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画像処理システムの市場を調査。2029年の世界市場を予測

株式会社富士経済は、米国の関税措置を背景とするサプライチェーン再編や半導体産業など各国の自国産業育成が進む中で、製造現場での自動化や省人化を実現するため需要が高まっている画像処理システムの世界市場を調査し、その結果を「2026年版 画像処理システム市場の現状と将来展望」にまとめました。

この調査では、画像処理システムを、単体機器16品目、AI・ディープラーニング応用製品2品目、検査アプリケーション10品目、観察・測定関連機器2品目、医療・ライフサイエンス関連製品3品目に分け、それぞれ市場の動向を明らかにし、将来を展望しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2026年版 画像処理システム市場の現状と将来展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

画像処理システムの世界市場

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画像処理システムの需要は底堅いです。大型投資がみられる物流関連や、グローバル規模のサプライチェーン再編などにより、設備投資が増加していることが影響しています。また、次世代半導体を含む半導体関連市場が好調なことも市場拡大に繋がっています。世界的なFAメーカーがFAソリューションと親和性の高い画像処理システムと連携させ、自動化や省人化を進める動きも市場を後押ししています。

単体機器は、2025年の市場は7,978億円となりました。規模の大きい画像処理装置(筐体型)では、物流関連を始め、電機・電子、食品、パッケージング、半導体分野などの多様なシーンで需要が増加しています。

今後は、画像処理装置(筐体型)やFA用エリアスキャンカメラ、画像処理用LED照明などの伸びが、市場拡大をけん引するとみられます。

AI・ディープラーニング応用製品は、着実に普及が進んでおり、2025年の市場は二桁増となりました。

今後も二桁増が続くとみられ、特に、規模の大きいディープラーニング活用型画像処理ソフトウェアが、技術向上や生成AIによる画像生成機能などの機能拡張に加え、AIベンチャー企業の参入により市場が活性化しており、伸長をけん引するとみられます。

検査アプリケーションは、世界的な半導体需要の急増を受け、ウエハー外観検査装置が市場拡大をけん引しています。AIや高性能コンピューティング向け半導体の伸びに加え、半導体の微細化や複雑化が追い風となっています。半導体産業は地政学的リスクを大きく受けるため、各国がサプライチェーンの強靭化や製造能力強化を背景に、設備投資を進めていることから、今後も市場拡大が予想されます。また、2027年以降、全固体電池の量産化が予想され、電極シートや固体電解質シートの表面欠陥や異物、塗工不良などの検査需要が期待できるWeb外観検査装置が伸びるとみられます。

観察・測定関連機器は、研究開発用途での採用が多いです。2024年から2025年にかけて、製造業における高度な検査・計測需要が底堅く市場は堅調に推移しました。

2026年以降は、半導体関連の需要増加が市場拡大に繋がるとみられます。工業用X線検査装置は、自動車関連や電子部品関連での利用が中心ですが、微細化が進み精度の要求が高まっている半導体関連でも需要の高まりが期待されます。また、白色干渉計は、ウエハーなどの平坦な材料・部品の検査に用いられるケースが多く、広範囲の表面形状を高精度に測定できるため、引き続き伸びるとみられます。

医療・ライフサイエンス関連製品は、設備投資が安定しており、高精度な画像検査・解析ニーズも高まっていることから市場が拡大しています。要求性能の高度化による製品単価上昇も後押ししました。

医療・ライフサイエンス用カメラと錠剤・顆粒剤検査装置は、医薬品や医療機器に対する法令順守が厳しい、欧米や日本を中心に高性能な画像処理機器による検査ニーズが好調です。また、中国やその他アジアでも人口増や高齢化で医薬品製造拠点が増加しており、今後も市場拡大が予想されます。

◆注目個別市場サマリー

1.ウエハー外観検査装置

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半導体ウエハー上の異物や欠陥を検査、検出する装置を対象とします。米国の半導体製造装置メーカーが強いですが、特定領域では日本メーカーも存在感を示しています。

台湾・韓国を中心としたアジアが5割程度を占め、最先端の半導体製造に関する設備投資が増えていることで、検査装置の需要も増加しています。中国は2割強を占め、半導体や製造装置の自給自足を国策としており、半導体製造設備への旺盛な投資により伸びています。また、日本でもTSMCやRapidusなどの設備投資が順調なため伸長しています。

自動車や通信インフラ分野の伸びによって、半導体の需要はさらに高まるとみられ、2026年以降も市場拡大が続くと予想されます。自動車分野でのインバーターや各種センサーを始めとする電装部品の大幅な増加、通信インフラ分野ではデータセンターにおける各機器の半導体需要を背景に、ウエハー外観検査装置の需要が増えています。

今後も米国や台湾、韓国では、大手半導体ファウンドリやメモリーメーカーが次世代半導体の量産化に取り組んでいることから伸長が予想されます。また、中国では自動車の電動化やAI・機械学習技術の活用を進める上で、設備投資が増えることが、検査装置の需要増加に繋がるとみられます。日本はAIや5G向けの先端半導体需要の高まりや外資系半導体メーカーの誘致に伴い、堅調な伸びが予想されます。

2.ディープラーニング活用型画像処理ソフトウェア

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外観検査など画像処理に特化したディープラーニングソフトウェアを対象とします。自動車関連、電機・電子関連用途での導入が主軸です。欧米や中国ベンダーの展開が目立ちますが、日本のベンダーも大手からベンチャー企業まで広く参入しています。

熟練目視検査員の減少に伴って、ルールベース検査(定められた規則や基準に基づいて製品の品質を確認する方法)では対応できない検査の自動化ニーズが高まっていることから、市場は拡大しています。少ない画像データから学習するディープラーニング画像処理技術の向上や参入企業の増加、積極的なシステム提案などにより、早いペースで導入が進んでいます。

人手不足が深刻化する一方、グローバルで品質の標準化が求められていることから、大手ユーザー企業が導入事例を複数の生産ラインや工場にも横展開するケースが増えているため、導入はさらに加速するとみられます。また、画像生成AIで、良品画像に比べて不足する不良品画像を生成しソフトウェアに学習させることや、画像と言語を同時に処理可能な大規模マルチモーダルAIで不良判定の理由を言語出力するなど、様々な機能向上が導入の追い風となり、2029年の市場は2025年比87.2%増が予測されます。

エリア別では、中国が市場の30%強を占め、依然として世界の工場の役割を担っており、今後も伸びが続くとみられます。また、インドは有力AI企業が多いほか、チャイナリスク回避や「Make in India」政策により自動車や電機・電子関連への投資が積極的であることから、今後市場が本格化するとみられます。

3.3Dステレオカメラ

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複数台のカメラを搭載して、カメラ間の視差などから3D情報を得るカメラを対象とします。主に、産業用ロボットや屋内外用の自律走行ロボットなどで採用されています。

2025年は、物流関連の設備投資が増加し、AGVやAMRといった自律走行ロボットや産業用ロボットの需要が増加したことで、市場は前年比13.3%増となりました。また、生産工程を自動化するFAの3Dビジョンとして採用が多かったことも市場拡大に繋がりました。

今後は、物流関連の市場規模が大きい中国や欧米を中心に、3Dステレオカメラを採用した製品の導入がさらに進むとみられます。従来の主要用途であるロボット向けに加え、特に、FAをターゲットにハイエンド製品の市場投入が進むことで、単価上昇も予想されるため、市場は拡大が続くとみられます。

【参考】本記事で使用した「2026年版 画像処理システム市場の現状と将来展望」に掲載している調査対象市場

単体機器

処理装置

  • 画像処理装置(筐体型/ボード型・ライブラリライセンス)
  • 画像センサー

カメラ

  • FA用エリアスキャンカメラ
  • FA用ラインスキャンカメラ
  • 産業用CIS
  • 3Dラインプロファイラ
  • 3Dステレオカメラ
  • 構造化光型3Dカメラ
  • 産業用ToFカメラ
  • ライトフィールドカメラ
  • 赤外線サーモグラフィー
  • ハイパー/マルチスペクトルカメラ

キーコンポーネンツ

  • 画像処理用LED照明
  • 画像処理用レンズ
  • 産機用イメージセンサー

AI・ディープラーニング応用製品

  • ディープラーニング活用型画像処理ソフトウェア
  • 産業用AI機能搭載カメラ

検査アプリケーション

デバイス関連

  • ウエハー外観検査装置
  • 測長SEM
  • FPD検査装置

基板実装関連

  • クリームはんだ印刷外観検査装置
  • インライン実装検査装置(リフロー前後)
  • AXI

自動車関連

  • 自動車部品外観検査装置
  • リチウムイオン電池外観検査装置

製紙・印刷関連

  • Web外観検査装置
  • 印刷面外観検査装置

観察・測定関連機器

  • 工業用X線検査装置
  • 白色干渉計

医療・ライフサイエンス関連製品

  • 医療・ライフサイエンス用カメラ
  • 画像解析計測ソフトウェア
  • 錠剤・顆粒剤検査装置

調査エリア

  • 日本
  • 中国(中国・香港)
  • その他アジア(韓国、台湾、インド、他アジア、中近東)
  • 米州(米国、カナダ、メキシコ、ブラジルなど中南米諸国)
  • 欧州(西欧、東欧、トルコなど)
  • その他(ロシア、CIS加盟国、オセアニア、アフリカなど)

◆本記事は「2026年版 画像処理システム市場の現状と将来展望」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。