株式会社富士経済は、新興国市場の盛り上がりに加え、医療費圧縮政策が続く日本市場に対する優先度は低下していますが、他国と比較しても規模が大きく、また、医療基盤が整っていることから依然として多くが欧米に次ぐ市場に位置付け、近年は新規参入が目立つ外資系製薬企業の最新動向を調査しました。その結果を「2025年版 製薬企業ポートフォリオ戦略 No.1 外資企業編」にまとめました。
この調査では、グローバルに展開する大手企業から海外拠点企業まで、外資系製薬企業108社の日本における医療用医薬品売上、営業体制、提携状況、研究開発状況などビジネス体制をケーススタディし、各社の事業戦略の現状と今後を展望しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2025年版 製薬企業ポートフォリオ戦略 No.1 外資企業編」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
1.外資系製薬企業の日本における医療用医薬品売上
外資系製薬企業の日本における医療用医薬品の売上は、2020年に新型コロナウイルス感染症の流行に伴う医療機関受診控えの影響を受け前年から縮小しました。2021年は新型コロナワクチン・治療剤の政府買い上げが始まり、2022年には受診も回復に向かい大きく拡大しました。
2023年、2024年は、新型コロナワクチン・治療剤の売上減少により日本における売上は縮小しましたが、複数の企業が新規もしくは既存の希少疾患治療剤の売上を伸ばしました。また、発売や適応拡大により自己免疫疾患治療剤のJAK阻害剤や生物学的製剤の売上を伸ばしたところもあります。抗がん剤も適応拡大が目立ち、抗がん剤の売上増加を続ける企業がみられました。
2025年は、複数の企業が希少疾患領域などに注力しており、疾患啓発活動などにより患者開拓を進めることで処方数が増加するとみられます。日本市場に新たに参入する企業もみられることから、売上は前年比1.8%増が見込まれます。
2.外資系製薬企業が日本に抱えるMR数と一人当たりの売上
MR数は減少傾向にあり、2022年、2023年は大手企業などが希望退職を募ったことなども減少要因となりました。2024年には、日本市場に新規参入、日本市場で自社製品販売やプロモーションを開始した企業がMRを配置したことから一時的に増加しましたが、今後も減少は続くとみられます。
MRの一人当たりの売上は、2023年、2024年に新型コロナワクチン・治療剤の大幅な売上減少により低下しています。2025年は、MR数が減少するなかで医療用医薬品の売上は増加するとみられることからMRの一人当たりの売上も高まります。
3.領域別開発企業数
2025年は、2023年に引き続きがん領域が開発の主軸となっています。また、中枢神経系疾患に関連する希少疾患や、皮膚疾患領域を含む自己免疫疾患領域における高い注力度が維持されています。
2025年の特徴としては、肥満症治療剤が開発トレンドとなっていることから、肥満症を含む糖尿病・代謝系疾患領域の開発企業数が増加傾向にあります。
【参考】本記事で使用した「2025年版 製薬企業ポートフォリオ戦略 No.1 外資企業編」に掲載している調査対象市場
- 外資系製薬企業108社
◆本記事は「2025年版 製薬企業ポートフォリオ戦略 No.1 外資企業編」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。