本文にスキップする

富士経済グループ 市場調査サポートサイト

パワー半導体の市場を調査。2035年の世界市場を13兆4,302億円(2022年比5.0倍)と推計

株式会社富士経済は、電動化の進展により好調な自動車・電装分野をはじめ、様々な分野で需要増が期待されるパワー半導体の世界市場を調査し、その結果を「2023年版 次世代パワーデバイス&パワエレ関連機器市場の現状と将来展望」にまとめました。

この調査では、シリコンパワー半導体や次世代パワー半導体のほか、構成部材19品目、製造装置19品目の市場を捉えました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2023年版 次世代パワーデバイス&パワエレ関連機器市場の現状と将来展望」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

1.パワー半導体の世界市場

2023年見込

2022年比

2035年予測

2022年比

シリコン

2兆7,833億円

111.0%

7兆9,817億円

3.2倍

次世代

2,354億円

134.5%

5兆4,485億円

31.1倍

合 計

3兆186億円

112.5%

13兆4,302億円

5.0倍

※市場データは四捨五入しています

シリコンパワー半導体と次世代パワー半導体(SiC、GaN、酸化ガリウム、ダイヤモンド)を対象とします。

シリコンパワー半導体は、自動車・電装分野の需要増加に加え、情報通信機器分野や産業分野の需要も堅調であったことから、2022年の市場は拡大しました。民生機器分野の需要は落ち着きがみられましたが、自動車・電装分野がけん引し、2023年以降も高い伸びで市場は拡大するとみられます。

次世代パワー半導体は、SiCパワー半導体が大きく伸び、GaNパワー半導体の需要も堅調だったため、2022年の市場は前年比2.2倍と大きく拡大しました。2023年も引き続き市場拡大が予想されます。今後、酸化ガリウムパワー半導体の市場も立ち上がるとみられ、2035年に向けて市場は大きく拡大するとみられます。

2.構成部材の世界市場

2023年見込

2022年比

2035年予測

2022年比

3,023億円

111.5%

1兆2,020億円

4.4倍

2022年は、パワー半導体の市場拡大に伴いウエハー、前工程材料、後工程材料の需要が増加し、市場は前年比30.9%増の2,711億円となりました。2023年は部材メーカー各社の生産能力に限界があることから伸びは鈍化しますが、引き続き市場は拡大が予想されます。今後は自動車・電装分野の需要増加やSiCパワー半導体の伸びに伴うシンタリング接合材や窒化ケイ素回路基板などの採用増加が市場拡大に寄与するとみられます。

3.製造装置の世界市場

2023年見込

2022年比

2035年予測

2022年比

4,124億円

121.4%

8,180億円

2.4倍

2022年は、中国を中心とした海外パワー半導体メーカーの積極的な設備投資により、市場は前年比39.3%増と大きく伸長しました。中国や他アジアでの設備投資に加えて、ウエハーの大口径化が進んでおり、SiCウエハーの8インチ対応ニーズが増えていることや、中国をはじめとする海外で積極的な設備投資が続くことから、2023年以降も市場拡大が続くとみられます。しかし、部材の調達難による納期の長期化などの影響から、市場の伸びは緩やかになるとみられます。

◆注目個別市場サマリー

1.SiCパワー半導体

2023年見込

2022年比

2035年予測

2022年比

2,293億円

134.3%

5兆3,300億円

31.2倍

SiC-SBD、SiC-FET、SiCパワーモジュールを対象とします。

電力変換の高効率化を目的に中国や欧州を中心に急速に採用が進んでおり、市場は拡大しています。データセンターのサーバー電源などの情報通信機器分野や太陽光発電などのエネルギー分野の需要増加に加えて、充電スタンド、電動車のトラクションインバーターをはじめとする自動車・電装分野が好調だったことから2022年の市場は拡大し、2023年も引き続き伸長すると予想されます。

再生可能エネルギーの普及や自動車の電動化の進展により、今後も市場は高い伸びで推移するとみられます。設備投資による生産能力の増強やウエハーの大口径化対応、加工技術の向上などにより低価格化が進むことで、電動車のトラクションインバーターでSiCパワーモジュールの採用が本格化し、市場拡大が加速するとみられます。

2.GaNパワー半導体

2023年見込

2022年比

2035年予測

2022年比

57億円

132.6%

740億円

17.2倍

GaNパワー半導体は、電力変換の高効率化を目的にACアダプターなどの高速充電やデータセンターのサーバー電源で採用が進んでいることから市場は拡大しており、2023年は前年比32.6%増の57億円が見込まれます。今後もこれらのアプリケーションを中心に市場拡大が期待されます。また、自動車・電装分野において、バッテリーの小型化や航続距離の延長を目的に、オンボードチャージャーやDC-DCコンバータなど電動車の補機系での採用が始まることが市場を押し上げるとみられ、2035年の市場は2022年比17.2倍の740億円が予測されます。

3.酸化ガリウムパワー半導体

2023年見込

2022年比

2035年予測

2022年比

4億円

-

445億円

-

量産化に向けたサンプル評価が継続的に行われています。SBDの量産が開始予定であることから、2023年の市場は4億円が見込まれます。また、2025年頃にFETの実用化が予定されており、シリコンパワー半導体やSiCパワー半導体からの置き換えによる市場拡大が期待されます。今後は民生機器分野や情報通信機器分野が市場をけん引し、中長期的には産業分野やエネルギー分野の需要が増加するとみられます。また、将来的には自動車・電装分野への展開も期待されます。

【参考】本記事で使用した「2023年版 次世代パワーデバイス&パワエレ関連機器市場の現状と将来展望」に掲載している調査対象市場

パワーデバイス

  • 整流ダイオード
  • SBD(ショットキー・バリア・ダイオード)
  • FRD(ファスト・リカバリー・ダイオード)
  • バイポーラパワートランジスタ
  • 低耐圧パワーMOSFET
  • 高耐圧パワーMOSFET
  • サイリスタ・トライアック
  • IGBTディスクリート
  • IGBTモジュール
  • インテリジェントパワーモジュール
  • サイリスタモジュール
  • SiC-SBD
  • SiC-FET
  • SiCパワーモジュール
  • GaNパワーデバイス
  • 酸化ガリウムパワーデバイス
  • ダイヤモンドパワーデバイス

パワーデバイス構成部材

  • SiCウェーハ
  • GaNウェーハ
  • 酸化ガリウムウェーハ
  • ダイヤモンドウェーハ
  • 半導体レジスト
  • バッファーコート膜
  • CMPパッド
  • CMPスラリー
  • ダイボンディングペースト
  • はんだ
  • シンタリング接合材
  • ボンディングワイヤ
  • 封止材料
  • 窒化アルミニウム回路基板
  • アルミナ系回路基板
  • 窒化ケイ素回路基板・白板
  • 金属放熱基板
  • 放熱シート
  • 放熱グリース

パワーデバイス製造装置

  • エピ膜成長装置
  • CMP装置
  • プラズマCVD
  • コータ/デベロッパ
  • 露光装置
  • イオン注入装置
  • 熱処理装置
  • レーザーアニール装置
  • ドライエッチング装置
  • スパッタリング装置
  • 洗浄装置
  • バックグラインダ
  • ダイシング装置
  • ダイボンダ
  • ワイヤボンダ
  • モールディング装置
  • ウェーハ外観検査装置
  • チップ外観検査装置
  • 電気テスタ装置

◆本記事は「2023年版 次世代パワーデバイス&パワエレ関連機器市場の現状と将来展望」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。