株式会社富士経済は、再現性の高い検査の実施を目的として、簡便化、自動化に寄与する簡易培地や全自動コロニーカウンターなどが伸びる簡易キット・機器、また、受託検査企業がラインアップ拡充を進める注目検査サービスの国内市場を調査しました。その結果を「2026年版 食品検査キット/分析サービス市場実態調査」にまとめました。
この調査では、食品検査用の簡易キット・機器7品目、注目検査サービス4品目の市場の現状と将来を展望しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2026年版 食品検査キット/分析サービス市場実態調査」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
食品検査用簡易キット・機器/注目検査サービスの国内市場

簡易キット・機器市場は、食中毒などの流行やガイドラインの改訂など大きな変化がない限り、検査数はほぼ横ばいのため、各社は製品改良やスペックの向上でユーザーや需要の獲得に注力しています。また、特定の技能を有する人への負担軽減と再現性の高い検査の実現を目的とした簡便化や自動化ニーズの高まりに伴い、市場拡大が予想されます。品目別には、調製業務が伴う粉末培地から簡便に扱える簡易培地への切り替えが進んでいるほか、全自動コロニーカウンターがAI搭載型の登場により注目されています。このほか、2026年4月よりカシューナッツが新たに特定原材料に追加されたことから、アレルゲン検査は2026年、2027年と伸びるとみられます。
注目検査サービス市場は、食品企業が海外への商品展開を目指し、ハラール認証の取得需要が高まっていることや、インバウンド増加による食品や外食企業の対応進展などからハラール検査およびヴィーガン検査の需要が増加しています。また、食物繊維分析および機能性成分分析は、健康志向の高まりがみられる中、商品パッケージでの食物繊維量や機能性成分の表示が差別化に繋がることから需要が伸びています。現状、市場は小規模ですが、受託検査企業はサービスメニューの拡大に注力しており、検査結果が商品の付加価値につながるため、これら検査サービスの市場は拡大が予想されます。
◆注目個別市場サマリー
1.ハラール検査【注目検査サービス】

イスラム教で禁止されている豚肉や酒およびそれら由来の食品・原材料、添加物などが含まれていないかどうかを科学的に確認する検査サービスを対象とします。
近年増加するインバウンド需要に加えて、海外市場への商品展開を目指す国内食品メーカーの増加から、フードダイバーシティ(食の多様性)に柔軟に対応できる商品の開発・販売を目的とした需要が増え、市場は今後大きく拡大していくと予想されます。
検査としては、PCR法やリアルタイムPCR法による豚由来遺伝子の検出や、ウエスタンブロット法による豚由来コラーゲン・ゼラチンの検出、ガスクロマトグラフィーによるアルコール検査などが実施されます。なお、ハラールにおいては、製造工程も定められた方法があり、豚以外の家畜の屠畜はイスラム法に則った処理が必須です。しかし、検査のみではそこまで判断できないことから、受託検査企業は、あくまでもサンプルに対する禁忌成分の有無を科学的に検査するサービスとして展開しています。
2.全自動コロニーカウンター【簡易キット・機器】

培養後の微生物のコロニー数(集団)を全自動で瞬時に測定するシステムです。
慢性的な人手不足により業務効率化や簡便化の観点から需要が伸びています。2025年にAI搭載型が登場しており、これまでのカウンターと異なり、コロニーの重なりをほぼ正確にカウントでき、ラベルや文字の誤カウントがないです。より簡便に再現性の高い検査を実施したいと考えるユーザーが多く、AI搭載型が市場をけん引することで、今後さらに拡大するとみられます。
【参考】本記事で使用した「2026年版 食品検査キット/分析サービス市場実態調査」に掲載している調査対象市場
簡易キット・機器
- 粉末培地/生培地
- 簡易培地
- コロニーカウンター
- ATPシステム
- アレルゲン検査
- 細菌簡易同定検査キット/システム
- 食中毒菌簡易検出キット
注目検査サービス
- ハラール検査
- ヴィーガン検査
- 食物繊維分析
- 機能性成分分析
◆本記事は「2026年版 食品検査キット/分析サービス市場実態調査」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。