株式会社富士経済は、開発品のラインアップ増強と開発スピードの強化を目的に、国内外の企業とのライセンス提携や事業提携、AI技術の導入を進め、注力疾患領域のシフトにより自社の組織体制の再編、事業の選択と集中などを図る日系製薬企業の最新動向を調査しました。その結果を「2025年版 製薬企業ポートフォリオ戦略 No.2 国内企業編」にまとめました。
この調査では、日系の大手製薬企業からスタートアップ企業まで133社を対象に、国内における医療用医薬品売上、営業体制、提携状況、研究開発状況などビジネス体制をケーススタディし、各社の事業戦略の現状と今後を展望しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、『2025年版 製薬企業ポートフォリオ戦略 No.2 国内企業編』をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
1.日系製薬企業43社の医療用医薬品国内売上
調査対象133社のうち、自社販売製品のある日系製薬企業43社の医療用医薬品国内売上は、2024年度に前年度比0.8%増の3兆7,296億円となりました。2025年度には前年度比1.2%増の3兆7,735億円が見込まれます。新たな疾患領域への注力シフトが活発化し、市場は上向いています。
日系製薬企業は外資系製薬企業と比較し、開発品数が限定的な企業が多く、開発品のラインアップ増強と開発スピードの強化が急務となっています。対応策として、国内外の製薬企業とライセンス提携して化合物候補や前期開発品の導入が進められています。また、創薬の短縮を図るためにAIを活用するなど、従来とは異なる候補品の探索も活発化しています。
開発需要の拡大を受けて、大学発のアカデミア系創薬企業やバイオベンチャーが相次いで登場しており、こうしたスタートアップ企業との事業提携が加速しています。また、ダイドーファーマやバイタルケーエスケー・ホールディングス、丸紅ファーマシューティカルズ、王子ファーマなど、異業種からの新規参入も散見されます。
近年は日系の大手製薬企業において、がんや免疫系疾患関連、希少疾患関連といったスペシャリティ領域への注力シフトが顕著であり、中堅製薬企業がそれに追随しています。これにより製品ラインアップの変化やスペシャリティ領域への人的リソースの転換が進んでいます。主力品のパテントクリフ対策も組織体制の再編を後押ししています。また、日系製薬企業の医薬事業からの撤退や譲渡が見られました。ライセンス提携や事業提携の進展などにより、今後は業界内がより一層複雑に絡み合うことになると予想されます。
2.医療用医薬品国内売上上位10社のMR数と一人当たりの売上(2024年度)
医療用医薬品国内売上上位10社のMR数は、2024年11月時点で9,239人でした。1,000人を超える企業は4社でした。ほかは800人から900人前後ですが、特定の疾患領域特化型の企業1社については400人を下回ります。
医療用医薬品国内売上上位10社の合計は、2024年度に2兆4,022億円であったことから、MR一人当たりの売上は、2.6億円となります。
【参考】本記事で使用した「2025年版 製薬企業ポートフォリオ戦略 No.2 国内企業編」に掲載している調査対象市
- 日系製薬企業・創薬企業133社
◆本記事は『2026年 循環型プラスチック・素材市場の新展望』より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。