株式会社富士キメラ総研は、高度な協調・統合制御が要求されるxEVシステムや自動運転システムの実現に向けて注目される車載ECUと関連デバイスの世界市場について調査し、その結果を「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2022 下巻」にまとめました。
この調査では、車載ECUについては6領域(パワートレイン系、xEV系、走行安全系、ボディ系、情報系、スマートセンサー/アクチュエーター)に分けて国・地域別に分析し、加えて、それらを構成するデバイスについては29品目の動向を捉えました。車載電装システムやその構成デバイスの市場については「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2022 上巻」でまとめております。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2022 下巻」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
1.車載ECUの世界市場
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2022年予測 |
2020年比 |
2035年予測 |
2020年比 |
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パワート |
1兆1,182億円 |
100.6% |
1兆344億円 |
93.1% |
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xEV系 |
1兆968億円 |
182.7% |
4兆7,937億円 |
8.0倍 |
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走行 |
1兆8,122億円 |
109.8% |
3兆247億円 |
183.2% |
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ボディ系 |
1兆3,201億円 |
108.9% |
1兆9,414億円 |
160.1% |
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情報系 |
2兆556億円 |
131.2% |
5兆6,565億円 |
3.6倍 |
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スマート |
1兆5,704億円 |
145.0% |
4兆5,691億円 |
4.2倍 |
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合 計 |
8兆9,732億円 |
124.2% |
21兆198億円 |
2.9倍 |
※市場データは四捨五入しています
2021年における自動車1台当たりのECUは平均で29.6個搭載されており、今後搭載数は年々増加し、2035年には46.6個になるとみられます。それに伴い、市場は順調に拡大し、2035年には2020年比2.9倍が予測されます。
今後の伸びが最も期待されるのはxEV系です。xEVの普及に伴い、インバーターECUや車載充電器ECUなどが伸びをけん引すると予想されます。
走行安全系は市場の約2割を占めています。横滑り防止のESC-ECUやEPS(電動パワーステアリング)-ECUなどのパッシブセーフティ系、ADAS-ECUや自動運転ECUなどのアクティブセーフティ系、足回り系ECUなどに分けられます。エアバッグシステムやESCなど搭載が標準化しているシステムに加えて、ADAS/自動運転システムの高度化に伴いECUの搭載が増加するため、アクティブセーフティ系を中心に順調に伸びるとみられます。
ボディ系は、車内空間における快適性に関連するECUが多く、エアコンECUなどを中心に緩やかな伸びが予想されます。
情報系は自動車のコネクテッド化、およびADAS/自動運転システムなど他システムとの連動化を背景に、車外通信機能の追加やそれに伴う車内エンターテインメント機器の増加、出力系デバイスの増加によって拡大するとみられます。
スマートセンサー/アクチュエーターは、ADAS/自動運転システムの高度化によるセンサー精度の上昇や、電動車の増加に伴いモーターの回転制御の高精度化・高出力化が可能な高機能製品の需要が高まり、数量ベース以上に金額ベースが伸びると予想されます。
2.ECU構成デバイスの世界市場
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2022年予測 |
2020年比 |
2035年予測 |
2020年比 |
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センサー |
1兆5,546億円 |
109.9% |
2兆3,616億円 |
166.9% |
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半導体 |
3兆9,824億円 |
132.6% |
9兆4,414億円 |
3.1倍 |
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回路部品 |
1兆2,332億円 |
125.8% |
2兆4,962億円 |
2.5倍 |
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その他 |
8兆6,887億円 |
132.3% |
10兆4,341億円 |
158.8% |
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合 計 |
15兆4,589億円 |
129.2% |
24兆7,334億円 |
2.1倍 |
※市場データは四捨五入しています
ECUの搭載数増加に伴い、構成要素となる半導体や回路、基板などの部品の需要が増加しており、市場は堅調な拡大が期待されます。2035年の市場は、2020年比2.1倍が予測されます。
車載ECUの構成要素として、多様なセンサーの採用が増えていることから、センサー市場は堅調な拡大が予想されます。環境規制強化に向けた内燃機関の高度化ニーズや、ADASをはじめとした走行安全装置のニーズの高まりにより、普及車にも搭載が進んでいることが追い風となっています。
車載ECUの中核となる半導体では、市場規模の大きいSoC/FPGAや車載マイコン、メモリー(DRAM/NAND)の伸びが、市場拡大をけん引するとみられます。また、電動車の普及に伴い、バッテリー監視ICやSiCモジュールは大幅な需要増加が予想されます。
回路部品も電動車の普及に伴い順調な伸びが予想されます。特に、高電圧車両の増加により、フィルムコンデンサーや車載リレー(SMR)が大きく伸びるとみられます。
その他では、ビルドアップ基板や半導体パッケージ基板などは順調に伸びるとみられます。ワイヤハーネスは車載機器の増加に伴い短期的には伸びが期待されますが、長期的には車体構成の変化やECUの統合、各種機器のユニット化などにより需要減少が予想されます。
3.センサーの世界市場
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2022年予測 |
2020年比 |
2035年予測 |
2020年比 |
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全体 |
1兆5,546億円 |
109.9% |
2兆3,616億円 |
166.9% |
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イメージ |
1,350億円 |
140.2% |
2,900億円 |
3.0倍 |
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電流 |
739億円 |
189.5% |
2,864億円 |
7.3倍 |
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磁気 |
1,252億円 |
112.4% |
2,240億円 |
2.0倍 |
※イメージセンサー、電流センサー、磁気センサーは全体の内数です
現状、温度センサーやガス濃度センサー、圧力センサーの市場規模が大きいです。今後、xEVの普及や自動運転技術の進展により、多様なセンサーの需要が増えるため、市場は堅調な拡大が予想されます。
イメージセンサーは、カメラから取り入れた光(映像)を電気信号に変換する半導体素子であり、様々なカメラなどで使用されます。2021年のイメージセンサー市場は、2020年の需要減少の反動もあり、前年比20%以上の伸びとなりました。今後も自動車1台当たりのカメラ搭載数が増えていくことから、順調な需要増加が予想されます。具体的には、AEBの搭載義務化国の増加やADAS/自動運転車の普及によるセンシングカメラの増加、パーキングシステムなどで利用されるビューイングカメラの増加、電子ミラーや乗員モニタリングカメラ向けの搭載数増加などが挙げられます。
電流センサーは、電動駆動システムで電流の向きや量を検出するセンサーモジュールを対象とします。2021年以降、電動車の生産増加に伴い、大幅な需要増加が予想されます。現状はインバーターモジュール向けが中心で、駆動用モーターの回転数制御などで使用されています。今後、二次電池向けも大きく伸びるとみられます。現状、バッテリーパック単位で電流検知が行われていますが、より厳格に出入力管理を行うためバッテリーモジュール単位での開発も進んでいます。また、高圧ジャンクションボックス向けは、HVへの搭載も進められているため、今後の伸びが期待されます。
磁気センサーは、ホール効果や磁気抵抗効果を用いた位置検出で利用されています。エンジンの電動制御化ニーズの高まりを受けて伸びてきましたが、長期的には電動化に伴いエンジン向けは減少が予想されます。一方、電動シフトによってシャシー系システムが油圧制御から電子制御に変化することで最適な回生制御を目的とした位置検出ニーズが増加しており、磁気センサーの搭載が増えています。また、電動化によってボディ系の電装部品向け小型モーターの搭載数が増加することから、回転数検知を目的とした磁気センサーの搭載も増えるとみられます。
【参考】本記事で使用した「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2022 下巻」に掲載している調査対象市場
ECU
- パワートレイン系ECU
- xEV系ECU
- 走行安全系ECU
- ボディ系ECU
- 情報系ECU
- スマートセンサー/アクチュエーター
ECU構成デバイス
センサー
- 圧力センサー
- 磁気センサー
- 温度センサー
- 流量センサー
- ガス濃度センサー
- 加速度/角速度センサー
- イメージセンサー
- 電流センサー
半導体
- 車載マイコン
- SoC/FPGA
- リニアレギュレータ
- ドライバーIC
- MOSFET/IPD
- IGBT/SiCモジュール
- セルラーモジュール
- メモリー(DRAM/NAND)
- バッテリー監視IC
- 車内LANトランシーバー
回路部品
- アルミ電解コンデンサー/ハイブリッドコンデンサー
- 積層セラミックコンデンサー
- フィルムコンデンサー
- チップ抵抗器
- インダクター
- タイミングデバイス
- 車載リレー
その他
- プリント配線板
- 半導体パッケージ基板
- ワイヤハーネス
- 車載コネクター
◆本記事は「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2022 下巻」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。