも飲用頻度が増加していることで伸長し、ミネラルウォーター類はNB商品に加えてEC向けの安価な商品も好調です。また、嗜好品では、レギュラーコーヒーがヘビーユーザーのまとめ買い需要を獲得したことなどにより伸びています。

【参考】本記事で使用した「特定無店舗流通チャネルにおける清涼飲料・嗜好品市場調査」に掲載している調査対象市場

チャネル

  • 生協宅配
  • ネットスーパー
  • EC

清涼飲料

  • 果実・野菜飲料
  • 炭酸飲料
  • コーヒー飲料
  • 茶系飲料
  • ミネラルウォーター類
  • 機能性飲料
  • その他

嗜好品

  • レギュラーコーヒー
  • インスタントコーヒー
  • 日本茶・紅茶

◆本記事は「特定無店舗流通チャネルにおける清涼飲料・嗜好品市場調査」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。