株式会社富士経済は、本格的な実用化が期待される全固体電池や、全固体電池が普及するまでの過渡期に実用する半固体電池・疑似固体電池の性能の鍵を握る固体電解質の世界市場を調査し、その結果を「2025 固体電解質市場・主要サプライヤーに関する調査」にまとめました。
この調査では、硫化物系と酸化物系の固体電解質市場について、現状を明らかにし将来を展望しました。また、硫化物系、酸化物系、高分子系、ハロゲン化物系の固体電解質メーカーについて開発・実用化への取り組みを捉えました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2025 固体電解質市場・主要サプライヤーに関する調査」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
1.硫化物系固体電解質の世界市場
2030年以降、硫化物系全固体電池の性能が改善されEVに普及するとみられます。
硫化物系全固体電池はEV向けとして注目度が高いが本格的な実用化には至っておらず、使用される硫化物系固体電解質もサンプルや試験用出荷が中心であるため市場は小さく、2025年は91億円が見込まれます。
自動車メーカーや電池メーカーは、EV向け硫化物系全固体電池の量産を2027年から2030年にかけて開始すると発表しています。このことから、2020年代後半から市場が急拡大するとみられます。
2030年以降は、新たな正極・負極活物質の採用や冷却システムの簡略化による電池の高容量化、イオン伝導度やイオン輸率の高さを活かした急速充電性能の向上など硫化物系全固体電池の性能改善が予想されます。これによりEVを中心に硫化物系全固体電池の採用が増加し、硫化物系固体電解質の需要も高まるため、2045年の市場は2024年比164.2倍の7,553億円が予測されます。
2.酸化物系固体電解質の世界市場
疑似固体電池の固体電解質比率向上などによって市場の拡大が見込まれます。
中国メーカーにおいて疑似固体電池向けに量産が始まっているため、2025年の市場は634億円が見込まれます。硫化物系固体電解質よりも早く市場が拡大しています。
2020年代半ばから後半にかけて、中国の電池メーカーが現地の電動バイクやEV向けなどに疑似固体電池の実用化を進めるとみられます。また、日系メーカーによる全固体電池の実用化も予想され、引き続き市場拡大が予想されます。2030年以降は、疑似固体電池の普及や全固体電池の市場化に加え、疑似固体電池の固体電解質比率の向上による性能改善に伴って市場が拡大するとみられます。
【参考】本記事で使用した「2025 固体電解質市場・主要サプライヤーに関する調査」に掲載している調査対象市場
固体電解質
- 硫化物系
- 酸化物系
メーカー事例
- 硫化物系8社
- 酸化物系4社
- 高分子系2社
- ハロゲン化物系1社
◆本記事は「2025 固体電解質市場・主要サプライヤーに関する調査」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。