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水処理膜や水処理装置、関連サービスなど、水資源関連市場を調査。2040年の国内・世界市場を予測

株式会社富士経済は、世界的な人口増加や工業化で安全な水確保の重要性が高まり、企業には、脱炭素だけではなく水管理の意識向上も求められるなど水資源をめぐる環境が変化する中で、高機能化が求められる水処理装置や製品、AIやIoT技術を活用した診断やコンサルティングといったビジネスの市場を調査しました。その結果を「2026年版 水資源関連市場の現状と将来展望」にまとめました。

この調査では、水処理膜、水処理薬品・部材、水処理装置・プラント、水処理関連システム/分析・サービス、水インフラ維持管理関連システム/サービスの5分野26品目の最新動向を捉え、将来を展望しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2026年版 水資源関連市場の現状と将来展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆「2026年版 水資源関連市場の現状と将来展望」の全体サマリー

水資源関連ビジネスの国内市場

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水処理関連の需要は、人口減少や上下水道施設の統廃合により長期的には浄水・下水需要が減少していくと予想されるものの、半導体や電子部品といったエレクトロニクス業界向けの純水・超純水需要が堅調に伸びることや、排水再利用などの技術の高度化・高付加価値化、水インフラの運用支援システムや水供給サービスといった新たなビジネスの登場により、成長が続くとみられます。

従来は機器やシステム、製品の販売(モノ売り)を中心とした市場でしたが、人手不足の深刻化を背景に運用・管理支援サービス(コト売り)の展開が加速しており、今後もその傾向は続くとみられます。その一環で、上下水道の経営といった統合型水ビジネス展開を目指した異業種間のアライアンスも活発化しています。

AIを始めとするIoT技術の進展でサービスの幅も広がりを見せており、機器販売に付随する遠隔監視・制御サービスに留まらず、蓄積されたビッグデータを活用した運転の最適制御や管路の劣化診断といった高度な予測やコンサルティング型サービスの展開など様々なビジネスの広がりが期待されます。

◆注目個別市場サマリー

1.水処理膜

国内市場

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精密ろ過膜(MF膜)/限外ろ過膜(UF膜)、逆浸透膜(RO膜)/ナノろ過膜(NF膜)、MBR(膜分離活性汚泥法)用膜を対象とします。

国内では、浄水や各産業で利活用されており、リプレースをメインとした堅調な市場です。日本は世界的にも水資源が豊富であり、海水淡水化や排水再利用ニーズも低いことから、市場は産業向け(民需)を中心に拡大するとみられます。浄水向けは上下水道施設の統廃合が阻害要因となりますが、エレクトロニクス業界や製薬業界といった、高純度の用水を必要とする産業分野を中心に設備投資が進み、市場をけん引すると予想されます。

RO膜(逆浸透膜)/NF膜(ナノろ過膜)は、純水・超純水製造の需要がメインです。半導体や電子部品といったエレクトロニクス製品の需要増加に伴い、ユーザー企業は製造工場の新設・増設を活発に行っています。このため洗浄などに用いられる純水・超純水のニーズは着実に高まっており、今後も成長が期待されます。製薬業界向けでは、精製水やUF水、注射用水の製造に用いられます。中国の抗生物質等の原料輸出禁止措置等を受け、政府が医薬品の国内製造を支援していることや、エネルギー削減の観点から、注射用水の製造が蒸留法から膜法へ転換が進んでいるため、需要が高まっています。

RO膜/NF膜の世界市場

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海外では、海水淡水化や排水再利用といったニーズの高まりで導入が増えています。人口増加に伴い、水ストレスの高い地域の需要や、工業化の進展で用水処理・排水再利用需要が高まり、堅調な市場拡大が予想されます。短期的には、中国の景気悪化に起因する需要停滞は懸念材料となっています。

2.超純水製造装置・システム

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半導体や液晶ディスプレイの製造・洗浄などに用いられる超純水の製造装置・システムを対象とします。ラボ用卓上式やカートリッジ式などの小型装置、純水・超純水の販売(水売り)や装置のレンタルサービスは純水・超純水供給サービスとし、対象外とします。

市場は半導体工場の新設・増設に連動するため、活発な半導体投資を受けて2025年は国内、海外ともに大幅に拡大しました。2026年は前年の反動で一時的な縮小が予想されますが、世界的な半導体需要の増加を背景に、市場は中長期的に拡大していくとみられます。

近年は北米での大型案件が市場をけん引しています。北米や台湾、韓国に加え、東南アジアやインドといった新興国で半導体関連の投資が活発化していることに伴い、超純水サプライヤーの拠点も新設されており、今後の需要増加が期待されます。

一方で、超純水供給サービスの広がりは市場の懸念材料の一つであり、参入企業によっては装置・システムよりも供給サービスを志向するケースもあります。しかし、国内では設備投資に伴う補助金などにより装置・システムの購入が促進されているため、市場への影響は抑えられるとみられます。

3.ボイラー/冷却水用薬品(国内市場)

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ボイラーや冷却塔において、設備の腐食やスケール、スライムの付着防止に用いられる薬品を対象とします。

ボイラー水用は、カーボンニュートラルの潮流でヒートポンプの採用が増え、業務・産業用ボイラー自体が減少しているため数量ベースでは縮小していますが、輸送費、材料費、人件費等の高騰を背景に値上げが相次いでいることから市場は拡大しており、2020年代は横ばいから微増が続くとみられます。

冷却水用は、首都圏を中心とした再開発に伴い、オフィスビルや地域冷暖房でセントラル空調(ターボ冷凍機)の採用が増えたため市場が拡大しています。今後も再開発案件が控えていることから空調まわりの需要が伸びていくとみられます。さらに近年のデータセンター建設の活発化も市場を後押ししています。これまでは冷却塔と同様に外資系メーカー製品の採用が多かったのですが、保守点検や緊急対応への課題があるため、2026年以降冷却塔が国内メーカー製品に置き換わる動きが見られ、冷却水用薬品も採用増が期待されます。

4.管路劣化診断・漏水検知サービス(国内市場)

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管路劣化診断サービスは、上下水道の管路の様々なデータを解析し、AI・統計モデルを用いて劣化や漏水・破損リスクを推定し更新の優先順位を明確化するサービスを対象とします。漏水検知サービスは人工衛星から取得した観測データをAI・アルゴリズムで解析し、水道管などからの漏水の可能性が高い地点を広域的に特定するサービスを対象とします。

国土交通省などによる上下水道DX推進や、近年散発した水道管の破裂事故や、水道管破損に起因する道路陥没事故による上下水道管老朽化への問題意識の高まり、従来の劣化診断にかかるコストや人手不足といった要因でAIや人工衛星を利用したこのサービスの導入が進んでいます。現状は主に上水管を対象としていますが、下水管にも範囲を広げる動きが見られ、今後も市場は拡大していくと予想されます。

【参考】本記事で使用した「2026年版 水資源関連市場の現状と将来展望」に掲載している調査対象市場

水処理膜

  • 精密ろ過膜(MF膜)/限外ろ過膜(UF膜)
  • 逆浸透膜(RO膜)/ナノろ過膜(NF膜)
  • MBR(膜分離活性汚泥法)用膜

水処理薬品・部材

  • ボイラー/冷却水用薬品
  • 水殺菌/消毒用薬品
  • 無機凝集剤
  • 活性炭
  • イオン交換樹脂

水処理装置・プラント

  • 純水製造装置/システム
  • 超純水製造装置/システム
  • オゾン発生装置(オゾナイザ)
  • 紫外線照射装置
  • 超微細気泡散気装置
  • 脱水機
  • 嫌気処理システム(UASB/EGSB)
  • 海水淡水化装置/プラント
  • 宇宙空間向け水処理装置(飲料向け水再生システム)
  • 水電解向け純水製造装置/システム

水処理関連システム/分析・サービス

  • 純水/超純水供給サービス
  • 地下水利用システム/サービス
  • 水質分析/測定装置
  • PFAS分析サービス

水インフラ維持管理関連システム/サービス

  • 上下水道監視制御システム
  • クラウド型上下水道遠隔監視/制御システム
  • 管路劣化診断/漏水検知サービス
  • 分散型水インフラ設備(非常用浄水装置)

下線の品目は国内市場に加え世界市場も調査しました
宇宙空間向け水処理装置(飲料向け水再生システム)は世界市場のみを調査しました

◆本記事は「2026年版 水資源関連市場の現状と将来展望より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらご確認いただけます。