株式会社富士キメラ総研は、新機種の投入や関連コンテンツ、ソリューションの進化により今後の拡大が期待されるAR/VR関連市場の最新動向を調査し、その結果を「AR/VR関連市場の将来展望 2023」にまとめました。
この調査では市場をAR/VR表示機器、AR/VR関連・周辺機器、AR/VR表示関連デバイス、センサー/フィードバックデバイス、BtoC向けコンテンツ、BtoB/BtoBtoC向けソリューションに区分し、各市場の現状を捉え、将来を予測しました。また、市場拡大への課題点や今後のロードマップなどを中長期の視点で整理しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「AR/VR関連市場の将来展望 2023」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
1.AR/VR表示機器の世界市場
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2022年見込 |
2021年比 |
2030年予測 |
2021年比 |
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VR表示機器 |
4,937億円 |
140.6% |
2兆8,858億円 |
8.2倍 |
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AR表示機器 |
3,961億円 |
137.8% |
4兆5,443億円 |
15.8倍 |
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合 計 |
8,898億円 |
139.3% |
7兆4,301億円 |
11.6倍 |
AR(Augmented Reality、拡張現実)、VR(Virtual Reality、仮想現実)の技術を活用したコンテンツの表示機器、具体的にはVR表示機器はHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、AR表示機器はHUD(ヘッドアップディスプレイ)やスマートグラス、スマートコンタクトレンズを対象とします。またAR表示機器の一部として、より高精度なオーバーレイ表示を可能とするMR(Mixed Reality、複合現実)表示機器を含みます。
2023年にはHMDで複数の新製品発売が予定されており、市場はさらに拡大するとみられます。それぞれの機器で新商品が発売されるタイミングで市場が拡大すると予想され、将来的にはBtoC向け商品の投入によってMRスマートグラスが急激に拡大し、2030年時点ではAR表示機器市場がVR表示機器市場を上回るとみられます。
VR表示機器のHMDは接続型とスタンドアロン型に分類され、2021年時点で市場は3,511億円となっています。PCやゲーム機器に接続して使用する接続型はコアユーザーの使用が多く、スタンドアロン型は手軽さからライトユーザーのニーズを捉えています。
スタンドアロン型はゲーミングに加え個人でのビジネス利用やBtoB/BtoBtoCの利用が増加し、市場をけん引していくと予想されます。また接続型はコアユーザーの需要が底堅いため今後も比較的安定して伸びるとみられます。
AR表示機器は2021年まではHUDが主体でしたが、今後はスマートグラスの構成比が高まっていくとみられます。スマートグラスは製造やインフラ、建築業での作業支援などBtoB向けがメインの市場でありますが、2022年からBtoC向けの市場が本格的に立ち上がったことにより大きく伸びています。技術的な進展が当初計画のロードマップより遅れていることから、市場は2027年ごろから本格的に拡大していくとみられ、特に大手ITベンダーやスマートフォンメーカーによるBtoC向け商品の発売が拡大のトリガーになると期待されます。
2.BtoC向けコンテンツの国内市場
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2022年見込 |
2021年比 |
2030年予測 |
2021年比 |
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775億円 |
101.6% |
2,284億円 |
3.0倍 |
ゲームコンテンツや映像コンテンツ/映像配信を対象とします。VRでは一般のゲームコンテンツをVR対応したものや、360°動画の配信が主流となっています。将来的にはVR用に開発されたゲームが増えるとみられ、NFT(非代替性トークン)との組み合わせによりコンテンツ内での経済活動も可能になると予想されます。また、映像配信においてはマルチアングルの映像配信や視点ズーム機能などが増えていくとみられます。
ARではスマートフォンの位置情報を用いたゲームが主流です。また、ARとスポーツを組み合わせたARスポーツのアミューズメント施設もあり、徐々に利用が増えています。今後位置情報技術の発展に伴い、より高度なコンテンツの開発が期待されるほか、スマートグラスの普及によってARスポーツの認知が広がり、利用者の増加が期待されます。
3.BtoB/BtoBtoC向けソリューションの国内市場
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2022年見込 |
2021年比 |
2030年予測 |
2021年比 |
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203億円 |
116.0% |
1,158億円 |
6.6倍 |
AR/VRによるショッピングや会議、作業支援などを対象とします。現状はVRシミュレーション/トレーニングが主体であり、製造業や建築業、インフラ分野のメンテナンスなどで、スタンドアロン型HMDを用いたシミュレーションの採用が増加しています。またAR/MRを利用した作業支援も普及しつつあります。
今後は製造現場や医療現場など、3Dを導入することでミスによるリスクの低減が期待される業界を中心にVRシミュレーション/トレーニングやVR会議/オフィスの利用が広がっていくとみられます。
◆注目個別市場サマリー
1.MRスマートグラスの世界市場【AR表示機器】
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2022年見込 |
2021年比 |
2030年予測 |
2021年比 |
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452億円 |
118.9% |
2兆7,741億円 |
73.0倍 |
肉眼で見える視界に映像を重ね合わせることでMR表示を可能とする機器をMRスマートグラスと定義しました。HMDは対象外とします。ARスマートグラスよりも表示機能やセンシング機能に優れますが、現状では高重量や高価格です。2022年時点ではBtoB向けの製品が大半であり、BtoC向けは高価格やサイズが大きいことから商品の投入が少ない状況です。
今後、BtoC向けの商品投入が市場拡大の起爆剤になるとみられます。特に有力企業の参入が想定される2027年ごろから市場が本格的に拡大し、将来的には低価格化が進むことによりARスマートグラスから需要がシフトし、2030年の市場は2兆7,741億円が予測されます。
2.スタンドアロン型HMDの世界市場【VR表示機器】
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2022年見込 |
2021年比 |
2030年予測 |
2021年比 |
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4,195億円 |
152.7% |
2兆4,639億円 |
9.0倍 |
CPUが搭載され単独で機能するHMDを対象とします。高スペックなPCやゲーム機などがなくても手軽にVRを体験できる点や、ケーブルが不要で取り回しが良い点がメリットであり、ライトユーザーから支持されています。
2020年に低価格で高性能な商品が登場したことにより市場が拡大しました。部材供給がひっ迫した時期がありましたが、2022年には状況が改善されており、市場は前年比52.7%増の4,195億円が見込まれます。
中長期的には、ゲーム用途以外にPCモニターの代替やBtoB/BtoBtoCでの活用、さらには、メタバース空間へのアクセスデバイスとしての利用が期待されます。またビジネス利用を想定した10万~20万円のハイエンド機種が増加することから、2030年の市場は2兆4,639億円が予測されます。
【参考】本記事で使用した「AR/VR関連市場の将来展望 2023」に掲載している調査対象市場
AR/VR表示機器
VR表示機器
- 接続型HMD
- スタンドアロン型HMD
AR表示機器
- ARスマートグラス
- MRスマートグラス
- ヘッドアップディスプレイ(HUD)
- スマートコンタクトレンズ
AR/VR関連・周辺機器
- スマートフォン
- PC
- ゲーム機
AR/VR表示関連デバイス
- LCD/OLEDディスプレイ
- マイクロディスプレイ(マイクロOLED/MEMS/マイクロLCD)
- マイクロLEDディスプレイ
- HMD用光学レンズ
- レンズ/導光板用高屈折樹脂
- スマートグラス用導光板
- 回折光学素子/ホログラム光学素子材料
- 導光板用高屈折ガラス基板
- HUD用中間膜
- 透明スクリーン
- 透明ディスプレイパネル
- 空中ディスプレイ用光学素子
- CPU/GPU
センサー/フィードバックデバイス
- モーショントラッキングセンサー
- エリアイメージセンサー(ローリング)
- エリアイメージセンサー(グローバル)
- ToFセンサー
- 超音波センサー
- 脳波センサー
- 高感度ハプティクス用アクチュエータ
- 空中ハプティクスデバイス
BtoC向けコンテンツ
- ゲームコンテンツ
- 映像コンテンツ/映像配信
BtoB/BtoBtoC向けソリューション
- ARショッピング
- VRショッピング
- VR会議/オフィス
- VRシミュレーション/トレーニング
- AR作業支援
- MR作業支援
◆本記事は「AR/VR関連市場の将来展望 2023」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。